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10点 神戸在住
こんなに心にしみてきた漫画は初めてでした。
ごく最近全巻大人買いして読みました。
読み始めはまず、この作品独特の絵柄に少し抵抗を持ったのですが、
一つ一つの丁寧な描写、モノローグの挟み方などに慣れるにつれむしろとても合っていると感じる様になりました。
手書き感あふれるコマの枠線もゆるやかな作中の雰囲気を増す感じがして、大好きになりました。
主人公である辰木桂は作中では結構存在感が無い・・というか純粋な雰囲気を持つ主人公です。
そんな桂の生活をさまざまなカラーで彩るのが友達グループだったり、サークル仲間だったり、家族だったりします。
それぞれのグループの中で生まれるそれぞれの雰囲気がどれも違ってどれも良い。それをより一層感じられるのは桂のキャラクターからだと思います。
徹底して標準語だったり丁寧語だったりと「友達にその口調なおかしくないか」と思う場面もあったりしたのですが、それもより主人公を無個性にする事でエッセイ風にした時に周囲が個性溢れて面白く感じられるからだろう、と思いました。
読んでいてこの作品がたまらなく好きになったのは3巻の林浩の震災の話。
7巻の話も欠かせないと思います。
どちらも人の生死を扱う話となりますが・・・何が良いって説明が難しいな。。描写が上手いというか。。心に深ーく感じるものがありました。
全10巻。非常に上手にまとまっていますし、連載を追っていた方は終わりがはっきり近づいて見えるのが悲しかっただろうなぁ。
全部読み終わる前に10点をつけると決めていたのですが、最終巻もまた非常に良かったので本当に読んで良かったと思ってます。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2009-12-16 02:17:02] [修正:2009-12-16 02:19:46] [このレビューのURL]
10点 シグルイ
「残酷無惨時代劇」と自ら称するだけあり、比類のない残虐描写で魅せる時代劇漫画である。まるで豆腐や野菜でも切るかのように目が、鼻が、耳が、四肢がちぎれ飛び、血しぶきは言うに及ばず腸管や汚物までもがぶちまけられるその画の迫力は読者を選ぶ。
しかし、この漫画が真に”残酷”である理由は、何も上述のような分かりやすい残酷描写の為だけではない。登場人物達がみな哀切なる情念に突き動かされるように封建制度下の武家社会という無明の長夜をさまよい、しかし等しく思い遂げられる事なく「死」という運命に狂気に身をやつしながらなだれ込んでいく様が、何よりも残酷なのだ。
この漫画の主なキャラクター達はみなどこか常軌を逸した狂気を抱えているが、彼ら彼女らの抱く思いそのものは比較的現代人にも理解しやすいものばかりである。立身出世をしたい。愛する人と沿い遂げたい。主に忠義を尽くしたい。自分の後継者を育てたい。侍として、強くなりたい…。この異様な物語は、そんな普遍的な思いによって紡がれているのだ。
しかし、彼らがそんな願いを叶えるために、情念に身をやつし、自らを鍛え上げれば上げるほど、人間として大切な何かを欠損していく。岩本虎眼を筆頭に、本作で活躍する剣士の多くはみな心か体かのどちらか(もしくは両方)を欠損して人ではない何かに成り果てる。そうまでして得た強さでさえも、一太刀のもとに斬り伏せられれば後には醜い肉塊が残るのみ。思いは遂げられず、死に行くのみ。
これを残酷と言わずして何を残酷と言おう。この漫画が恐ろしい激情をはらみつつも、全体的に洗練されて静謐な印象すら受けるのは、どんな剣豪も死ねばただの肉塊という冷徹な事実を提示し、仏教的な無常感に貫かれているからでもあろう。まるで西洋の解剖図譜のような写実的な残虐描写、過激な作画と相反するような淡々と冷徹なナレーションの挿入も、そんな無常感の醸成を助けている。作画と言葉がタッグを組んで、物語のテーマを見事に浮かび上がらせているのだ。本作がただの残虐描写のみを売りとした怪作に陥ることなく奥行きのある作品となっているのはそのためである。
また、その極端で過激な描写(主に顔)から、本作は一種のギャグ漫画としても楽しめるのも懐が広くてよい。まさに笑いと狂気は紙一重の好例である。
武士という階級が社会から消滅した後も、我々日本人は時代に応じて様々な形で武士道を解釈し続けてきた。ある時は時代錯誤で野蛮な因習として、またある時は世界に誇るべき美しい伝統として。
だが、本作に接し、そこで描かれる苛烈で異形で、しかしどこか美しい武士道の世界に触れたとき、そんな後世の解釈はどれも現代人の価値観に基づく都合の良い解釈に過ぎないのではという気すらしてきた。「シグルイ」の侍達は、みな我々とは近いようでどこか違う無明の世界に生きている。だが、それは確かに我々のご先祖が歩んできた世界でもあったのだ。
そう思わせてくれただけでも、この作品は俄然10点である。ぬふぅ。
ナイスレビュー: 3 票
[投稿:2009-12-16 00:28:30] [修正:2009-12-16 01:47:31] [このレビューのURL]
10点 ジョジョの奇妙な冒険
バトル漫画の金字塔。
このイカした最高の作品に多くのレビュアーが賛辞の声を惜しまず、もはや書くことなど何一つ無かろうという状態であります。
ただそう言いながら再読する度に書く事が生まれてくるのが不思議。まさに奇妙な作品。
それ程の傑作と納得するしかないかな。
さて。皆が嫌がる作品について書いてみる。
いくらかの創作物語に起こる事だが、作家がキャラクターに過度に愛情を注ぎこみ過ぎストーリーを陳腐化させてしまうことがある。
つまりキャラを殺せないのである。
読者の声に迎合したのか作者自身の愛ゆえになのか分からないが物語クライマックスのココで退場がベスト!という所でそれが出来ないのである。
それどころか殺しても生き返らせちゃう、という事まで起こる。
特に少年漫画ではお馴染みで喜ぶちびっ子もいるし少年誌的にはオッケーなのかもしれないけれど大人になるにつれそんな作品からは皆離れていく。
ジョジョが高年齢層に圧倒的に支持されている理由の一つはコレが無い事である。
ジョジョでは敵味方区別なく死んでいく。(アブドルの生き返り例があるが、これもあとでキッチリ殺されている。)
遠い昔、花京院が死んで好きなキャラだったので「あぁ、生き返らしてくれないかな。」と思ったものだ。
しかしそれを読者は考えてもいいが作者は考えちゃイケない事なのだ。実行してしまえる立場にいるからこそ。
そんな事をしない、やらないからこそ素晴らしいジョジョだったのだ。
キャラは生き返らない。人間はゾンビじゃない。
だからこその人間讃歌なのだ。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2009-12-12 02:35:43] [修正:2009-12-14 02:21:56] [このレビューのURL]
10点 三国志
あの三国志を見事漫画化したのは凄いと思う。
数多くの漫画家が挑戦し必死で書いても
赤壁までが限界という世界で
完結まで書き切った事だけでも、10点に値する。
いまや三国志と言ったら横山光輝であろう。
恋姫無双よりも、この三国志のアニメを
完結させなさい!!!
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2009-12-13 22:35:23] [修正:2009-12-13 22:35:23] [このレビューのURL]
10点 ピンポン
スポーツ漫画でありヒーロー漫画
この漫画ほどスポーツのすべてを描いたものはない
素晴らしいとしか言えない
そしてラストが秀逸すぎる ゆえに10点
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2008-01-23 16:20:00] [修正:2009-12-12 17:31:15] [このレビューのURL]
10点 ふたつのスピカ
ふたつのスピカには何回も泣かされました。
淡々とした流れではあるけど、自分にはとても心地のいい流れだと思います。
このノスタルジックな、少しものがなしくなるような雰囲気を多くの人に体感してもらいたいです。
最終巻読みました。
最後まで雰囲気を壊さずに、みんながそれぞれの夢を追いかけていく姿、良いですね。
個人的には佐野先生が出てきたところと小さい頃のあすみの夢、そしてあとがきが印象的でした。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2009-09-01 17:32:58] [修正:2009-12-11 15:41:33] [このレビューのURL]
10点 今日から俺は!!
何度読んでも面白いです。(皆様も書いてましたが。)
笑いあり、涙あり・・・
いつまでも続いて欲しかった・・・
そんな漫画です。
意外と評価が低くて驚きました。
この本は何度も気楽に読めるのに、旨にぐっとくるところもあります。
読んで損することは無いので、ぜひ手にとって見てください。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2009-12-11 13:16:07] [修正:2009-12-11 13:16:07] [このレビューのURL]
10点 うしおととら
正直、画はそんなに綺麗でも上手い感じでもない。
ただ、泣ける。
とらの最後の台詞、忘れられないねー。
あれだけ食ってやるって言ってたのにねー。
もう食ってたんだよねー。
ああ、泣ける。
この漫画は、全ての登場人物に力がありますね。
絶対に見るべき漫画です!
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2009-11-15 23:51:00] [修正:2009-12-11 03:00:10] [このレビューのURL]
10点 G戦場ヘヴンズドア
生きてる漫画
この漫画おかしすぎる、別にバクマンを嫌いなわけではないですが
バクマン読むと「漫画って楽しそう!」思えるけど
これはむしろ漫画が怖くなってきます
そして本当に漫画家を尊敬したくなります
最初は作者の絵柄が若干のっぺりして見えて、好きではなかったけれどすぐにスタイリッシュなのだと理解します
仲良しこよしで行かないとこもすげーリアル
すごすぎる
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2009-09-08 20:30:07] [修正:2009-12-09 00:54:20] [このレビューのURL]