「朔太」さんのページ

総レビュー数: 821レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年01月09日

山本英夫の作品には、偏執狂、オタク、ゲイ、・・・など普通でないキャラが

てんこ盛りされるけど、ありそうなリアルさが魅力である。

社会のどこかでこんな偏った世界も存在しそうだから、続きが見たい。

盗聴なんか今や常態化されているし、そこに踏み込んだ被害の怖さ、覗く側の魅力

など、20年前の作品とは思えない先見性を持った作品である。

殺し屋イチもすごかったが、これも一押し。

でも、どれもこれも不気味な世界だから、人によっては拒否反応が出るかも。

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[投稿:2013-10-12 22:19:35] [修正:2013-10-12 22:19:35] [このレビューのURL]

水谷修氏の活動をモチーフに漫画化されている。したがって、水谷氏自身の姿勢や

思いにフォーカスされやすいが、漫画としての意義は、登場する子供たちの背景だろう。

どの子供たちも幸福を間違いなく渇望している。

覚せい剤や不良行為は、結果として不幸を招きこむのだが、当事者は幼いのだ。

そうせざるを得なくて悲惨な結果を招く。

止めるべきは社会であり大人なのだが、特に親なのだが、多くの私を含めた大人は

自分一人の力の無力さを知っており、政治や社会や役所、学校にその解決を委ねることで逃げる。

水谷氏の行為に対して売名行為だの胡散臭いだの批判も多いが、ならば問いたい。

「あなたに解はありますか?社会の向上にあなたは何を貢献しますか?」

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[投稿:2013-08-12 11:51:42] [修正:2013-08-12 11:51:42] [このレビューのURL]

天賦の才を感じさせない主人公が、回を重ねてどんどん成長していく。

陸上競技の魅せ方は難しいが、力の入った入魂の一瞬一瞬を上手く表現していて、

読者は途中で放り出せない。

十種競技を制する者こそ、陸の王者、という意味が良く分かる作品。

本当に夢中になって読んでしまいます。

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[投稿:2012-11-25 17:43:26] [修正:2012-11-25 17:43:26] [このレビューのURL]

少年犯罪、闇金、イジメ、犯罪者の更正、医療ミス、拉致監禁、結婚詐欺、交通事故詐欺。

被害者が実は加害者だったり、弁護士が被害者救済の立場で加害者になっていたり、

法社会の矛盾を鋭く突いてくる。

法律は人が作ったものだから、当然想定外の範疇も存在し、法律の矛盾と理不尽さが

逆に被害を拡大しているケースを具体的に例示してくれており、弁護士に世話に

なったことがない、我が身の平凡さに感謝してしまいました。

裁判や弁護士なんか不要な世の中になれば良いのに、って

スローライフだけじゃ人は生きられないか。

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[投稿:2012-06-10 22:25:24] [修正:2012-06-10 22:25:24] [このレビューのURL]

3つの分野で満足を与える作品。

1番目は、佐々木倫子のギャグを楽しみたい方々への満足。

2番目は、テツの知識てんこ盛りへの満足。

3番目は、本格ミステリーの匂いを漂わせたドラマ性への満足。

原作者のあとがきによれば、佐々木倫子作品に合わせたミステリー脚本を用意した

ので、ノベライズする予定はない趣旨のことが記載されています。

要するに、1番目のテイストを重視した作品なのです。

そのような意味において、佐々木ワールドを堪能したい向きには、十分に満足

させられた作品と言わざるを得ません。

決して、本格ミステリーを期待してはいけません。解決の糸口も漫画風です。

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[投稿:2012-05-13 05:12:17] [修正:2012-05-13 05:14:09] [このレビューのURL]

5年ほど前に全巻一気読みしましたが、未だに記憶に残る作品です。

エログロ描写に目がいきますが、表題通り殺し屋としては一流であって

ゴルゴ13や梅安と同じで、いかにミッションを完遂させライバルを

駆逐するかというシナリオに、どんどん引き込まれていきます。

二重人格的な主人公のキャラからも非現実的なリアルさを感じ、

途中で止められません。

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[投稿:2012-01-09 09:34:20] [修正:2012-01-09 09:34:20] [このレビューのURL]

ご本人は受験テクニックを駆使して難関校を突破したとは思えない学歴ですが、
よく受験の本質を見抜いてらっしゃる。学力を測る物差しは、いかなるものであるのか、

そんなことはどうでもよく、目の前のハードルを越える力量だけが問題との主張です。

・例えば、学校は楽しく無くとも良い、若い人が成長するための原動力は満腹感ではなく

飢餓感なのだから。

・子供は直感的思考から論理的思考に移行する年齢に個人差があり、まだ直感的

思考段階の子供に論理を求めても無駄。

なんて、ところどころでなるほどと思わせてくれます。

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[投稿:2012-01-02 14:56:25] [修正:2012-01-02 14:56:25] [このレビューのURL]

物語は昭和54年の夏から始まる。高度経済成長期の象徴である団地は、

その後日本の経済発展とともに”うさぎ小屋”と揶揄されながらも、

当時は確実に経済発展の証しだった。

団地生活を巡る日本人の家族の有り様は、昭和の時代の一断面でもあった。

日本歴史の中でもたった30年程度の短い期間だが、その時代を表現する

ために不可欠な生活様式である。

そこに焦点を当てて、昭和の家族群像を表現し、同時に今は老朽化した団地を巡って

平成の家族への変化を通じて、普遍的な家族愛を表現してみせた。

柴門ふみ以外の作家では向田邦子にしか描けない、フィールドかな。

「家族の食卓」と違った背景は、やや老齢化日本への変化が織り込まれて

いる感じか。

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[投稿:2011-09-23 16:29:11] [修正:2011-09-23 16:29:11] [このレビューのURL]

7点 YAWARA!

主人公 柔が本当にキュートなので、どんどん応援したくなる。

16歳から23歳までの公式戦で実は、不戦敗1回以外に負けていないけれど、

常に好敵手との戦いが待っていて、ハラハラドキドキです。

スポーツものとしての戦い場面も魅力ながら、柔道よりも普通の女の子になりたい

思いが行きつ戻りつして、ラブコメの要素もたっぷりです。

試合以外での名場面ベスト3です。

1位 渡米が決まった松田耕作との別れ 最終話 /
   バルセロナオリンピック準決勝前
   ・・・ 当初風祭に憧れつつ、しつこい取材記者でしかなかった松田の存在感
   に気づくのがラスト1年前です。オリンピック準決勝前に会えてその
   気持ちに気づいた時、さらに渡米する松田へその気持ちが伝えられない
   柔の表情、心の表現が見事でした。

2位 花園の男泣き
   ・・・不甲斐ない自分を鍛えに鍛えて、それでもなお届かない優勝
   に男泣き。しかし、富士子はそんな花園に「あなたは私にとって
   世界一のチャンピョンよ」と背中を抱きしめる。

3位 父 虎滋郎 との再会
   ・・・少し身勝手な父だが、柔の会いたい思いを切なく表現する。
 
       
 

ナイスレビュー: 2

[投稿:2011-08-18 14:43:54] [修正:2011-08-18 14:45:25] [このレビューのURL]

私より家内がはまった漫画。裁判官って職業を世に知らしめた漫画。

判事さんは超多忙で、調査官の助けを得ながら法律と照らしながら処理件数

を消化するしかないのが実態らしい。

桑田判事は、赤字は出さない(処理件数の収支)ほど優秀な判事だが、

一人一人の少年の育成に重きを置いた手入れ(土起し、肥料やり、剪定、追い肥など)

を時間をかけて行う。少年の育成と植物のそれとを重ねて、物語をつむいでいく。

少年の育成に直接効果を与える方法はほとんど皆無、いわば正解がないので、

こんなうまくいかないだろうって、疑問は起こります。

読後感としては、何か消化不良って感じになるのですが、

桑田判事の生き方というか考え方には、一貫性があり重要なメッセージ

として理解できます。

周囲にはいないなあ、こんな人。居ても周辺を巻き込まないから、

影響力は小さいのでしょうね。

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[投稿:2011-08-06 10:36:07] [修正:2011-08-06 10:37:45] [このレビューのURL]

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