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6点 エマは星の夢を見る
ミシュランの星を付ける調査員のお話。
このコンセプトだけで既に面白いよね。だって誰もが気になるところでしょう。世界各国の数ある名店をどうやって評価するのか。
もちろんこのお話はフィクションですので、どこまでが事実に基づいているのかはわかりません。それでもこのテーマを選んだ高浜さんに脱帽ですし、逆に今までなんでなかったのだろう、とも思います。
世界各国の店を回るわけですし、もちろん評価するのは自分たち側なので、最初からおいしい店ですよーとわかっているものではありません。自分の好きじゃない味付けかもしれません。
そんな数々の店を一日何件と回るわけで、ほとんど出歩いているような仕事。
色々困難があるだろうな、でもおいしいものに出会ったときはやっぱり感動するだろうな。
そんなテーマ一つで心をつかまれるいい漫画です。あ、もちろん中身も面白いんですよ(笑
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[投稿:2017-08-03 09:41:20] [修正:2017-08-03 09:41:20] [このレビューのURL]
6点 おもたせしました。
東京トイボックスなどを描かれているうめさんの作品です。
最近の流行に則った「食」漫画です。
食漫画で一番大事な事は出てくる食べ物がおいしそうなこと。
そしておいしそうな食べ物が出てくればその食漫画はいい漫画である、と言い切っていいと思います。
今作に関しては、実在の商品を贈答品として「おもたせ」して、結局毎回送り先の人と一緒に食べてしまって舌鼓、という話です。
東京近郊の店しか出てこないので地方在住者としてはつらいところですが、一度は食べてみたくなること請負のおいしそうなものばかりです。
それに、話のテンポなのでしょうか、読みやすいし楽しい、食の魅力に加えて何気なく漫画としてもハイレベルだと思いました。トイボやスティーブスも面白かったですが、ここ最近脂ののってきた気がするなぁ・・と上から目線ですみません(笑
WEBでも読めるので一度どうぞ(*´ω`*)
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[投稿:2017-08-03 09:29:05] [修正:2017-08-03 09:29:05] [このレビューのURL]
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[投稿:2017-08-03 07:57:44] [修正:2017-08-03 07:57:44] [このレビューのURL]
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[投稿:2017-08-03 07:57:29] [修正:2017-08-03 07:57:29] [このレビューのURL]
8点 ハートカクテル
女性のための大人になって奏でる夢物語。
いくつになっても、現実がどうであっても、
女性は支持してくれる共通のパラダイスを
オールカラーの短編で表現します。
確かに、男性が見ても美しい背景と羨ましいほどの
別世界です。
何といっても物語の中心には、誰からも好かれる
ような美しい男女がいます。
これがややたれ目で絶世の美女ではないんですね。
(男はワンパターンのヤサ男。写真を見る限り、
わたせせいぞう自身がモデルにも見える。)
柔らかい線と明るい色使いのイラストも超一級品です。
デパートかなんかでわたせせいぞう氏の個展を
見た記憶があるほどです。
このイラストに影響を受けた画家さんはたくさん
おられるようです。
わたせせいぞうの名前を知らなくても、このイラスト
はどこかで一度は目にされているでしょう。
メルヘンチックで誌的な文章、言葉の選び方も一流です。
ベースとなる短編ストーリーも大人のための絵本と
呼んでも差し支えないほど素敵です。
わたせ氏は現在大学教授をされているようですが、
同氏の演出や技法は学問として論理的に体系化され
後世に残っていくことは素晴らしいと思います。
しかし、最後に一言だけ。
男性の一部には、ハートカクテルの世界に
アレルギー反応を示す人は少なからずいたかもしれません。
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[投稿:2017-08-01 02:59:51] [修正:2017-08-01 02:59:51] [このレビューのURL]
夫婦(途中から家族)生活を綴ったエッセイ作品という形を取りながら、
独特且つ偏った視点で各業界にメスを入れる、作者のチラシ裏主張も半分の割合で込められている、一風変わった作品。
若手芸人や2世タレントに対する恨みつらみ、
若者の性や同世代の才能に対する激しいコンプレックス、
漫画業界の裏話や、自身の将来に対する不安を鬱々と綴る等、、、
これらの後ろ向きなテーマと、「ほのぼの妻可愛い?」テーマの共存。
「こっちは好きだけどこっちはちょっと…」と、完全に読み手を分けてしまってる感は否めませんが、私はいいバランスで読んでいます。
中には、
野球中継において、「こんなにカメラや映像機器が最先端になっているのに、何で未だにストライクかボールかの判断が審判のさじ加減なの?」とか、
格闘技中継において、「目尻のカットや金的で試合中断すると冷めるから、こういう器具を作ってほしい」とか、
2ちゃんねるのまとめサイトを読んでる様な持論も展開されます。
「歯磨き粉のベストな捻出方法」や、「袋スナックはこう開けれる様にしてほしい」といった、クソどうでもいい持論も、楽しく読ませてもらっています。笑
深く考えずほのぼの漫画を読みたいという方には、持論パートのアクが強く感じると思います。
なので基本的には、ひねくれてて、ネガティヴな思考共感者の方にお薦めする漫画です。
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[投稿:2017-07-31 20:13:05] [修正:2017-07-31 20:13:05] [このレビューのURL]
6点 めぞん一刻
ラブコメの金字塔と言われる所以は分かります。
登場人物は基本的に好感が持てるし、
ヒロインが未亡人という設定が良い障害のアクセントになっていると思います。
点数がそこまで高くないのは、
一話、一冊レベルでテーマや価値観が詰まった作品が世に多くある中、
行ったり来たりを半ば予定調和で引き伸ばすこのジャンルそのものの個人的な評価の限界です。
必要過程と捉えるか無駄と捉えるかの問題でしょうが、さすがにこの内容で15巻までいくと、美味しいんですけど水で薄めすぎたカルピスといった印象。
世のほぼ全てのラブコメに言えてしまう事ですが。笑
なので作品としての評価はこの点数ですが、
ラブコメとしてはクラシック扱いで文句の無い良作。
途中まで、「この作品、そんなに評価される程の作品か?」と思わせながらも、読み終わった後には見事に爽やかな余韻を残してくれます。
ただ、一ノ瀬のおばはんは、人としてギリギリアウトかな。。
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[投稿:2017-07-31 20:11:47] [修正:2017-07-31 20:11:47] [このレビューのURL]
9点 RIN
抜群に面白いです。
前作「SUGAR」から引き続き、主人公の「天才」っぷりの描写、表現力は健在のまま、
本作では、「天才の孤独」というテーマがメインになっています。
確信犯的に人を傷付ける人格破綻っぷりに拍車が掛かっており、リング以外に自分の居場所が無い主人公は、
「ピークを過ぎて見る影も無いのにリングにしがみ付く世界王者」、「元極道という、余計な肩書をリングに持ち込む世界王者」等をボクシングへの冒涜と捉え、無差別に切り掛かり、暴走します。
その暴走っぷりに周囲の人間が離れていく中、「俺を止めてくれよ」とすがった、想いを寄せる同級生にすら見捨てられた時は、流石に私も絶望を感じましたね。笑
そこから自虐的になり、堕ちる所まで自分を堕とそうという心理と、漫画史上最低と銘打たれた童貞喪失シーンは圧巻でした。
相手女性のだらしなさの描写の完成度が高すぎて、感心させられましたね。。。
軽量級の試合のスピード感をこれでもかと線描写で表現したボクシングシーンや、テレビ中継の放送事故のシーンといい、漫画読んでてここまでハラハラワクワクする作品は久々だったので、たった4冊で終わってしまったのはショックでした。
(やはり打ち切りだったのでしょうか。。。)
最後のラスベガス進出シーンも、絶対に面白いのに、無念です。
もし一作品だけ、完結済み作品を復活させる権利を有していたら、この作品を選びますね。
ただ、万人にお薦め出来ません。
最近ボクシングや格闘技をあまり見ていないのでいい例えが出てきませんが、
才能に溢れていても、態度や発言が生意気で傲慢な人っているじゃないですか。
柔道時代の小川直也や総合の全盛期の山本KIDや青木真也とか。
そういう選手に対して嫌悪感を持つ様な人は同じ様にこの作品が合わないと思います。
天才の孤独、哀愁、精神性を多少なりとも理解しようと寄れる方にとっては、最高にスリリングでエキサイティングな作品になると思われます。
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[投稿:2017-07-31 20:10:35] [修正:2017-07-31 20:10:35] [このレビューのURL]