「朔太」さんのページ

総レビュー数: 833レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年01月09日

熱血教師の奮闘漫画は、他に山ほど読みましたが、
どことなくステレオタイプになっていて、
先々の展開が読めてしまいました。
教育の場面は皆無で、全員が不登校ですから、
とにかく学校に来させることだけで全精力を
使い果たしています。

独自性があるのは、前職キャバクラ嬢でありながら、
今もってその衣装スタイルで教育しようということですが、
どこに強みがあるのか不明です。

とにかく独断専行、強引、偏見でもって、無茶苦茶でも
熱意さえ示せば、高校生すら分かってくれるという
だけの筋立てでした。
読み進めるのがつらい漫画でした。
連載の短期終了は良い判断でした。

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[投稿:2020-08-28 09:59:01] [修正:2020-08-28 09:59:01] [このレビューのURL]

8点 茄子

大人テイストの漫画です。
起承転結は有りません。
日常の一部分を切り取って、若い男女であれ、
成人男女であれ、格好つけない渋さが魅力的です。
渋いのに老人が出てこないのが、また渋い。
絵も決して上手ではないと思うが、墨筆も使って
水墨画のようなタッチも使えています。
雰囲気が十分です。

もっともっと続編が読んでみたい。

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[投稿:2020-08-26 01:55:08] [修正:2020-08-26 01:55:08] [このレビューのURL]

二人が恋に落ちる必然性が感じられず、
相思相愛になれる感情の機微にも触れられない
単なるひとめぼれ同士の幸せな二人のお話でした。
ごめんなさい。1巻で撤退します。

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[投稿:2020-08-22 12:38:26] [修正:2020-08-22 12:38:26] [このレビューのURL]

今でも職業雀士という存在は健在なのでしょうか?
戦後以降、混乱期には必ず現れる勝負師、博打打は
かって全盛を誇っていた時代がありました。
小説家や芸能人の中にもセミプロと称してその活躍
ぶりを誇示する時代もありました。

刹那的な生き方を標榜する彼らの姿勢は、
一面格好よく、ハードボイルドなのでした。
その男前な部分を失わず、一方でそれをギャグにして
笑い飛ばすのが、本作品ですね。
絵も可愛らしく、特に女性は受け入れやすい画風です。
平成どころか令和には絶滅系の作風でしょうか。

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[投稿:2020-08-18 16:35:55] [修正:2020-08-18 16:35:55] [このレビューのURL]

いやぁ、皆さんの評価は厳しいですね。
ギャグ漫画でもなく、野球漫画でもなく、
奇妙なバランスで支離滅裂な展開です。
絵も上手くなく、何だか汚い不潔感漂う不快な絵ですよ。
こんなに不支持が多くて、なぜ長期連載が実現したんでしょうか?

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[投稿:2020-08-17 18:11:28] [修正:2020-08-17 18:11:28] [このレビューのURL]

1年未満で連載が打ち切られることとなり、福本氏
自身も「読者の心情を読めず、不人気の末に打ち
切られた失敗作である」と認めたらしい。
しかし、ギャンブル、ゲームをテーマに置いて
面白さを出した他の作品との違いを際立たせた
結果になって、良かったのではないでしょうか?

絶望的な状況に身を置いても、決して諦めず冷静に
打開策を講じていくサバイバル漫画としての
切り口をむしろ重点的に展開した感じです。
さらに、他作品でも見られる福本氏の社会的矛盾や
ヒエラルキーに対する怒りがいつも以上に冴え渡っています。

例えば、4巻で少年達だけの会話で語らせます。
「拘束されている訳でもない環境で、喰えて寝れて
適当に遊べて、なんであんなに苦しかったのか?」
「それは夢が叶っていないから、あるいは夢が
見つかっていないからじゃないのか」
「ミュージシャンやタレントが煽ってくる夢、明日、
あきらめないで、という今の時代に蔓延している夢を
追うことは最高って価値観がそもそもおかしい。」
「夢といえば聞こえが良いが、要するに本人の欲だろう。
欲ってのは、適度に達成されなければ、困ったことに
毒や苦しみに転化する。」
「したがって、これだけ夢を欲する時代なのに、
いつまでもこの世界は夢があふれた世界にならない。
むしろ逆に毒が満ちてくる。」

簡潔にまとめたつもりでも長文になってしまう
上記の文章を平気で漫画にしてきます。
福本氏には相当の主張が溜まっているように見えます。
因みに、結論として「欲しがらないこと、が幸福だ」と諭します。
決して暴論ではなく、ある意味でサンデー教授の哲学
教室のような面白さが醸し出されており、最高ですね。

福本作品は概ね失敗がなく、安定した品質を維持して
いますが、これも良作でした。

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[投稿:2020-08-06 07:22:08] [修正:2020-08-06 07:22:08] [このレビューのURL]

4点 RAVE

1999年連載開始のようですが、その2年前からライバル誌で
連載され大ヒットした作品をどうしても連想してしまいます。
シナリオ展開にはあからさまな類似点はないのですが、
主人公や周辺キャラ達、冒険活劇ととぼけギャグの
ちりばめ方、RAVEとDBという特殊能力などの設定は
パクリと言うつもりはないですが、スレスレでしょうか。
人物や背景の絵柄まで似てしまうのは、何故なのでしょうか。

読者は両方を読んで、これが少年漫画の王道であると
摺りこまれているのでしょうか。
大ヒットによって王道少年漫画はこれとなってしまうのは残念です。
もっと様々なジャンルで王道マンガは存在するのですから。

いずれにしても、本家の方は未だに連載中とはいえ、
こちらも35巻まで連載したのですから大したものです。
私は2巻で撤退します。

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[投稿:2020-07-30 02:55:18] [修正:2020-07-30 02:55:18] [このレビューのURL]

8点 神童

主人公うたのピアノの才能に魅了される大学生和音を
はじめとする周囲の人々が、うたが創造する美しい
世界にどんどん引き込まれていく。
天才うただから許容される奔放さと何者にも囚われない
自由な感覚が、快感である。

無垢な存在とこれに対峙するあるいは魅了される
常識の人間社会との対比が、さそう独特の設定だ。

手塚治虫文化賞に相応しい作品。

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[投稿:2013-08-25 18:25:18] [修正:2020-07-23 06:47:17] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

鬼隠し編に続いて読んでみました。
鬼隠し編のレナと圭一の話が、ここでは魅音、
詩音姉妹と圭一に入れ替わりました。
パラレルワールドは完全に別世界なのかという点が
最大の謎ですね。
パラレルワールドを許すとなると、SFになってしまいます。
どんな結末が待っているのでしょうか。

魅音、詩音の場面ごとの入れ替わりに
それなりの意味があるのでしょう。
それぞれに心に闇があるというところでしょうか。

解決編を読む前に、問題編を読むたびにその段階での印象、
ひっかかる謎を記録しておこうと思っています。
些細な点ですが、年齢や学年が明示されていない点が
何か意味がある感じがしています。
中学生か高校生なのかすら不明ですから。
登場人物が限定されているのも変ですよね。
レビューというより、自分記録になってすみません。

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[投稿:2020-07-23 06:21:16] [修正:2020-07-23 06:21:16] [このレビューのURL]

美しい描画と美しいお話が、1ぺージ1ページに丹念に
かつ精緻に紡がれた作品です。
ゆっくりとした時間の流れの中で、原始の時代から
人間が築き上げてきた文化の恵みを受け継ぎ、
またこれを次代に継承していく生活を感じさせてくれます。

中心となるカルルクとアミルの8歳違いの微笑ましい
夫婦のお話も面白いですが、5人の兄弟に嫁いだ未亡人
タラスとスミスのお話が一番のお気に入りになりました。
現代社会ではあり得ないですが、大人の事情に泣く
女性の物語と中央アジアの背景がマッチしています。

作者の森さんは、子供時代から中央アジアの生活や
文化に憧れがあったそうです。
それを大人になって、憧れの具現化をこんな形で
実現されているのは、素晴らしいことです。

マンガらしくない漫画ですが、底流に流れる美しさ、
憧れを読者が共有できるのは表現力が豊かな森さんの力ですね。
2014年にはマンガ大賞を受賞されていますが、
それに相応しいものだと思います。
ちなみに前年と2011年にも2位を獲得されています。

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[投稿:2020-07-16 06:11:33] [修正:2020-07-16 06:11:33] [このレビューのURL]

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