「朔太」さんのページ

総レビュー数: 822レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年01月09日

人が人であるための精神性を文字で追求するために、小説が世に出た。

これを漫画で表現してみよう、そうすれば文字ですら確定し過ぎるような

内面性ももっとリアルに表現できるのではないか?

そんな意図さえ感じる文学的感性の持った作品です。

だから、理解困難な、あるいは自分の感性に合わない部分も感じてしまう

ものも在りますが、総じて人間ってこんなナイーブだったんだなあ、

の感想です。

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[投稿:2010-09-11 20:20:08] [修正:2010-09-11 20:20:08] [このレビューのURL]

6点 HAPPY!

主人公を取り巻くステレオタイプのヒール、悪役が、徹底的にUnhappyな

状況を作り出し、これを数人の善人である友人・家族が見守るという構図

で、一難去ってはまた一難という調子で繰り返す。

22巻まで溜りに溜まったストレスが、最終巻で報われる感じ。

途中は気分良く読めないが、読後感はさわやか。

浦沢作品の中では地味な方か。

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[投稿:2010-08-26 10:04:55] [修正:2010-08-26 10:04:55] [このレビューのURL]

6点 五年生

卒業に失敗した5年生は、4年生とは微妙に違った責任感みたいなものもでてきている。さらに弁護士を目指すしっかり者の彼女も微妙にオトコに依存し出している。
22,23歳の男女の成長って、誰も描かないけれど、ここに注目した作者のモチーフは買える。
主人公のオトコは、かなりいい加減な生き方で、真面目なわっちにはやや不興だけど、成長ぶりに好感を持った。

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[投稿:2010-08-07 20:36:20] [修正:2010-08-07 20:36:20] [このレビューのURL]

少年時代の一途さを根底に引きずる部分で爽やかさを感じつつ、
何か生々しい男女感情やコンプレックスの組み合わせが、
微妙なアンバランスを醸し出している。

やや不思議な世界があって、漫画通には一読をお勧めする。
一般受けはしないかも。

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[投稿:2010-01-09 17:52:43] [修正:2010-01-09 17:52:43] [このレビューのURL]

夏の校舎。少女は建物の中で迷い、不思議な少女に出会います。
同級生にその話をすると、「ひょっとするとユーレイかもね」。
昔、女生徒同士が愛し合い、片方が亡くなり、 残った生徒が後追い自殺を
したというような不思議な展開です。
時空を超えた思いの螺旋構造で物語は進み、SFテイストで話を終えます。
短期連載ものとしては、結構な余韻を残した作品でした。

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[投稿:2025-03-01 08:36:42] [修正:2025-03-03 07:43:39] [このレビューのURL]

貸し本時代の古典的作品に巡り合うことができたので、読んでみました。
60年前という正真正銘の古典です。
なにしろ戦後20年という時代です。
少年誌と並行して、貸し本はまだ隆盛時代だったのでしょう。

内容的には、勧善懲悪、正義の味方、世界征服を企む悪の結社、という
お決まりのワードが羅列します。
古き良き時代の少年の希望の光という感じがとても似合う作品でした。

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[投稿:2025-01-11 11:15:23] [修正:2025-01-11 11:15:23] [このレビューのURL]

石川サブロウは、比較的好きな漫画家ではあるが、それは2000年以降の
熟成された頃以降かな。
この作品は石川氏の初期であり、初の長編連載作品である。
画家としての熱情で自身を成長させていくプロセスを読者が見守る構図だが、
はっきり言って地味だ。
致命的なのは、漫画では油絵などの絵画の迫力や感動が表現できない点である。
漫画にできないことはないとかって大家の漫画家が豪語されたことがあったが、
この作品を読むとそれは誤りだと気づく。
小説で音楽の感動を表現できないのと同じだ。

話を戻すが、本作の主人公には一片の超人的要素はないし、読者が感じる
人間的魅力も憧れにも縁遠い。
また、ほとんどは主人公の些細な事件で終始し、終盤でようやく絵画対決の
場面が出てくるが、やはり絵画でオークション落札価格で勝負だとか、
雌雄を決する対決とか、相当無理がある。
この作品を契機に以後石川氏は、画家を主人公にした作品も多いが、
切り口を変えて共感しやすくなっていく。
そういう意味では、何故読者に21巻にわたる長い支持を受けたのか、
不思議でもある。
いつかはなろう、あすなろの木、そうこれはあすなろの記である。
そんな気分が支持された時代だったのかな、1980年代とは。
 

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[投稿:2025-01-05 09:45:56] [修正:2025-01-05 09:45:56] [このレビューのURL]

ドキュメンタリーは、綿密な足で稼ぐ取材が必須だ。
ここでも、地震直後の面談による取材がキチンとなされていて、実名の談話が迫力を感じさせる。
同様の地震に関する作品を見かけるが、時にボランティア経験や避難生活に焦点
を合わせるものが多く、地震直後の当事者の奮闘、復興までの道のりを知ることは意味がある。
特に、三陸鉄道という公共輸送機関の復旧、復興は後世の記録として貴重である。
バスと比較した鉄道の重要性に触れる箇所があり、メリットが大きいとの主張をしている。
一方、いまいち説得力に欠けており、もっとパンチの効いた論説を打ち出しておきたいところだった。

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[投稿:2024-09-15 09:20:32] [修正:2024-09-15 09:22:28] [このレビューのURL]

河内遥さんは、男性にも読みやすい少女漫画を描けるレアな作家さんです。
「関根くんの恋」でこの作家さんを見つけて、他の作品も探して読みました。
関根くんほど、中性的ではありませんが、この作品でも感情を押し殺した
男性が、相手役になっています。
全体で言えば、「タイムスリップロマンス」で、アイデアとしては有名な「仁」には敵わない印象です。
少女漫画を敬遠される男性に、読んだ感想を聞きたいところです。

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[投稿:2024-09-08 08:55:01] [修正:2024-09-08 08:55:01] [このレビューのURL]

太平洋戦争の敗因は、多数挙げることができるでしょう。
その中でも、楽観シナリオをメインシナリオに据えた軍部中枢の責任は重く、
その中枢の一翼を担った山本五十六も開戦反対論者だったとはいえ、責任を免れません。
山本五十六を英雄視する向きはありますが、私はあまり評価できませんね。
特に、真珠湾で1勝した後のミッドウェー海戦を前線の指揮官の油断、驕りで
落としたことが、その後の敗戦を決定づけたように思います。
日本は負けるべくして負けており、太平洋戦争を見る限り、戦に向いていない
民族だということが理解できます。
史実を後世に残す漫画作品は有益ですね。

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[投稿:2024-08-31 08:38:55] [修正:2024-08-31 08:38:55] [このレビューのURL]

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