「朔太」さんのページ

総レビュー数: 833レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年01月09日

恋愛もの、特に女性作家が描く恋愛小説が苦手な私
ですが、これには嵌まってしまいました。
全5巻を2日で読んでしまう自分が意外でした。

三十路の二枚目という設定の関根君ですが、
既存の価値観には迎合していないモテ男でした。
その上、生徒会長でスポーツ万能のキャプテン、
女性には言い寄ったこともなく、去る者も追わず、
自主性を捨てています。
羨ましいばかりの関根君がする恋とは、どんなものなのか。
良かったです。
似合いの恋を否定しているところも良かったです。
如月皿さんが、最終回でのセリフ「次に見つけた関根さんの
恋は、きっと全力で協力しようって何でか思っていたんです」
に、関根君が眉間を寄せて涙を一筋流すシーンが最高です。

ぜひ、映像化したものも見てみたい気がします。
なかなかの秀作でした。

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[投稿:2021-10-27 08:55:44] [修正:2021-10-27 08:55:44] [このレビューのURL]

4点 ULTRAMAN

40年ぶりに現れたウルトラマンというファンには
堪らない垂涎の設定にも関わらず、一向に盛り
上がってきません。
宇宙からの異星人もいろいろな役割で登場しますが、
どれが味方か敵なのか謎を含みつつ展開が進みます。

しかし、ネタが小さい。
SNSでウルトラマンを支持するアイドルの悪口を
言った連中を狙って連続殺人が起こるって、
ウルトラマンの出番かよって感じです。
小さな小さな謎と事件を宇宙から来た異星人たちと
ウルトラマンが小競り合いを起こすお話と理解できた
5巻で撤退を致します。
累計300万部発行された人気漫画らしいのですが、
私には合いませんでした。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2021-10-23 10:33:34] [修正:2021-10-23 10:33:34] [このレビューのURL]

雰囲気を楽しむ漫画。
急いで、ページをめくってはいけない。
次にどうなるのだろうと、期待をしてはいけない。
時には、行ったり来たりして読むべし。
場合によれば、最初まで戻って読み直すのも良い。
読み終わった後には、江豆町の住民になっている。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2021-10-18 09:20:48] [修正:2021-10-18 09:20:48] [このレビューのURL]

体操競技をスポーツ少年漫画にするのは難しかったと
思いますが、なかなかの出来でした。
長期連載になったのも頷けます。

通常のスポーツ漫画との決定的な差は、主人公藤巻駿と
平成学園の仲間たちには、ライバルたちに絶対勝ちたい
という闘争心がほとんどないところです。
原作者の森末氏のポリシーのせいなのか、体操競技と
いうものがそうなのか、ライバルたちに勝つことよりも、
体操の技を極めたいという気持ちが全面に出てきます。
それは、全巻でスローガンになっていますが、
「楽しい体操」という言葉で表現されます。
やや、陳腐なコピーですが、何度も繰り返し使われ
ますので、強い信念のように伝わってきました。

オリンピックが目標ですから、そこに繋がるプロセスが
面白いところです。
しかし、インターハイを捨てて、アジア大会選考大会に
高校全体で出場を決めるなどというのは、納得性が
低く分かりにくかったですね。
全体に技の習得に必要な努力の表現が少なく、体操を
始めて1年未満の運動オンチの中学一年生が、大車輪を
簡単にできるようになっているのも納得性がゼロでした。
誰もかれもがオリンピック代表選考会に出られるまでに
成長するのは、あり得ないでしょう。

また、恋愛模様や友情や嫉妬もドラマとして絡められる
のですが、全体的に幼稚で要らないかなと思う要素が
多いのが、少し難でした。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2021-10-14 08:42:33] [修正:2021-10-14 08:42:33] [このレビューのURL]

昭和の竹久夢二のごとく上村一夫の美しい女性画と
もの悲しい心情が映える作品です。
愛だけが生きている根拠でしかなく、それすらも
男女の感情の揺れ、将来への不安でいっぱいになります。
美しいといえば美しい、若さが痛々しいといえば痛々しい。
同棲というテーマを上村一夫の美的感覚で昇華させており、
見事な文芸作品に仕上がっております。
ところどころに挿入される誌も素晴らしい。

上村氏は月産400枚の売れっ子作家だったためか、
45歳で早世されています。
この辺りも大正ロマンを連想させる所以かと思います。
1970年代に素晴らしい才能が存在したことを記憶に留めたいと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2021-10-10 07:55:17] [修正:2021-10-10 07:55:17] [このレビューのURL]

不良高校生を題材にしたコミカルな漫画は、青年誌の中で常在しています。
一定のニーズがいつの時代にも存在するからでしょう。
そのため、先駆者が多く、真似っこした作品も多いです。

この作品が17年続いた理由は、青年誌に常在化されたヤンキー漫画を
焼き直して描いてくれる作家さんが枯渇したためと思われます。
だって、先人たちにたいてい書き尽くされていますからね。
そのせいか、この作品のギャグの質が相当低い。
読んでいて、これは売れない少年誌かと思いました。
ほとんどが下ネタ、女性関係です。

読者の青年層を見下した感があります。
もう少し捻れないものかというところですね。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2021-10-06 04:11:53] [修正:2021-10-06 04:11:53] [このレビューのURL]

アクションシーンが基本的に売りです。
しかし、ストーリー自体は、極めて退屈です。
台詞回しの気が利いている一面はありますが、多過ぎて頭に入りません。
人を選ぶ漫画でした。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2021-10-02 03:28:13] [修正:2021-10-02 03:28:13] [このレビューのURL]

原作があって、キャラクター原案がある。
企画段階でしっかりとした戦略が感じられます。
流行りの異世界とグルメを合体させて、丁寧なキャラ
デザインを盛り込んだら、一体どんな漫画ができる
だろうか、なんて打ち合わせをした様子を想像してしまいます。

ストーリー自体は全く何ていうこともなく、何も起こりません。
一本、筋を通しているのは、日本人なら誰でも一度は
美味しいと堪能した料理で、その感動を毎回再現
しているんですね。
その感動を異世界の異人、まあ言わば海外からの
渡航人ですよね。
彼らに語らせるわけです。
異人が本当にそこまで感動しちゃうかね、とも思いますが。
でも、しっかり異世界に入り込んでしましました。
いや、本当に丁寧で面白い作品でした。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2021-10-01 00:49:56] [修正:2021-10-01 00:49:56] [このレビューのURL]

6点 君は008

毎回毎号のネームがよく推敲されている印象があります。
細部にわたり、何度も考え抜いた跡が感じられます。
設定もよろしい。
諜報員養成学校だとか死んだ親父が優しい諜報員だったとか。
登場する教師たち、同級生たちは皆個性的で、いわゆる
キャラがよく立っています。
特徴的でキャラが完全に独立して、一人として同じに
見える人はいません。
毎号、怒涛の展開ですから、ネタも出し惜しみがないですね。
逆にネタが尽きてしまうのではないかと、心配になりますね。
絵も美しく、綺麗な女性が多いです。

とまあ、褒めることの多い作品ですが、トータルで何か
エッセンスが欠けていて、面白い漫画になっていません。
ギャグ漫画としてもそこそこ、スパイ活劇としても
シリアスさにやや欠け、毎号しっかり乳房丸出し
(ここまでやる少年漫画を見たことがない)ですが、
お色気漫画では決してないし、立ち位置がはっきり
しないせいでしょうか。

よくできたインパクトのある作品とは思うのですが、
お勧めレベルはやや低いという、微妙な作品でした。
4巻まで。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2021-09-27 08:46:06] [修正:2021-09-27 08:46:06] [このレビューのURL]

吃音で苦しむ人の悩みは深い。
その苦しみを女子高校生を主人公に11話にまとめたが、
切り口が浅い感じがした。
最終話は安易にまとめられているが、こんなことでは
ないような気がした。
弱者の心情に入り込むなら、もう少し深堀してほしい。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2021-09-24 04:44:54] [修正:2021-09-24 04:44:54] [このレビューのURL]

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