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7点 クロカン
高校野球監督を主人公にすると、どうしても奇をてらった作戦、あるいは奇をてらった人物像を描くしか漫画にならないということでしょうか。
黒木監督の行動は常に常軌を逸しており、ことごとく学校、市民、マスコミどころか、肝心の選手たちにも反感を持たれて、大混乱します。
なぜ、そのような行動をするのか疑問だらけのまま展開が進むのですが、読者はその答えが欲しくて目が離せなくなります。
しかし、騒動が終わってみれば結果良ければ全て良しのまま、次に向かいます。
クロカンには、「常識はずれなことをしなければ勝てない」くらいのそれほど大した意図はなく、一か八か無茶苦茶やってみただけという何だか化かされた感じで続いていきます。
特に納得できないのは、オールディフェンスという先発とは全員が守備位置を変えて臨む守備体型。
それから、度胸をつけさせるために、あえて序盤から強敵に大量失点をされる作戦です。
その都度、選手たちからも信頼を失いながらも、苦境を脱する。
このパターンが全27巻の中で10回以上繰り返される印象です。
読み終えると、この監督は猪突猛進のB型タイプの人間だったということで、監督として有能でも何でもなかったわけですが、読み手に次も読んでもらうための仕掛けが常にされていたようです。
そういう意味では原秀則氏の「やったろうじゃん!!」に類似した構図にも感じますが、作風は全く別物です。
もう一つの問題は、絵が基本的に下手です。
それはそれで味わいがありますが、女性の描き分けが全くできないので、四人以上の美人が登場すると誰なのか判別できません。
ここまで、いろいろ問題点を列挙しましたが、最終巻あたりの感動はやはり揺るぎないものがありました。
クロカンの人間性には疑問がつきますが、ただ泥臭くチームを一からたたき上げていきたい情熱だけは一貫して感じました。
特に、最終話の終わり方は、クロカンの一貫した生き方が表れており、相応しいものだと思いました。
同じパターンが繰り返されますので、そんな風に感じた時点で終えて良いでしょう。
全巻読む必要はないと思いますが、私は27巻の最後まで読み切りました。
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[投稿:2023-01-18 08:46:58] [修正:2023-01-18 08:46:58] [このレビューのURL]
2点 キングダム
このサイトで高評価の漫画って、自分の好みに合わなくても評判の良さの理由はある程度理解できることが多いが、キングダムについては首を傾げてしまう。
まず、個人的に面白さのピークは30巻を越えた辺りまでだと思っていて、その頃は続きが気になる程度には楽しめていたが、それでも並みの良作程度の面白さという印象。点数にして6点くらい。
そして40巻越えた辺りからはもう完全に惰性で読む部類の作品になってしまったと思っている。
もう信がルアアって叫んで強い武将を切って、周りの連中や偉い人たちが歓喜して、頻繁に誰かがふぐぅって泣くだけの漫画。
暇潰し以上にも以下にもならない。
あとギャグのオヤジくさい下品さが苦手なのでマイナス1点。
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[投稿:2023-01-17 09:27:57] [修正:2023-01-17 09:38:13] [このレビューのURL]
5点 ONE PIECE
色々な傑作漫画を読んできた人達からは批判されるポイントが多い作品だが、正直ポテンシャル自体は化け物染みていると思う。だからこそ近年話題になっている劇場版の作風とかも多様性に満ちているし、まだまだ色々な広がりを見せれそうなところが恐ろしい作品である。
でもやっぱり原作はあらゆる意味で余分なところが多すぎる。ザ・過ぎたるは及ばざるが如し っていう感じの漫画。
とは言え、これだけのポテンシャルを存分に活かせる最終章には期待している。過去の漫画で見たことがないものを、ワンピースが見せてくれる可能性がある。
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[投稿:2023-01-17 09:04:20] [修正:2023-01-17 09:05:43] [このレビューのURL]
9点 今日からヒットマン
お色気も少し交えながら、痛快アクションドラマチックコメディと言ったところです。
毎回のお約束のガンプレーで、必ず毎話数名以上が銃殺される。
ここが意外とコメディの対極にある緊張を生み出します。
また、主人公稲葉十吉の心の声が物語を進行させ、妻を愛するサラリーマンの二重生活が基軸になったコメディを生みます。
この辺りは、若干「静かなるドン」とのかぶりを感じますが、まあ許容範囲としましょう。
20話前後までは、仕方なくヒットマンの仕事に巻き込まれる十吉が、シロートヒットマンの悲哀でピンチに陥るも「考えろ考えろ」のセリフで、気転を利かして窮地を逃れるという数話完結型のお話を繰り返しますので、ややマンネリがきついなあと思ってしまいます。
が、20話を越えたあたりから、シリーズものがやって来て、マンネリの打破が図られます。
確かに、組織コンビニと組織スーマーの攻防は見ごたえがあって、「あとしまつ」での両者の競技風の対決は、最もお勧めしたい回ですね。
トーキチと美沙子もいいんですが、ちなつの終始変わらぬ献身ぶりもなかなかでした。
31巻を完読しましたが、最終話までちなつの想いは通じるのか見ごたえがあって良かったです。
記憶に残る名作かと思います。
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[投稿:2023-01-14 09:31:43] [修正:2023-01-14 09:31:43] [このレビューのURL]
3点 左ききのエレン
長編の割に展開が雑で進みも遅く、忍耐強さを要求する作品です。
何より絵が下手。
背景は基本描かないので、子供の落書きに見えることもあるレベル。
これが気にならない方は、よほどの漫画通かな。
私も大概、我慢できる方ですが、台詞やト書きが多いのに、
画がついて来てない所は読めませんでしたね。
新感覚で作られた進歩的作品なのかも知れませんが。
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[投稿:2023-01-14 09:22:14] [修正:2023-01-14 09:22:14] [このレビューのURL]