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9点 美鳥の日々
美鳥の可愛さで今でも忘れられない作品です
ただ残念なのはセイジが他のキャラと接する時、一部のキャラ(高見沢高見沢など)を除いてセイジとそのキャラだけで話が進行してしまうこと
せっかく右手にいる美鳥とサブキャラが影響し合わない、空気にしてしまったこと
あとはコウタはセイジに惚れるなんてことをせず、恋敵のセイジへの関係は美鳥を巡る唯一のライバルポジションにして頂きたかった
それで右手の美鳥に告白するなりして決着付けて欲しかったですね…(なんか最終的にセイジへのラブの方が強くなってるし)
美鳥が好きなだけに美鳥とサブキャラの関係への不満が拭えません
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[投稿:2018-06-14 21:38:14] [修正:2018-06-14 21:38:14] [このレビューのURL]
9点 神戸在住
神戸の界隈を丁寧に光溢れる町として紹介し、その町で暮らす
女子大生のキャンパスライフを描いたものとして、1,2巻を読みました。
そんな紀行文のような淡白さは面白みもなく、読むのを
止めようかと思っているうちに、2巻後半に阪神大震災の
ボランティアの話となります。
すっかり騙されてしまいました。
中国人の血を隠しつつ、淡々と被災者の現実を受け止める
リアルさに感服しました。
この1話から、この作品への評価が180度転換です。
6巻では、祖母との別れを描いたお話。秀逸です。
さらには、おばあちゃん子だった主人公桂に対して、
別の巻では母が「おばあちゃんにあなたをとられちゃったから・・」
とつぶやくシーンがあります。
それぞれの関係性がキチンと描かれています。
決しておしゃれともいえない桂が、唯一不遇の画家の
リクエストに応じてスカートをはきます。
そして、突然の別れが淡白に告知されます。
しばらくその話題に触れず、巻が進んだ後、
「そろそろ画家との別れについて、触れましょう。」と、
時間を遡る展開は、これは木村紺という作家のリアルな
時間に並行して描かれているのではないか、と思ってしまうほどです。
画家日和洋次との回想は、その後繰り返し出てくるのですが、
淡白なストーリー展開にあって、強い情感、哀しみが
対照的に輝きます。
涙の出ない絶望的な哀しみです。
また、祖母と画家の二人に対する想いは、桂の人間性を
よく表し、女性ならではのナイーブさ、純粋可憐さが美しいです。
人間なら誰だって、強く傷ついた彼女を守ってあげたい
気持ちになることでしょう。
友人や家族の性格付けも、細かな描写がされています。
父と二人だけの外食シーン。
これだけで1話を読ませます。
1日のさまざなエピソードを繋ぎ合わせて、自分の将来を
ぼんやり夢想するシーンでは、「思いつきをただ並べた
そんなありふれた将来像がどれ一つとして現実感を伴わない。
私に足りないものは何なのだろう。
この胸のざわつきの正体は何なのだろう。」と言わせます。
平凡な日々の中で、若者らしい心の不安定さを見事に表現しており、
素晴らしいです。
すっかり、辰木桂(木村紺)のファンになりました。
しかし、何とも共感できない話も多く、特に連載当初は
読み進めるのも辛いほど無駄な会話が多かったです。
そのマイナスがなければ10点でした。
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[投稿:2018-06-04 19:36:31] [修正:2018-06-04 19:36:31] [このレビューのURL]
9点 レベルE
短編漫画の連続という変則的な構成。でもこういう形式のほうが考えるの大変なんでしょうね。最後ら辺の王子が一杯食わされる話とか結構好きです。
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[投稿:2018-05-13 21:01:26] [修正:2018-05-13 21:01:26] [このレビューのURL]
9点 幽☆遊☆白書
冨樫の作品はどれも好きで、優劣はつけられないから困る。
この作品は冨樫を一躍有名にした作品ということで、ハンターハンターなどで大物漫画家として好き勝手やっているのに比べ、編集に影響されたりしながら、色々テコ入れをしたりまだ自分のスタイルをつかみきっていない感がある。
(冨樫という作家はここで、"明らかに後付けなのに、その場の勢いで許せるし楽しめてしまう"、というような作品の進め方をマスターしたように感じる。)
しかし、本作でも著者の魅力は遺憾無く発揮されている。厨二心溢れる、グロテスクで独創的で洒落たキャラクタでありその魅せ方、そして、洋画などに影響されたような、他の漫画では見ない言い回し、演出。
印象に残るシーンは無数にある。例えば、仙水が見ている映画について、”この映画は全く陳腐なストーリーだけれど、ただ、エンディングがとても綺麗でね"と語るシーンだとか、魔界編で飛影と骸の過去が語られ、互いに奇妙な絆が生まれるシーン、戸愚呂弟の敗北シーン、あとキャベツ畑。こういうカッコいいシーンは他の漫画家には描けないのだ、なぜだか。
数話完結の幽霊お悩み解決漫画、王道バトル漫画やらなんやかやとやっていたのも一粒で二度美味しいと思えば良し。
あと、ハンタと違って普通に可愛い女の子が出てきて正直目の保養になる。
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[投稿:2018-05-13 20:03:56] [修正:2018-05-13 20:03:56] [このレビューのURL]
9点 鋼の錬金術師
面白い。思うのはやはり女性著者の方が話をまとめるのがうまいなと言うこと。一本通ったストーリー展開は漫画では長期連載では難しいと思うがしっかり結末まで進んでくれる。ファンタジーと現実感の塩梅も程よい。
ソツがないし読んでいて本当にワクワクする。(女性がこれを書くのはすごいよね。)
自分が読んだ中で一番完成されたストーリー漫画作品。
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[投稿:2018-05-12 15:27:27] [修正:2018-05-12 15:27:27] [このレビューのURL]
面白いです。著者のセンスが光っています。この作者は特に最近は興が乗ったら気ままに書いてやろうというタイプなので、漫画の方向性はコロコロ変わるし、休載も多いけれど。もう慣れたのであんまり気にならない。それに展開の自由度の高さは大きな魅力でもある。喋る魔物と戦って、超能力を覚えて、マフィアと戦って、ゲーム世界に入っちゃって、原爆落っこちて、選挙して、王位継承の殺し合いに巻き込まれる。こんなに時代や場所を特定しない自由な物語はあんまりない。
長期連載漫画の中では1番好き。
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[投稿:2018-05-12 13:54:35] [修正:2018-05-12 13:57:48] [このレビューのURL]
9点 風の谷のナウシカ
好きな漫画は?と聞かれたらこの作品の名前を挙げます。まああんまり下品な漫画をあげるわけにはいかない、という理由もありますが、やっぱり面白い作品だと思います。
自分は、ベジタリアンではないですが、動物と人間の間にあんまり区別を設けるような考え方は嫌いです。例えば"人でなし"という言葉を侮蔑の言葉として使うようなことは嫌いです。ヒトでないから、ヒトより劣っているなんて、そんなこと絶対におかしいと思います。また、"自然"という言葉の範囲に人間を含めないことにも違和感を覚えます。未だに、多くの人にとって、人間は"神の似姿"であると思います。しかし、それはまちがっていると自分は思います。
こういうことを考えるのが自分は好きです。これがこの話を僕が好きな理由のひとつでしょう。
この物語は自然の中で自然に寄り添い、自然に抗うナウシカと、他の人間たちの話です。善人も悪人もおらず、ただみんな一癖二癖あり、生き生きと描かれています。世界観も素晴らしい。
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[投稿:2018-05-11 21:04:36] [修正:2018-05-11 21:04:36] [このレビューのURL]
9点 ルサンチマン
これは面白い。多分花沢作品の中では絵面が汚くないシーンもある方。何故これが受けなかったのかはしらないが、打ち切りのおかげで、あんまり風呂敷が大きくなる必要もなく、程よいまとまり方をしたと思う。(多少駆け足になったにせよ。)
ブサイクがネトゲにおいて自分の居場所を見つけるってことを等身大で見ている。
花沢の他作品は多分作者のモットー的に安易なハッピーエンドを許していないが、これは結構穏当なエンディング。花沢作品では、人間の良心と醜さがいつも綱引きしているけれど、この作品では良心がある程度感じられる。自分は恵まれた環境にいるせいか、どちらかといえば性善説信奉者なので、これくらいの方が好み。
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[投稿:2018-05-11 20:27:03] [修正:2018-05-11 20:27:03] [このレビューのURL]