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8点 森山中教習所
真造圭伍はこの森山中教習所がデビュー作で、しかも22歳でこれだけのものを描いちゃうんだから恐れ入る。この先もっとすごい漫画を生み出していくのだろうか。
とはいってもストーリー自体は本当にシンプルな物語。ひょんなことから非公認教習所に通うことになった大学生、佐藤清高くんのひと夏の恋と友情を描く、それだけだ。しかし真造圭伍はそれだけの話をここまでおもしろく語れてしまう。つくづく新人とは思えない。
何というか、もう物語を語るセンスがずば抜けていると思った。語る所とあえて語らない所の選び方が絶妙、またその語り口も素晴らしいの一言で。清高くんにしろその友達の驫木くんにしろ、背景に色んなものを抱えてるんだろうな、って匂わせるシーンもそこらかしこにあって。でもそれはあくまでバックボーンに留め、絶妙な間と表情で語らせる技量にはほとほとため息が出た。
いくつかの見開きでは、ふきだしを使わずに名前とかぎかっこで登場人物の会話を描くなんてこともしていたのだけれども。こんなこと、下手にやっちゃったら途端に話がうそ臭くなってしまうと思う。でもこの作品では驚くほどすっと心に入ってくる。
基本的には、ヤクザの件のような本当に漫画的な漫画で。その一方で、水風船の遊びからの拷問シーンや清高くんのヤケ酒なんて、笑ってしまうほど滑稽で、でも尋常じゃないほど人間臭さを感じさせる。そうかと思えば清高くんの元彼女さんの食事やラストの急ブレーキの場面ように、とことん笑える場面もあったりして。やっぱりそこらかしこに強烈に作者のセンスを感じた。
「なーに、ノスタルジーにひたってんのよ?」
気付いたら私までそんな思いにひたっていたのは、自分の中にも同じような物語があったからだ。真造圭伍は、誰もが心の片隅にひっそりとしまっているものを、おもしろい物語に仕上げることが出来る。そういう人が私は好きで、でもそういう人はなかなかいない。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2012-02-13 00:14:49] [修正:2012-02-13 00:26:14] [このレビューのURL]
7点 海の闇、月の影
中学生の時に読みました。
次々と起こる展開、誰が敵かわからないスリル。
サスペンスに、超能力バトルあり、恋愛ありの少女漫画。
超能力バトルといってもなんでもアリって感じではありません。
大好きな双子の妹に命を狙われ、逃げる、逃げまくる主人公。
中盤、世の中が敵ばかりに思える状況で、いつ捕まるかとハラハラしました。緊迫感を書くのがうまいです。
主人公と双子の妹の戦いが、色々な他の思惑も巻き込み、時に協力的になったり、また敵対しながら進みます。
主人公に敵対する妹にも感情移入できるエピソードがちゃんとあり、
ダレることもなく、最後はせつないが見事な完結。泣けました。
恋愛がキーポイントであり描写もありますが、主軸ではないので男性にもおススメできる少女漫画です。
ただし、主人公のイイコちゃんキャラにイライラするかも。
この作者はどの作品も、全体的にキャラの魅力が薄い。
けれどもストーリーで考えると、この作者の漫画の中で1番出来の良い作品だと思います。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2011-01-12 22:23:44] [修正:2012-02-10 23:43:20] [このレビューのURL]
7点 AQUA
「ARIA」と「AQUA」に興味があるのだけれど、この二つの関係性がよく分からないという人のために説明します。
「AQUA」は言ってみれば「ARIA」の「第0巻」。
つまり内容的には、この「AQUA」の方が「先」の内容になります。なので、「ARIA」を読んでみたいという人は、まずこの「AQUA」全2巻を読んだほうがいいと思います。
(自分はそれを知らずに「ARIA」から読み始めてしまったため、最初は何が何やらさっぱりでした。)
話の内容としては、おおよそ「ARIA」に至るまでの、主要人物との出会いが主となっています。(まぁ中にはフライングして登場している人物もいますが。)
話の深みとしては、評価点が7点であるように、それほど深みのあるものではありませんが、「天野こずえ」という作家が生み出す「世界観の透明性」を、一人でも多くの人に伝えたいと思えるような、心の澄み渡る作品となっています。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2012-02-10 22:27:17] [修正:2012-02-10 22:28:51] [このレビューのURL]
2点 MAGiCO
サッカー漫画では久しぶりに外れでした。
作者があまりサッカー詳しくないのでは!?と思わせる作品です。
どちらかというとリアルなサッカー漫画というよりは少年誌向けのありえない技を出しまくるサッカー漫画です。
にしても技がかっこ悪いしいまいちどんな技かも伝わってこない。
そして極め付けが作者は完全にスラムダンクの影響受けまくりです。
スラムダンクが好きな人が読めば、この場面パクリじゃんとすぐ気づくはずです。
総じて残念な作品でした。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2012-02-10 12:37:05] [修正:2012-02-10 12:37:05] [このレビューのURL]
7点 AKIRA
書き込み、センス、世界観そのどれもが一級品。
ただ、それらのレベルがずば抜けていても所詮マンガ。
マンガにおいて最も大事なのは「相性」だと思うので、
どんなにすごくてもツボにハマれなくては意味がない。
だが、このAKIRAは相性が多少悪くても読ませる力がある。
すごい。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2012-02-08 18:42:27] [修正:2012-02-08 18:42:27] [このレビューのURL]
6点 賭博覇王伝 零
ギャンブル漫画の「運」や「流れ」のような運否天賦な要素は一切無く、
どちらかというと論理パズル、推理パズルの謎解き要素が多い。
一つ一つのギャンブルは短めで、テンポ良く読めるので中だるみしない。
一番残念だったのは最後の終わり方
なんじゃそりゃあ
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2010-03-04 05:49:26] [修正:2012-02-08 01:51:44] [このレビューのURL]
6点 ストロボライト
大学3年の春。小説家を目指すも挫折中の浜崎は、自身が崇拝してやまない
マイナー映画にヒロイン役で出演していた町田と飲み会で偶然
出会う。町田は既に俳優活動を辞めているのだが、浜崎は町田を映画の
ヒロインに重ねて惚れて付き合う事になる。
それを快く思わない浜崎の知り合いで慕っている実和子が
浜崎の好きな映画を発見して・・・
とりあえずあらすじだけ書きましたが、面白さをどう書けば
いいかわからないので、全1巻だし読んでください。
流行の萌え絵に近いが、カケアミやフリーハンドを多様しており
絵から情感が伝わるので気になりません。
全1巻なので映画の方の町田がどう魅力的なのか共感できませんでした。
深いんだか浅いんだかわからんような、でも良作であることは
間違いないかと。
ヒロインが絵も性格も可愛いです。表紙につられました
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2011-12-31 13:13:41] [修正:2012-02-07 20:36:48] [このレビューのURL]
5点 ダブルアーツ
男と女、お互いの手を離すと死んじゃうって発想は面白いなとは思ったけど
トイレや風呂ネタがたまにあるだけで、肝心の冒険ファンタジーの部分で
そのネタが全く活かされてなかった。お互い照れもすぐに
無くなるのもねえ・・・学園モノにした方が良かったのでは。
1巻の読みきりは面白かった。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2012-02-07 20:31:55] [修正:2012-02-07 20:31:55] [このレビューのURL]
4点 ONE PIECE
子供の頃や若い頃に読み始めてたら物語に乗りきれたかもしれません。
あまりにも売れてるから、読み出したらドキドキワクワクして手が
止まらなくなるかもと期待しすぎたのもあったでしょう。
けど私には無理でした。6ー7巻ぐらいまで我慢して読んでみたけど
皆さんが書かれているナントカ編まですらたどり着くことができ
ませんでした。
絵もそこそこうまく各話の扉ページまで色々凝っててセンスいいし、
凄いなと思うし、そこそこは読めたのですが、話に引き込まれることは
なかったです。続き気にならないし。
多分私の年齢的にも今更仲間がどうたらとか友情がどうたらとか
描かれても「ふーん」としか思えなくて。
話のアプローチや表現が古典的でなくもっと斬新だったらよかったのかも。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2012-02-06 20:28:11] [修正:2012-02-06 20:28:49] [このレビューのURL]
10点 寄生獣
初めて岩明作品を知った漫画でした。こりゃあ面白いです。名作です。
単純なSFホラーバイオレンス物としても見れますし生命とは何かという手塚治虫みたいな哲学漫画にも見れます。
そして意外と熱い展開も多い。「うしおととら」みたいな展開もあるからでしょうか。
そして名言が多い。名作には名言が多いですがこれは数えきれません。一番記憶に残ってるのは「ミギー、援護を頼む」です。あれは熱い。グレンラガンとタメはれます。
見て損はないです。でもやっぱりエグいなあ。人を選ぶかもです。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2012-02-04 21:39:30] [修正:2012-02-04 21:39:30] [このレビューのURL]