「」さんのページ
5点 少女ファイト
心理描写が上手な作者らしく、バレー漫画というより人間同士の関わりや内面を抉った葛藤を通してキャラクターの成長を描く漫画。試合はそれを表現する付随物という程度。
日本橋イズムというのか作者の特徴が悪い方向に出てしまった作品だと思う。多分気になってしまうともう楽しめない。
・よく指摘されていることだが、人間関係が濃く、内に狭い。チームを守り、一つにするために他のチームに喧嘩売ってあえて嫌われるあたりにもろにそれを感じる。
・絵が個人的に残念な方向に洗練されてしまった。G戦であんなに線について語っていたのに、少女ファイトの線のタッチは巻を追うごとに魅力が無くなっていく気がする。
・登場人物の背景の特殊さ。有名女優の娘、仁義に厚いやくざの娘、重病持ちの彼氏、財閥やその関係の家の子ども、財閥のライバルとなる家の娘などなど他にも多数。
・登場人物の多くがトラウマ持ち。驚くほどに。
前2つに関しては好みの問題だろうし、人間関係が狭いのは作者の人間哲学というか持ち味なんだろうなということでまあしょうがない。
後2つはもう完全に嫌いといってもいいかも。こんな設定駆使しないと話を盛り上げられないのかと作者の力量を疑ってしまう。重い話はたまーにあればいい話になりうるけどこうも頻繁にやられると食傷気味だし、最近昼ドラのようなドロドロしてるだけの話が多すぎる。作者には普通の日常の中でキャラを掘り下げれるようになって欲しいな。
日本橋ヨヲコは本質的には少女漫画成分が多い漫画家だと思う。絵が違いすぎるだけで少女ファイトにその成分が占める割合は大きい。濃密な心理描写という彼女の長所はそれ由来だろうけど少女漫画にありがちな欠点までも感じてしまうのは私だけだろうか。
心理描写も特に最近は空回り気味で残念。あまりにも色んな意味で現実と乖離しすぎて感情移入が難しくなってきたのが原因かもしれない。
ただ評価できる点としては、キャラクターとストーリーに一切の矛盾がないこと。いい意味でも悪い意味でも。
日本橋ヨヲコはまず結末を考えてから、そこへの過程を描いていくらしい。そうなんだろうな、と思うくらいに物語は完全にコントロールされている。しかし私にはあまりにも現実的じゃないくらいに矛盾や暴走がない予定調和の物語に思えてしょうがない。
1巻の期待値はこれはG戦を超える名作になると思った程だったのに巻が進むほどに気になる所が多すぎて楽しめなくなってしまった…。
私はあまり日本橋ヨヲコが好きじゃないのかもしれない。それかG戦場ヘヴンズドアでぎりぎり保たれていたバランスが崩れてしまったのだろうか。
人を選ぶ作品で、私の好みに合わなかっただけかもしれないけど。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2011-07-28 02:11:03] [修正:2011-07-28 18:15:31] [このレビューのURL]
6点 銀魂
面白いとことつまらないとこの波が大きい漫画
つまらないとこはホントにつまらなくて読むのもためらうレベルだが
おもしろいとこは純粋におもしろい
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2011-07-27 17:22:54] [修正:2011-07-27 17:22:54] [このレビューのURL]
10点 ピンポン
私の中ではスポーツ漫画の比類なき名作として君臨している作品。色んな意味で2つとない作品と断言できる。
ネタバレ成分大なので未読の方は注意するようお願いします。
・主題に則った無駄の無いストーリー
表のテーマはヒーロー。主人公ペコの再生が描かれる。
ドラゴン戦での頭上を鳥が飛んでいくシーンが示すようにヒーローとは他の凡百の者たちの上の空を高く飛んで飛翔し、違う景色を見せてくれる存在。
作中屈指の名シーンであるドラゴンがトイレにこもる場面でドラゴンは自問自答する。誰のために、何のために卓球をするのか、必死に練習して勝ち続けることに意味はあるのか…。ペコはドラゴンを彼の見る景色まで連れて行く。そこでは意味はなくなり、残るのは卓球をすることの純粋な喜びと楽しさだけ。
だからこその「怯える暇などない。怯える必要などないのだ!」「此処はいい。」というドラゴンの満たされた思い。一巻分にも満たない長くはない試合にスラムダンクの山王戦をも越える圧倒的な密度の感情と叫びがつめられている。
裏のテーマはヒーローではない凡人達。
松本大洋は敗北者に優しい。とはいっても努力はいつか報われるなんて見当違いなことを言うわけじゃない。試合に負けて落ち込む孔文革をコーチは諭す。全てを費やした上で挫折したとしても、それでも人生は長く、いつだってスタートラインに立てるのだよと。
ピンポンに凡人はたくさん登場する。アクマや孔文革はもちろん、究極的にはドラゴンさえそうかもしれない。現実的に天才は一握りで、大多数は凡人だろうし私も後者だろう。ピンポンの最後のスマイルとドラゴンの会話からすると松本大洋が本当に書きたかったのは凡庸の救済だったのかもしれない。彼らがみんな居場所を見つけられたのは本当に嬉しかったし、コーチの台詞には私も救われたように思う。
・松本大洋のぶっとんだセンス
擬音といい台詞といいこの人のセンスは荒木飛呂彦並みにぶっとんでる。
字体や擬音の置き方が場面場面で独創的すぎるくらいなのに、雰囲気を表すのに最適なものとしか思えない。実際に見ると分かるが凄すぎる。
アクマ、ピンポン、ペコ、ドラゴン、登場人物の全てに名言があるように思えるくらいこの人の言葉選びと会話は印象的なものが多い。特にドラゴン戦はその全てがもうね…。
・熱く、まるで映画のように洗練された試合
松本大洋の個性的なド迫力の絵と擬音による効果音で描かれる試合はドラマチックでありながらもめちゃくちゃ熱い。そして絶妙なタイミングで挟まれる静の場面。激しく動を描いてきた中でのこの間と雰囲気にはぐっとくる。この人の描く表情は言葉以上に雄弁に語るなあ。
濃密な物語とそれを表現しきる松本大洋の世界観。
完全さと勢いを合わせ持ち、これだけ好みの作風となると文句なしの満点。最高です。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2011-07-26 00:58:54] [修正:2011-07-27 03:56:21] [このレビューのURL]
6点 バクマン。
この漫画のキャラは読者の気持ちを考えてないだとか、やり口が卑屈だから感情移入できないだとか言って低評価だけども、私はその辺は全然好きだけどなー?笑
夢!素直!誠実!みたいなのもう飽きたでしょ?
あんくらいウザい方が好感度大
まぁジャンプの趣旨的にはちょいどーなのかと思わなくもないけども。笑
中身はまー流行りの辛口風業界紹介マンガで、ふーんって部分がたまにある程度。そこまで惹き付ける物はないかな。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2011-07-27 00:44:01] [修正:2011-07-27 00:46:20] [このレビューのURL]
5点 モテキ
流行のワードに乗っかってイマドキマンガ書いたら表紙で売れたってマンガ。
中身??ないないあるわけない。小手先マンガ。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2011-07-22 20:12:42] [修正:2011-07-27 00:27:06] [このレビューのURL]
7点 ピンポン
ヒーロー云々の描写は蛇足だったかなー。いらんいらん
珍しく割とテーマに直球で書いてるからガキでも解る読み易作品にはなってるけども、ちょい軽くなっちゃったかな。
言葉のチョイスは相変わらずgood
ま、面白かった
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2011-07-22 23:30:44] [修正:2011-07-27 00:26:06] [このレビューのURL]
サンデーつながりでいうと「じゃじゃ馬グルーミン★UP!」と「モンキーターン」を混ぜた様な雰囲気を持ってます。
特に各々何かしら長所を持つクラスメイト達と寝食を共にするっていうのが初期のモンキーターンに似てますね。(もちろんタマコ的な意味でも似てる笑)
地味な題材かと思いきやとんでもないっていうのは「百姓貴族」を先に読んでいたのでわかっていましたが、それでもやっぱり面白い。
ほとんどの人が知らないであろう世界を魅力的に描こうとされているのが伝わってきます。
主人公が何の将来設計も持たずに農業高校へ入ってしまったとい設定なので、「夢」が結構重要なキーワードなんじゃないかと一巻を読んで感じました。
少年漫画らしく、主人公とその仲間の成長を見ていきたいです。
少なくとも「じゃじゃグル」の様にラブコメ寄りにはならなそう。
絵柄的には女性キャラの描き方が結構変わった印象。
キャラの掘り下げがまだまだ序盤なのもありますが、魅力がイマイチ。
なんだか現在のレビューが7点ばっかりという奇妙な状態ですが、それくらいに安定して面白いと思います。
自分の中では、今サンデーで買っている作品の中では一番好きな作品になりまいた。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2011-07-26 23:12:22] [修正:2011-07-26 23:14:00] [このレビューのURL]
ラズウェル氏お得意の「呑兵衛マンガ」。
舞台は江戸時代。いわば江戸版「酒のほそ道」といったところか。
江戸庶民の生活・習俗が意外としっかり描かれているあたりはさすが。
まあストーリー自体はたいしたもんではない。
例のラズウェルワールドですな。
高評価なのはあくまでも個人的な趣味。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2011-07-26 10:58:07] [修正:2011-07-26 10:58:07] [このレビューのURL]
7点 寄生獣
私自身、結局読み返すことがなかったため、7点という結果になりましたが、作品自体は話の展開など非常に面白く、夢中になって一気に読んでしまいました。
ただ、他の方の採点で10点満点が多数出ていますが、私の場合は「マンガというメディアを超え魂を揺るがし、人生に影響を与える」ほどの作品ではありませんでした。
それよりは、人生に影響を与えたメディアということならば、本作品よりも他の書籍がいくつかありましたので。。。
逆に言えば、個人的な願望として、
「マンガというメディアの可能性は、この作品のレベルよりもっともっと高い所にあって欲しい」
という思いもあります。それ故に9点以上をつけることは出来ず、厳しめの採点という結果です。
とは言いつつも、ストーリーに無駄がなく、良くまとまっており穴がないという感じで、完成度が非常に高いのは他の方のレビューにもある通りです。
数あるマンガ中でも、読んで損はない作品であることは間違いありません。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2011-07-24 23:44:09] [修正:2011-07-25 23:33:32] [このレビューのURL]
2点 ピューと吹く!ジャガー
数冊読んでみましたが、ギャグの大半が理解できない
ギャグ漫画なのに終始頭には?マークが浮かぶ
しかしこの漫画が好きな友人によると
あまり理解できないのは同じらしい
それでも雰囲気が面白くニヤニヤしながら読めるとの事
この漫画が評価されるのが気に喰わないという訳ではないのだが
6点を超えるこの平均点には正直驚いた
「シュール」という言葉がこの世に存在しなかったら
平均点は1点近く下がっていたと思う
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2011-07-25 00:29:21] [修正:2011-07-25 00:29:21] [このレビューのURL]