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9点 かけあうつきひ
絆と幸せが詰まった ほっこりコンビ愛コメディー(公式)
漫才師を目指す少女 陽と月の絆を描いた作品。
キャッチコピーは
「相方は親友で同居人」
「変わらない2人と、変わっていく夢への景色」
この漫画はギャグ漫画ではない。漫才漫画でも貧乏漫画でもない。
主人公2人の仲の良さを 読者に見せつける漫画だ。
スケットダンス ・銀玉と同じくギャグや感動、長編シリーズなど色々な要素があってワクワクする。
そしてどんな話だとしても決してブレない作品のテーマ。
それが「2人の絆」
派手な展開は無い。 過剰な演出もない。
貧乏で平凡、しかしキラキラ輝く日常。
仲の良い2人のかけあいを見ていると自然と気持ちが軽くなりホッコリする。
これが癒しか・・・
長編シリーズ回でも1話ごとに起承転結があり基礎がしっかりしている。
特撮やゲームのパロディなど小ネタが沢山隠されている。
伏線が自然な形で大量に準備されていて「このネタはあの時のアレか!」とか「あのメールの内容がこう実現したのか!」とか、気づくと更に楽しめる。
考察も楽しい。
既存の漫画と異なる読後感・中毒性があり、とりたてて面白い訳では無いハズなのに続きが読みたくなる。
有りそうで無かった不思議な漫画。
8点と迷ったが独自性を考慮して9点に。
2021年に読み始めた漫画の中では1番のお気に入り。
全地球に届くまで続いて欲しい。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2022-02-12 19:31:21] [修正:2022-02-13 09:40:21] [このレビューのURL]
9点 ベルセルク
作者の逝去という形で不本意にも未完となった作品です。
この名作の物語の続きを読めないと知った時、涙が出ました。
それは作者の「死」が悲しいではなく、ここまで読者を驚かせ続けた作者が物語を収束させるという話をしていた矢先でもあり、きっと凄い衝撃的な物語と絵柄で読者を第2の蝕SHOCKを与えることを楽しみにしていたではないかと勝手に思い、それが出来なかった無念さを感じたのだと思います。
作者の死によって物語が未完になるのは非常に辛い。
しかし、最新巻までの物語でも何度でも読み返して感動できる。
ただ感謝するのみです。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2022-02-07 23:13:13] [修正:2022-02-07 23:26:42] [このレビューのURL]
9点 へうげもの
山田芳裕は実力と意欲を兼ね備えた漫画家だと思う。
他の作品からも作者の熱意が伝わってくる。
地味な茶道や数寄を題材にしながらエンタメとして盛り上げているのが凄い。
もっとも、その為に強引な展開になったり作者の考えが色濃く作品に反映されたりしていて、否定的な評価をされる事も。万人受けする漫画では無いと思う。
史実とはかなり違うしパロディや変顔の多用も賛否別れる(個人的には好きだけど)。
しかし、この作品にはやはり強いエネルギーがある。
利休の存在感は凄かったし、伏線回収の巧さに感心する場面も多かった。
「人の欲望には限りがない」など印象深いセリフが沢山あるし、登場人物の苦悩や喜びの描写には魂が込もっている。
作品のテーマ「へうげ」を貫いた名作だと思う。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2022-02-06 20:14:43] [修正:2022-02-06 20:17:19] [このレビューのURL]
9点 ろくでなしBLUES
森田まさのり氏の描く不良高校生は、喧嘩はするが悪事を働かない。
嫉妬したり、すねたりの感情雄の起伏が大きいので、
事件も起こりギャグになる。
Rookiesでも感じるが、後味が良い爽やかさがある。
世間の決めたルールをはみ出すことが、ろくでなしなのだろうか。
関西には「やんちゃ」という言葉があるが、
許容範囲を示す世間の寛容さを示す良い言葉だと思う。
実のところ、今や世間のルール内で出世するよりも、
若い時にやんちゃに過ごした人間の方が、
最終的に成功しているように思える。
森田氏の描く不良高校生は、その辺りの気づきを与えているような気もしている。
その感性は海外の人間でも共有できるらしく、若い女性が
森田氏の作品のファンだと言っていた。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2022-01-31 07:59:20] [修正:2022-01-31 07:59:20] [このレビューのURL]
9点 A子さんの恋人
今年一番完結して悲しかったし、面白かった作品でした。
30代の人に特に刺さる内容です。
自分も30代となり、登場人物達に共感する場面が非常に多かったです。
特に美術系の方は更にあるあるな感じではないかと。
最初は割と淡白な絵柄だったので面白いのかな、という印象でしたが、漫画の作り自体はとても上手く、読みやすいです。
1〜5巻で伏線を張りながら、終盤の6.7巻は今までの「日常」が少しずつ動き出して結末へ向かっていくので、無駄な展開もなく、結末もキレイなので読後感も良いですし、終わるのが悲しかったです。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2021-12-29 14:13:57] [修正:2021-12-29 14:13:57] [このレビューのURL]
9点 ひらけ駒!
最近の藤井聡太四冠の活躍と相まって、面白く読ませてもらいました。
2度離婚歴のある作者の実生活を題材にしているようです。
これが見事に説得力をもって親子の絆のドラマを表現しています。
ドラマを見るかのような淡々とした人間模様が見事であるし、
悪人が出てこない気持ち良いドラマでもあります。
主題である将棋にまつわる上級者への成長模様も面白いし、
女流棋士さんの諸事情だとか、町の道場模様だとか取材も
しっかりされています。
読めば読むほどに将棋を指してみたくなる、いやしっかりと
勉強してみたくなる漫画です。
忘れてならないのは、ママさんの魅力です。表情が可愛い。
追記
改めて、再読してみました。
将棋や碁に関する漫画も沢山世に出ていて、思いつくまま列挙すれば、
「月下の棋士」、「ハチワンダイバー」、「ヒカルの碁」、
「3月のライオン」とあります。(他にもあったような気がするが、
思い出せない・・)
碁や将棋は、スポーツものと違って、なかなか勝負の展開を
上手く見せるのが難しく、漫画にならない気がしますが、
それぞれ全く異なるテイストで面白い作品を生み出しています。
本作品も同様です。
シングルマザーの女性の一人息子が将棋にはまり、
自身もその世界に一歩を踏み出す。
将棋の世界よりも親子の将棋を通した日常をほのぼのと表現されています。
『読むと元気に、成る』というキャッチコピーの通り、どこか現実感のない
将棋で飯を食べていくという世界を圧倒的リアリティーで描かれています。
8巻がスッと読めてしまうライトな感じも結構でした。
南Q太さんの生き方が凝縮されているような気がします。
他の作品にも触手を伸ばしたいと思っています。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2017-08-11 06:03:08] [修正:2021-12-11 10:54:41] [このレビューのURL]