「朔太」さんのページ

総レビュー数: 821レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年01月09日

河内遥さんは、男性にも読みやすい少女漫画を描けるレアな作家さんです。
「関根くんの恋」でこの作家さんを見つけて、他の作品も探して読みました。
関根くんほど、中性的ではありませんが、この作品でも感情を押し殺した
男性が、相手役になっています。
全体で言えば、「タイムスリップロマンス」で、アイデアとしては有名な「仁」には敵わない印象です。
少女漫画を敬遠される男性に、読んだ感想を聞きたいところです。

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[投稿:2024-09-08 08:55:01] [修正:2024-09-08 08:55:01] [このレビューのURL]

好きですね、こんな女子高校生。
ギャグマンガというか、コメディタッチの日常系漫画なんだけれど、
登場人物たちに感情移入してしまいます。

歩鳥、猛、雪子三兄妹も良いなあ。
タッツン、紺先輩、静さん みんな恋人と言わず、長い付き合をしたいなあ。
街の住人達には意外と焦点が合ってないのは、ちょっと残念かな。

石黒さんのギャグは、少しずらしたところが、子供から大人まで
万人受けする善意のギャグで、とても気持ち良い。
難点は、探偵ものや怪奇ものは、石黒さんが思っている程、読者は
期待してないことに気づいて欲しいこと。

まあ、日常の歩鳥を毎回描いてくれるだけで、満足なんですけどね。
とても面白く読めました。
サンキューって言いたくなるほど。

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[投稿:2024-09-04 09:40:04] [修正:2024-09-04 09:40:04] [このレビューのURL]

太平洋戦争の敗因は、多数挙げることができるでしょう。
その中でも、楽観シナリオをメインシナリオに据えた軍部中枢の責任は重く、
その中枢の一翼を担った山本五十六も開戦反対論者だったとはいえ、責任を免れません。
山本五十六を英雄視する向きはありますが、私はあまり評価できませんね。
特に、真珠湾で1勝した後のミッドウェー海戦を前線の指揮官の油断、驕りで
落としたことが、その後の敗戦を決定づけたように思います。
日本は負けるべくして負けており、太平洋戦争を見る限り、戦に向いていない
民族だということが理解できます。
史実を後世に残す漫画作品は有益ですね。

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[投稿:2024-08-31 08:38:55] [修正:2024-08-31 08:38:55] [このレビューのURL]

ソリッド・シチュエーション・ホラーというようなジャンルが
あるそうですが、なかなかの短編集です。
ホラーといっても、描写がキチンとされていて、さほど恐怖を
感じずにすみます。
最期のオチも用意されているので、読後感も納得できます。
他にも多数の描きおろし作品があるらしいので、探してさらに
読んでみたいと思います。

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[投稿:2024-08-25 14:24:41] [修正:2024-08-25 14:24:41] [このレビューのURL]

ほのぼのとした雰囲気のある有為な作品です。
短編読み切り作品のいずれも力作です。
田舎の老医者の徒然日記風に見せてはいますが、なかなかに小さな
昔話のようなテイスト(風花、吊るし柿、久美ちゃんの絵、他)もあって、
読後感が良いです。
事の善悪を判断せず、感情表現の苦手な日本人の特性を逆手にとって、
豊かな情感の世界を上手に表現してくれます。

本作品より先に息子の代になった「本日は休診」を読んでしまいましたが、
主人公を傍観者にした語り部風の本作の方がより一層味わい深いと感じます。宮沢賢治とは言い過ぎでしょうけど、同じような不思議な世界に連れて
行ってくれる感じが残ります。
隠れた名作かもしれません。

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[投稿:2024-08-21 08:04:58] [修正:2024-08-21 08:04:58] [このレビューのURL]

あくまでも「静かなるドン」の存在があってこその作品です。
同じように関西に鬼州組が敵対し、新鮮組近藤静也との対比を愉しみたいところです。
新田たつお氏のギャグはそのままのテイストですので、安心して読めますが、
二番煎じの誹りは免れないところですね。

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[投稿:2024-08-17 08:57:03] [修正:2024-08-17 08:57:03] [このレビューのURL]

野村宗弘氏の作品には、町工場それも溶接、塗装が主たる鉄工所の話がよく出てきます。
きっと、自身が鉄工所勤めの経験が豊富なのでしょう。
本当に実務の細部にわたる知識が豊富です。

表題は、良いですね。
そうです。ほこりと油の匂いの強い鉄工所にも、花は咲きます。
踏つぶされそうな小さな路傍の花ですが、確かに咲きます。
野村氏の眼には、気の強い新人嫌いのおばちゃんや人間嫌いのおっちゃんたちの心遣いが、二十歳のお嬢さんと同じ花に見えるのでしょう。

インパクトのある作品でした。

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[投稿:2024-08-14 11:22:45] [修正:2024-08-14 11:22:45] [このレビューのURL]

4点 斬奸状

手塚治虫氏と同年同日日の誕生の小島剛夕氏。
私の中では、漫画界双璧のお二人です。
しかし、原作者が小池一夫氏以外では、情愛の表現が薄く、味わいが違ってきます。
初期の作品ということでもあるでしょう。

ですが、小島剛夕ファンには、これも貴重な一作品であることには変わりありません。

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[投稿:2024-08-10 06:25:05] [修正:2024-08-10 06:25:05] [このレビューのURL]

石川サブロウ氏の持ち味が、最大限に発揮された作品です。
前説の美文や、無理に泣かせようとしない大人の童話的な展開が素晴らしい。
個人的好みで言えば、鯛山先生の「ヒバリ」、鯛岳先生の「見川医院へようこそ」の回は、出色です。
生きることの原点が、ここにあるのかもしれません。

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[投稿:2024-08-04 13:06:26] [修正:2024-08-04 13:06:26] [このレビューのURL]

生命と神と時間と宇宙。
読み進める中で、4つのキーワードが常に頭をよぎります。
昔読んだ本で、よく似た印象を持った作品を思い出しました。
手塚治虫大先生の「火の鳥」でした。

もちろん、先生のライフワークとも言える大作ですが、未完に終わっています。
山下和美先生に置かれても、同じような意気込みを感じますね。
神のごとく少年の振る舞いは、とても人間臭く、かつ深い哀しさを感じます。
風に吹かれてゆらりゆらりと飛び回る少年の姿が、とても印象的です。
その眼下に広がるちっぽけな人間たちの営みは、雲霞のごとく愚かしさを感じます。
しかし、個々の営みに焦点を合わせて細かく見ると、とても興味深く、愛おしさが込み上げてくるのでしょう。
少年は永遠の命を持て余しているかのようでもあります。

山下和美先生にもライフワークとしてエンドレスな物語を紡いで頂きたいと思います。

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[投稿:2024-07-31 00:09:48] [修正:2024-07-31 00:09:48] [このレビューのURL]

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