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6点 聲の形

[ネタバレあり]

絵も見やすく人物描写も秀でていて、上っ面で生きている人間の底意地の悪さがとても良く描けている。
特に担任の先生のクズ教師ぶりが最高ではないか、
自分がこの漫画のハイライトシーンを選ぶとしたら、竹内先生が声を荒げて石田を一喝するシーンだろう、
自らの指導力の無さを棚に上げて、生徒一人を吊るし上げる所業のなんと清々しいことか。
しかしそんな彼も、物語後半には意外な一面を見せる、
「あのクラスは運がなかった」と一笑に付すドライな性格に変わりは無いが、
それでも西宮の手話を読み取り、石田を立派になったと評価し、最終的には校内の撮影許可もだしている、
表面的だった彼の人物像が、より複雑に感じられた瞬間だ。
このように脇役の彼だけ見ても、人間一人一人を多面的に描いた秀逸な作品であることは疑いようがない。

だが、どんなに美しい絵画も、たった一つの染みのせいで大きく作品の価値を損なってしまうことがある。
この漫画では、過去にいじめられていたヒロインの西宮が、いじめていた当事者の主人公に恋心を抱いてしまうのだが、
この部分だけがどうにも受け容れられず、ヒロインの心理にも全く共感することが出来ない、
主人公の贖罪を恋愛にまで発展させてしまったことが、大きな染みとなって作品全体を歪めてしまった。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2019-12-09 09:53:45] [修正:2020-03-25 19:15:11] [このレビューのURL]

もうすぐ「平成」が終わり、新たな元号になるのと同じように、おそらく歴史というのは、そうした一年ごとの小さな変化の積み重ねであり、また人々が生きてきた証そのものなのだろうと思うのと同時に、今この時代「平成」を生きてきた自分たちの時代が、何十年、何百年、何千年後の人類からしてみたら、果たして、一体どのような時代としてどのように記憶され、また記録されていくのだろう。

そんな、悠久の時の流れの壮大さと無常さを感じさせてくれるような、とても不思議で広大で、そして寂寥感の漂う作品です。

2017年秋季にアニメ化された作品で、人類文明崩壊後の世界を探索するという、その空気感というか世界観がとても自分好みな作品でした。絵の描写力に関しては確かに不十分な印象もありますが、それを上回る発想力というか構想力みたいなものがとても独特で魅力的な作品でした。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2017-12-23 18:30:00] [修正:2020-03-15 18:02:07] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

短編連作形式の物語が好きだ。
それぞれが独立した話でありながら
その実、全ての話が僅かな接点で地続きに繋がっている、
そんな交錯していく登場人物たちの人生にロマンを感じるからだ。

さて、この漫画だが全4編からなる短編連作である、
タイトルにもなっている最初の話「星守る犬」はとても物哀しく心をえぐるが、
2巻の最後まで読み終えた時、ほんの少し、本当にほんの少しだが
最初の話でえぐられた痛みが和らいだ。

すでにあの世へ旅立った彼、その彼と同じ姿をした犬が、
彼と同じ名前を持った犬と生きて邂逅する、それだけでなんだか少し救われた気がした。
ただただ悲しいだけの話で終わらず、因果を感じさせてくれるのも
短編連作の魅力の一つだ、この漫画はそれを十二分に活用している秀作だと思う。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2020-03-12 20:38:12] [修正:2020-03-12 20:41:08] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

思いがけず巨大ロボットのパイロットになった15人の少年少女、戦闘に負ければ世界が消滅し
勝っても己は死んでしまう、生き残る術(すべ)は一切無く、
世界の命運だけをただただ背負わされる不条理で無慈悲な宿命、
ハードな設定の物語は数あれど、ここまで逃げ道を塞ぐ作品もそうそう無いのではないか、
ともあれ死と隣り合わせのキャラクター達のドラマは重くて切ない、
しかもそれが15人分というのだから読み応えは充分。
しかし物語の構造上、キャラに感情移入する頃にはパイロットが死亡するというジレンマもあり、
読み終えた後に名前を思い出せるキャラは半分程度しかいなかった、
パイロット達の命が消耗品のように使い捨てられる展開は良くも悪くも刹那的である。

また上記の設定上、仕方の無い部分でもあるがストーリー全編に重い空気が漂い、
メリハリに欠ける部分がある、だが少しづつ明かされている謎と、
そして何より、死のバトンを繋いだ先に希望を見出せるのかが気になり、
最後まで飽きることなく読むことが出来た。
これだけ悲惨な物語でありながら結末も悪くない、良作。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2020-03-05 08:40:01] [修正:2020-03-06 18:34:05] [このレビューのURL]

こんばんはー
ポケモントレーナーみゆきです♪

今回は、現在も少年サンデーにて連載中の大人気作家・藤田和日郎さんによる熱いマンガ『月光条例』について書いていきますー!

この作品のウリは、なんと言っても主人公の熱い生き方です!!


本作の世界では、青い月の光に照らされて「月打(ムーンストラック、げつだ)」という現象が起こることで、物語の登場人物や世界がおかしくなり、現実世界にまで影響が出てしまう世界です。

そのため、登場人物には「シンデレラ」「赤ずきん」「浦島太郎」「桃太郎」などなど、超有名な童話や物語のキャラが激変して登場します笑

その「月打」を受けたキャラクターたちを物語に返すことが出来るのが「月光条例」という力を執行する執行者たちです。

主人公である月光(ゲッコー)は、時には拳で、時には生き様で物語の登場人物たちにどんどん影響を与えて、月光条例を執行していきます!

ほんの少しだけ名言を引用するなら
『だから他人に 自分の人生を 評価させるんじゃねえ。』(月光)

この生き方だけでもぜひ一度知ってほしいと思いますー!


以上、ポケモントレーナーみゆきでした♪

ナイスレビュー: 1

[投稿:2020-03-01 21:46:33] [修正:2020-03-01 23:22:19] [このレビューのURL]

7点 CLAYMORE

青年漫画のような凄惨で重厚な世界観に加え、
少年漫画らしい愛と友情、絆といった要素も多分に盛り込まれ、
スリリングかつ熱い展開が楽しめる。

終盤にかけキャラクターが増え続け、物語が膨張しすぎた感は否めないものの、
謎や伏線を残すことなく綺麗に物語が収束しているので、
最後まで読み続けてきた読者を後悔させない漫画になっている。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2019-12-06 11:52:43] [修正:2020-02-04 05:46:00] [このレビューのURL]

漫画のキャラクターは作者の人柄が出るとか言うけど、この漫画のキャラクター達はまさにそれ
しかも「全キャラ、作者から一親等しか離れてないでしょ」ってくらい同じノリを共有しており、
場面転換しても、ずっとほのぼのとした和んだ空気感が続いていく。
それはそれでブレが無い分、小気味良く話が進行し、安心感はあるんだけど、
一方で揺さぶられるものが無いというか…
事件の真相然り、最後の恋愛模様然り、どちらも内輪の出来事のように感じられて
ドキドキしなかったんですよね、そこが残念でした。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2020-01-31 18:59:57] [修正:2020-01-31 18:59:57] [このレビューのURL]

ポケモントレーナーみゆきです♪

実写映画化しちゃうー!!
ということで約束のネバーランドについて書いていきます笑


この物語の魅力は、話の緻密さとキャラクターです♪


物語の舞台はとある孤児院から始まります。
そこでは赤ちゃんのような小さな子から少年・少女と呼べる子供までが、英才教育を受けて育っていきます。


そしてみな、日々勉強していくと、あるときセレブな引取先へと巣立っていく。
しかしその孤児院の実態は…
ってのが最初のほうのあらすじです!



そんな孤児院で育ってきた、元気かつ頭脳明晰な少女・エマ が今作の主人公です。
エマは個人的に、なんとなく猫っぽいキャラだなって思ってます笑
どんなときでもスマイルは0円!な感じの元気少女・エマですが、愛情と責任感に溢れたとても賢い少女です。



そんなエマが幼馴染のレイ、ノーマンという2人やその他の子供たちと一緒に様々な困難を乗り越えていく姿は、大きな刺激になります!



アニメ化・実写映画化、そしてコラボカフェでのフードやスイーツの販売まで様々な展開を見せていっている今作。
これからもきっと話題になるので、ぜひ一度読んでみてください♪


ちなみに全然どうでもいいですが、ジムっぽい施設が無いわりには登場キャラクターはみんな身体能力が高めな気がしてます笑

ポケモントレーナーみゆきでしたー!

ナイスレビュー: 1

[投稿:2020-01-24 20:09:25] [修正:2020-01-24 20:09:25] [このレビューのURL]

ポケモントレーナーみゆきです♪

ファッションを題材にした少年漫画で、アニメ化もした話題作です!

困難に立ち向かう姿は自分をついつい重ねてしまいますし、スーッと入り込んでしまいます♪

主人公・千雪(ちゆき)は高校3年生の女の子。
千雪はモデル事務所の娘として生まれ、可憐な顔と頭身に恵まれるも、「身長」という一番に要求される才能が足りないという現状で、このままモデルを目指し続けてもいいのかを葛藤します。

そんなときに出会ったのがもう一人の主人公・都村育人(つむら いくと)です。
彼は貧乏な家庭に生まれるも、デザイナーになるという夢を諦めきれず、デザイナー専門学校への進学を希望します。
でも、家族のためには就職したほうがいい。
デザイナーになる道を諦めようとする彼に、千雪は「自分に似合う服を作って」と頼んで…

これは、藤戸千雪がトップモデルになるまでの物語
そして、都村育人がトップデザイナーになるまでの物語です!

ポケモントレーナーみゆきでしたー!

ナイスレビュー: 1

[投稿:2020-01-14 14:33:58] [修正:2020-01-24 19:44:11] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

読むべきは寿司に関する蘊蓄の部分のみ。
ストーリーは基本1話完結。それ故に、強引な展開や、お涙頂戴等、B級時代劇を見ているような感覚になる。

銀座にある小さな寿司屋。知る人ぞ知る名店を舞台に、
若い店主が様々な人との関わりを通して成長していく物語。

しかし、本人のいない間に常連客の失敗談を女将が他の常連客に話し、それをたまたま居合わせた一見らしき客が聞き、話が展開して行く…など、強引すぎる話が多い。
例えフィクションだとしても、そんな寿司屋が銀座にあれば、1年と待たず潰れるだろう。

女将やその娘、常連客等、とにかく品性下劣な人物が多数登場する。
客におねだりをする女将。常連、一見に限らず、他の客の陰口を言う客。
あまりにもひどい…

寿司を題材にしたマンガということでいくつか読んだ。
人には絶対に勧めないが、どうしても読みたいのであれば、ストーリーは一切読み飛ばし、寿司の蘊蓄の部分のみ読むことを強くオススメする。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2020-01-09 21:42:44] [修正:2020-01-09 21:42:44] [このレビューのURL]

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