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8点 てんむす
大食い競争番組をあんまり見ないし、好きでもなかったのですが、この漫画は部活スポーツ漫画として十分通じる面白さと熱さがあったと思います。主人公天子の食べっぷり実に素晴らしく、見ているだけで楽しい気分になるスター性があります(実際存在すれば相当な食いドルになれそう)。絵もキャラデザがしっかりして、画力があり、描写もキャラ立て(顔芸込み)が上手いので天子以外でも登場する女性キャラ達がそういう系統の漫画じゃないのにとても魅力的です。
そして競技としての大食い競争の薀蓄、読みにくい勝敗(主人公含めメンバーが負ける時は負ける)など読ませるものがあります。試合のない時の話も楽しい部活漫画の要素もありました。10巻で全国大会までやれるのかよと心配になるペースでしたが、全国大会がかなり駆け足になりながらも綺麗に話を終わらせたところには感心しました。欲言えばその辺をもう2、3巻じっくりやってくれてもとは思いましたが(試合も炎天下でどれだけ食べられるか、連戦の省エネだけが決め手の単純なものになってしまった)。現在も色々と批判もある競技なので、とても有名になれる漫画ではなかったと思いますが、良い作品を発見出来たなと思えました。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2016-03-06 12:22:01] [修正:2016-03-06 12:22:01] [このレビューのURL]
7点 ジョジョの奇妙な冒険
めちゃくちゃ好きな作品です。
しかし、全体でならすと、意外にも7点でした。。。
1部 5点
2部 5点
3部 8点
4部 9点
5部 8点
6部 6点
波紋よりスタンドシリーズの方にハマった口です。
全体的に言えるのは、この作品の魅力はあくまでもキャラクター、世界観、演出力、勢いです。
逆に言うと細かい矛盾を見つけて、完成度どうこうを気にしてしまう方は、合わないと思います。
私もどちらかと言うと、ストーリーの一貫性や完成度等を重視するタイプではありますが、ことジョジョに関しては、そういったものを度外視する勢いや世界観があります。
それがハマるかどうかと言ったところでしょうか。
初めての方は3部からまずお試しを、と言いたいところですが、
1?2部の波紋シリーズを好まれる方も多くいらっしゃるので、
短編集「死刑執行中脱獄進行中」で荒木先生の世界観を試すのが一番良い様に思いますね。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2016-03-05 10:53:25] [修正:2016-03-05 10:53:25] [このレビューのURL]
6点 ヒカルの碁
特段の盛り上がりもない割に、ヒカルに共鳴してしまい、ヒカリの成長を気持ちよく
見守りたくなるお話です。碁漫画というけれど、戦いの展開や一部始終を見せたことは一度も
なく、本当の囲碁ファンにはまったくもって物足りないです。
しかし、サイというファンタジックな存在とリアルなヒカルの成長が風変わりなハーモニなんですね。
一つの社会的なブームを起こした漫画ですが、本当のところ何が世間に受け入れられたか
正しい分析は誰一人してくれなかった全く不思議な作品でした。
今後も的確なレビューを後世に期待する作品です。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2016-02-25 21:39:37] [修正:2016-02-25 21:39:37] [このレビューのURL]
5点 惡の華
思春期の悶々とした漫画も読める方なんですが、これはちょっと理解しにくかったですね。怖くて乱暴な綾波レイ似の仲村さんの存在感で途中まで読めましたが、心中未遂まで行って彼女が離脱してからは読み続けるのが厳しかったです。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2016-02-25 03:12:42] [修正:2016-02-25 03:12:42] [このレビューのURL]
5点 NARUTO-ナルト-
はっきり言って、中盤以降は惰性で見た。
他のレビューでもある通り、中忍試験までは面白いと思ったが、
それ以降は風呂敷の広げ方と、たたみ方に失敗している。
世界観を急に大きくして、展開を大きく動かそうとしたが、
作者の思いと読者である私にズレがあったように思う。
特にサスケをめぐる友情劇は、もはや理解不能のしつこさであり、
作者が伝えようとしているその重みが、こちらまでうまく伝わってこなかった。
その他の世界観も、スケールを大きくしようとすればするほど、読者置いてけぼり状態になった。
絵はのっぺりとした作画に線画で立体化しようとしているのはわかるし、
複雑なトーンを極力使わないようにしているのかもしれないが、はっきり言って見づらいし、
結果的に作品の魅力を半減している気がする。
構図への挑戦はわかるが、動きに魅力がなくカッコいいシーンがパッととしなかった。
キャラクターデザインもワンパターンで、十尾も含め絵的には少し物足りない印象。
前述のとおり、中盤以降は何もやってるんだかと気持ちが乗らないまま終盤まで駆け抜けた。
ダラダラと戦うのではなく、メリハリをつけてもらわないと、戦いの意味が薄れていくように感じた。
中忍試験まではキャラのアイデアと世界観の広さがちょうどよい範囲だった。
いつの間にかいろんなことができるキャラクター達からは、読者の予想を裏切った展開は作り出せない。
序盤で世界観の構築に成功していただけに、その後続くダラダラとした展開は残念だった。
要は怨みが物語の根底にあり、底が浅い作品となってしまった。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2016-02-22 10:27:20] [修正:2016-02-22 10:27:20] [このレビューのURL]
9点 Sunny
近年で完結した作品の中では一番の名作だと思います。
「鉄コン筋クリート」のシロとクロ、「ピンポン」のペコとスマイル―
あの眩しい少年たちの最進化系、且つルーツがここに在る!!
というキャッチコピーに恥じない、現在進行形で進化している松本大洋先生に最大級のリスペクトを贈りたいです。
特に最終話の手前の回の春男と静の姿に、ペコとスマイルの関係性に似た空気を感じ、感極まってしまいました。
それぞれ理由があって、親元で暮らせなくなり、施設に預けられた少年少女の物語。
施設の少年だけでなく、施設側の「何ともやりきれない」感の描写もあり、胸を打たれます。
安達の「・・・」の三点リーダーに込められた心情に、何度思いを馳せた事だろうか。
他のレビュワーの方も仰られている様に、作者自身がそういった施設で育った事もあるせいか、
悪戯に理想のハッピーエンドには仕上がってないと個人的には感じます。
というか、最終話手前の回で、このペースではどうしても自分が望む終わり方にはならないな、と感じ、最終話を読むのが怖かったです。
松本大洋先生の作品には難解なものがあったり、センスに身を任せているだけのものもあったりするのですが、
この作品はピンポン、花男の様な読みやすい作品に仕上がっていると思います。
個人的に、最終巻で急に出てきた務が、思ったより良キャラだったので、彼ももう少し見たかったです。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2016-02-20 22:19:52] [修正:2016-02-20 22:19:52] [このレビューのURL]
6点 BLAME!
世界観を楽しむ漫画ですね。
無機質な建造物に囲まれて、ひたすら主人公が歩きます。
坂本竜馬ばりに歩きます。
元々、廃墟とかの雰囲気が好きだったので、SFに関心が無くても、その世界観だけでも楽しめました。
何回読んでも、ストーリーや設定は分からない。。。
多分、もう分かろうともしていない。笑
SFが好きかどうかで点数が違ってきます。私はどちらかというとSFは取っつきにくいので、この点数です。
また、あえて稚拙な文章でそのまま書きますが、
ヒロインがでかいし、何回か死ぬんですが、可愛いです。笑
最後に、
私的な事ですが、完全版の応募券で、100名にあたる重力子放射線射出装置が外れてしまいました。。。
そこそこ勝算のある倍率だと思ったのですが、本屋でも結構売れていた様で、舐めていました。笑
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2016-02-20 22:11:27] [修正:2016-02-20 22:11:27] [このレビューのURL]
10点 HUNTER×HUNTER
いままで出会った少年漫画でスラムダンクと並んで一番の漫画。
背景設定と、画力、伏線-回収、作者のキャラがすごい。
少年ファンタジー漫画の王道でありながら、その背景、設定は、ほかのどの漫画よりも、しっかりとしている。連載するにつれ揺らいで例外がひょっこり出来たり、矛盾点が出てきたりすることがわりと普通なのに、H×Hは一切ない。たとえば念能力の設定は、登場時から明確に詳細まで定まっていた上に、この32巻現在まで全く矛盾したことがなかった。
画力の点でいうと、ゴンを見て決めつけてはいけない。プフ、王、ネテロ、その他サブの成人キャラ、本気のキルアなどをみれば、動的静的描写なんでもござれなのがよくわかる。はっきり言って本当にうまい。キャラデザインもセンスの塊である。魅力しか感じられない。
伏線も数えきれないほど出てきた。それも、伏線の質が高い。分かるわけねー!と言いたくなる無意味、思わせ振りな伏線が世の中の作品に多い中、H×Hではチロチロ出てくるヒントを繋ぎあわせると答えが分かることが多い!その反面、伏線が多すぎて回収し切れていないのも事実。笑
冨樫のキャラも凄い。休載が殆どなのにジャンプに連載枠を確保している信用の置かれ方、ほぼネームをジャンプに載せてしまう度胸、なのにプロットは天才的、の3点は押さえておくと良いかもしれない。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2016-02-20 01:02:06] [修正:2016-02-20 01:02:06] [このレビューのURL]
9点 よつばと!
世間に名作として認知されているという意味では今更語る必要もないが
自分の逃げ場になってくれたマンガ、という意味でとても思い出深い。
このマンガを表現するには、程よくリアリティのある夢の世界、というのが一番適切な言葉だろうと思う。
そしてこの夢の世界は学生ではなく、日々の生活に疲れた社会人のほうが
より響くのではないかという印象を持っている。
お隣さんが美人三姉妹というのは社会人にはあまり関係の無い話で
むしろ在宅業で一戸建てを借りられるとーちゃんの財力だとか
社会人になっても学生時代のノリでバカをやれる友達の存在に強く感じる。
そりゃあこんな愉快なメンバーがいれば楽しいだろうなぁと考えてしまう。
とーちゃんは、疲弊した社会人男性の夢を体現したような存在ではなかろうか。
もちろん、よつばの目線で描かれる世界は大多数の人間のノスタルジーを刺激し
えも言われぬ感情に襲われることは間違いないだろう。
私は昔のようにこの世界観に逃げ込むことはもう無くなったが
それでもたまに思い出したように読んで、ホンワカとさせてもらっている。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2016-02-18 01:49:16] [修正:2016-02-18 01:51:43] [このレビューのURL]
9点 僕の小規模な失敗
この作品からは尋常じゃないエネルギーを感じる。
完全に「負」のエネルギーの方だけど。
ただ、作者が出し惜しみ無く全力を注いでいるのが伝わってくる。
単行本の帯にもある、
「恋愛ゲームにも参加できず、学歴コースからも脱落し、現状打破をねらった漫画コンクールでは相手にされない。
このままじゃダメになる…すべてがダメになる大いなる予感」感はひしひしと伝わってくる。
まんが道やバクマン。も読んでますが、この作品の主人公は、あくまでも一人。
孤独、絶望、自己嫌悪と闘う鬱々とした日々が痛々しいです。
地に足が付いてない日々の中で、何度も諦めながらも、衝動的に湧き上がる漫画への情熱。
「意識を遮断して描くんだ…どこでも描くんだ…とにかく描くんだ…
原稿に何かされたら、刺し違えてでも殺す…殺すぞ?」と、定時制高校の授業中に漫画を描くシーン。
漫画からしばらく離れ、好きな女性と一緒に過ごす日々の中、
前触れも無く急激に沸いた「漫画が描きたい」という衝動に駆られ、喫茶店で彼女を前に原稿を取り出し、漫画を描き始めるシーン。
とにかく、熱いです。
なんとも言えない終わり方を迎えますが、
この後に細々とメジャー誌で連載したり、陽の当たる場所にいけたと考えると、結果ハッピーエンドなのだと嬉しくなりますね。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2016-02-13 18:37:40] [修正:2016-02-13 18:37:40] [このレビューのURL]