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10点 ぼくらの

毎回一人一人に焦点を当てるので、思ったより読みやすかった。
ストーリーの先が読めなくもないんだけど、それでも面白く感じてしまう。
まあこの作者の少年少女趣味はどうかと思いますが。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-08-27 02:55:45] [修正:2011-09-04 03:20:47] [このレビューのURL]

専門家批評家が少女漫画を語る時、十人いれば十人とも取り上げるであろう名作「トーマの心臓」
緻密で繊細な心理描写、美しい画、構成や展開の巧さ…
ギムナジウムで過ごす少年達の複雑な人間関係と心情を見事に描き切った傑作です。

しかしどうだろう、完成度の高さは間違いなく折り紙付きだけれど、多くの男性読者にとって少年愛というテーマをあまりにストレートに表しすぎたこの作品はとっつきにくいものではないだろうか。
自分は男子高出身なので、ギムナジウムでなくともこの男子生徒同士の生活の中で生まれうる怪しい関係、といったものを少しばかり理解できる気がするけど、そこに共感できても、面白いかどうかと聞かれると難しいところである。

この作品はフランス映画「寄宿舎(悲しみの天使)」の続きを妄想して作られたもの。
少年の自殺…それにより取り残された少年(ユーリ)の心を救いたい、そう思ってこの作品を描いたんだとか。
救いと再生の物語としては非の打ちどころがない。今日人気を誇るBL系作品とは似ても似つかないと思う。

時代を超えた普遍性、この短さで深く重く、それでいて優しい救いの物語に仕上げた萩尾望都は天才だと言える。あとは、BL的雰囲気をどこまで受け入れられるかです。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-07-01 00:06:08] [修正:2011-09-04 00:20:26] [このレビューのURL]

10点 銀と金

福本さん最高傑作
11巻どっしり楽しませてくれますよ
未完完結っぽいけど個人的にそこがまたいい

今のカイジ見てると続きは書いてほしくないかな・・・

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-09-03 18:00:31] [修正:2011-09-03 18:00:31] [このレビューのURL]

9点 RED

日本ではあまり見られない西部劇(当たり前か…)、復讐譚。ロードムービー的な側面もあるので恐らくアメリカの西部劇なんかに影響を受けたんだろう。そこはかとなく洋画っぽさを感じる作品だ。

村枝賢一入魂の一作というのに相応しい。憎悪、愛、虚無感、嫉妬、友情、様々な感情が読む人の心を抉らずにはいられない。
魅力的なキャラクターがそのハードな物語を中和して、かなり読みやすくしてくれる部分もあるだろう。レッド、イエロー、ホワイト、ゴールド、グレイ、そしてブルー。読んでいて思うのは彼らには確かな色があったということ。レッドが主人公と言えど、それに塗りつぶされることのない一級品の群像劇に仕上がっている。

REDの白眉は復讐劇に村枝賢一なりの答えが示されていることだ。
復讐のために殺した。これは全く同じ論理、正当性で復讐者に跳ね返ってくる。だからこそ途中でオーエンやその妻の話が挟まれ、結果ブルーとのたった32ページに凝縮されたあの戦いがある。復讐者は幸せになり得ない、これを村枝賢一、そして誰よりもレッド自身が知っていた…。

もちろんこれは唯一の回答ではなくて、村枝賢一の答え。
イーストウッドの”許されざる者”と比べてみるとよりおもしろい。あれは許されない罪を犯したものがそれでも生きるなら…という作品なんだけど、極端に言うと開き直って生きるか世を捨てるかのどちらかしかないと示唆している。朝がまたくるからの孝なんて明らかに後者。インディアンを大量殺戮したアメリカは、クリーブランドはどちらを選んだのか…言うまでもないですね。それにしてもイーストウッドかっけぇ!

こういう硬派というか作者の美学を感じさせる作品が私は映画や漫画を問わず大好きだ。漫画では珍しいだけにREDに出会えて本当に良かった。

1つ文句を言いたいのはネイティブ・アメリカンの虐殺問題の扱い方。日本では馴染みのない問題なので取り上げたこと自体はすばらしい。世界史の教師はフロンティアが消えた年代は覚えさせてもその裏に潜む意味を教えはしない。
しかしそれならブルー小隊が凶悪ゆえに彼らを虐殺したなんて捉えられかねない書き方をすべきではなかった。この先住民族の95%が白人に虐殺されている。オーエンのような普通の人が当たり前のように殺し、奴隷扱いしていた時代であったこと、ここにもっとスポットを当てて欲しかった。

そういう意味ではブルー小隊が凶悪である必要はなく、レッドがブルー小隊の面々を殺した理由がその凶悪さでごまかされているのは村枝賢一の甘さが出たと思う。誤解を恐れず言うなら、レッドは善良な普通の人であるオーエンをこそ、スタージェスをこそ殺すべきだった。ブルー小隊が凶悪だから殺すのではなくてあくまで復讐のために殺すのだから。
ブルー小隊が基本的に凶悪な上にあちらから襲い掛かってくるもんだから勧善懲悪、正当防衛に見えかねないんだよなぁ。仇を殺した時に当たり前というかすかっとしてしまう所は大きくマイナスだし、レッドの罪をもっと強調しないと話の筋が通りにくい。ここさえなければ本当に大傑作と言えるのだけど。

点数の1点減とレビューの修正
途中脇道にそれた面があるように感じたのと上に述べた部分で1点減。群像劇ゆえに難しいだろうが、もう少し纏まっていたら間違いなく10点だった。ついでに最初書いたのがかなり前だったので書き直し。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2008-05-03 10:47:57] [修正:2011-09-03 03:57:33] [このレビューのURL]

この漫画を一言で表すと「ハッタリのインフレーション」。

いつからだろう、ハッタリを利かせた方が勝つようになったのは。
幼年編でオーガが地震を自身のパンチで止めたという自負心に始まり、闘技場編の想像の力を刃牙が持ち出したのを経て、花山vsスペックの「まだやるかい?」で個人的には最高潮に達した。

ベルセルクを見れば明らかだが、最高潮に達した後の盛り上げ方は難しい。じゃあハッタリ以外で勝負すればいいじゃんと言うのは多分浅はかで、実際やってしまうと盛り下がるのは目に見えている。もう後には退けないってやつだ。
その結果カマキリを皮切りに迷走が始まってしまった。後はいわゆる色物マンガ的な扱いを受けちゃってるわけで、小学生の時に闘技場編をわくわくしながら読んでいた身とすれば悲しいなぁ。いや、私もネタにしてますけどね。

板垣先生にがんばって原点回帰して欲しいという思いはあるにはあるが、無理だろう。残念ながら。
でもここまで来たら最後まで読みます。 

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-09-01 19:24:25] [修正:2011-09-02 03:25:17] [このレビューのURL]

確かに序盤はおもしろかったです。
カカシやガアラなど魅力あるキャラも多いのは事実です。

しかし、最近はとりあえず主人公強くしとこーぜ的な考えが目立ちすぎます。
あとイタチとサスケの戦いは個人的には好きだったのですが、その後のサスケの「木の葉をつぶす」発言は完全にどうしてこうなった展開です。
コミックスもそのあたりまで集めてたのですが一気に全部売っちゃいました。
キャラの魅せ方はうまいので2点です。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2009-12-23 06:15:06] [修正:2011-09-01 16:55:37] [このレビューのURL]

トキワ荘だとかの頃ではなく、タイトル通り「ブラック・ジャック」を執筆していた頃の手塚治虫の逸話を描く作品です。

手塚先生と縁のあった方々にインタビューし、それを回想する形で話は進みます。

超多忙故の「締切」にまつわる修羅場のエピソードの数々は印象的。
手塚先生のスケジュールの多忙さのむちゃくちゃっぷりも、壁村編集長の破天荒ぶりもありえないと思ってしまう位です、現代の感覚なら。
手塚先生の凄さと共に締め切りに追われる編集者の辛さも理解できた気がします笑
特に最後のアメリカから原稿を描く話は正に神の所業。凄すぎます。
こりゃあネタにしたくなりますよね。

絵は割と癖があって濃い感じでしたが、表情の明暗が非常にはっきりしてわかりやすく、飽きません。
次の瞬間に手塚先生がどうリアクションしてどんな表情を見せてくれるのか・・読んでいてページめくるのにワクワクしました。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-08-31 23:24:19] [修正:2011-08-31 23:24:19] [このレビューのURL]

若き主人公が将軍として成長していく物語

好き嫌いはあるが、絵が綺麗。
その絵のわりに本格派の話
ストーリーがしっかりしている。

登場する名前が難しく、
ふり仮名つきでも読み辛い
そのため、名前が覚え辛い。

7と6で迷い6点


ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-08-30 18:32:59] [修正:2011-08-30 18:34:09] [このレビューのURL]

古代ローマファンタジー。

表紙をみたら買いたくなる作品
ストーリーもおもしろそう
ってことで購入
ページをめくると
思ってた絵と違う感じ

画力が無いとはもちろん言えないが、
なにか物足りない感じ。絵に魅力が少ない

話は盛り上がると思うし
まだ1巻しか出てないので、
これからの展開に期待

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-08-30 18:20:59] [修正:2011-08-30 18:20:59] [このレビューのURL]

「ラブコメの女王」が描き出したのは、醜悪な人魚と、その人魚の肉を巡るさらに醜悪な人間の本性。

人魚の肉にまつわる不老不死伝説と、それに関わる人々の悲喜を見事に描いた作品。
悲喜というのは違うかもしれませんね。 「喜」は無く、「悲」ばかりが繰り広げられます。
不老不死という壮大なテーマを扱いながらも、敢えて一話ごとの世界観を狭い範囲に絞ることで
却ってその登場人物の人間関係が浮き彫りになり、濃厚なドラマが展開されています。

絵的には、後の犬夜叉に通じる化物の造詣の巧みさ、和服姿のたおやかさが素晴らしいのはもちろん、
この作者は子供や老人を描くのが本当に上手く、伝奇ものとしての雰囲気が秀逸です。
そして何より、女性の艶かしさ。 これが描けるからこそ人魚伝説が描けると言っても過言ではないです。

この作者は一話完結の日常コメディを描けば並ぶ者のない程の名手だと思いますが、
こういうギャグを一切はさまないシリアスな短編も見事なのは流石と言うしかないですね。
特に、怨恨、復讐、無念さ、そしてオチのどんでん返しまで描ききった「人魚の森」は抜群の出来。

他のレビュワーの方と同じく、ぜひ続きが読みたい作品。
犬夜叉が終わった時は続編が来るかと期待してましたが、残念。
この作品は少年誌より青年誌の方が良さが発揮できそうな気がします。 続きがあれば、ですが。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-08-30 01:07:37] [修正:2011-08-30 01:08:47] [このレビューのURL]

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