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出てくる登場人物がみんな魅力的です。
特に主人公と、その恋人のかっこよさが異常なほどです。

何度も読み返しました。
その度にがんばらなくちゃって思ってしまいます。

本当にたくさんの人に読んで欲しい作品だと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-10-31 16:50:41] [修正:2011-10-31 16:50:41] [このレビューのURL]

医者漫画の中では怪作と言って良いのでは?
初期は正に「北斗の拳のケンシロウがブラックジャックをやる漫画」で話の作りもブラックジャックの模倣的なものが多かったが、中盤以降は話も作画も安定して巨悪も背景に絡んで完全に他の医者漫画と差別化することに成功した。ハッピーエンドの話ばかりではないのも良いと思う。脇を固めるキャラもいい味を出している。
「医者=ひ弱なイメージ」を完全に覆した、心身共に屈強な男が主人公の医学漫画。
「ハードボイルド医学伝説」(笑)は嘘ではなかったことに驚いて欲しい。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-10-30 16:50:13] [修正:2011-10-30 16:50:13] [このレビューのURL]

9点 レベルE

天才の手による好き勝手描かれた自由な作品。

商業ベースではバトル作品の評価が高いですけど、マンガとして見るなら、この作品が作者の現時点での最高傑作なのだと思います。

絵が上手くて抜群の才能(センス)・・・出会えて良かったです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-10-30 14:10:05] [修正:2011-10-30 14:10:05] [このレビューのURL]

9点 外天楼

見事にしてやられました。

この作品は作者の作品を過去に読んだことがある方ほど、良い意味で裏切られると思います。
ちなみに事前情報何もなしで読みました。

初めは「いつもの石黒正数短編集」と大してかわりないという印象でした。
小さなことを重大なミッションの様に仕立てたり、しょうもないヒーローが出てきたり、案外ブラックなオチがあったり。
やはり発想が柔軟で面白いなぁとは思うのですが、どれも過去作であった様なデジャブがちょっとありました。

しかし、中盤を過ぎた頃から雰囲気が徐々に「あれ?」と変化し始めます。
気が付くと、最初の話から全て登場人物がリンクしていてただの短篇だと思っていた話に重要な伏線が散りばめられていました。

後半は正に怒涛の展開、ジェットコースターです。
作者の作品の中でも未だかつてない程、絵もストーリーもシリアスでダークでミステリアス。
その変貌ぶりにおいていかれずについていければ、帯で新房昭之監督が絶賛する様に、「極上の異世界ミステリー」としてきっと印象に残るでしょう。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-10-25 01:22:09] [修正:2011-10-29 02:01:49] [このレビューのURL]

幕末の日本。腐敗する幕府の中にも逸材はいた。勝海舟が幕引き役を務めたことは知られている。
榎本武揚は幕府残存勢力を率いて函館に転進。五稜郭で最後まで抗戦し続けた。

だが、その影で一人の武士の存在が歴史の闇に消されていた。
幕臣・小栗上野介忠順その人である。
幼い頃から神童と名高き二千五百石取りの直参の旗本の出。海舟に比すれば家柄は比べるべくもないほどに上。
その海舟とともにアメリカ国へ通商使節団の一行として太平洋を渡った。

当時の日本は開国以来、金が流出し、それが国内の物件高を招き、国益を損なっていた。
小栗はその金との交換比率の改善に心を砕いた。
諸外国に下手に出る風潮が幕府内部に蔓延していたときに、この男は恐れず「No」と言ったのだ。
「ノー!」と言える日本人。それが小栗という男だった。

だが・・・海舟とは元々の身分の違いもあったのだが、あくまで幕府の臣であろうとする小栗とでは反りが合わなかったらしい。
この作品でも海舟は小栗の実力を認めながらも、決して好んではいないという描かれ方をされております。
また、対馬がロシア船に占拠されて島民が殺害された等のエピソードはこの作品を読むまで知りませんでした。

反幕府勢力としては薩摩藩とは当初は強調体制だったためか、関係を描かれている場面が多く、
逆に「長州藩」や「土佐藩」「会津藩」は少なめです。
しかし・・・上野介の顔が全然残っている写真と似ておりませんな。
実際はもっと若々しかったようですが・・・・・・・・・・・・・。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-10-27 23:28:29] [修正:2011-10-27 23:28:29] [このレビューのURL]

9点 ペット

他人の記憶の中に入ってそれを書き換えたり消したりすることの出来るPETと呼ばれる能力者達の話。

人間の記憶の中には自身を支え続ける記憶であるヤマと自身を傷め続ける記憶であるタニが存在する。PETは他人の記憶に干渉できるが、このヤマとタニに手を加えるとその人間は潰れて廃人になってしまう。裏社会のある組織はこのPETを利用した仕事を生業としていた…

こういう記憶に干渉できる能力っていうのはわりと漫画に限らずメジャーな能力だ。映画だとインセプションだったり、最近ではブリーチにまで記憶を挟める能力者が登場した。
そんな手垢のついた設定と思われるかもしれないが、そこはさすが三宅乱丈ということで細かい設定が抜群に上手く、かつその設定を完璧に使いこなしたストーリーはすばらしい。
PETがそれぞれのイメージ(どこでもドアや水とか)を利用して他人の記憶の中に入り込み干渉するシーンやPET同士の能力バトルは大きな見所となっている。三宅さんは絵はとっつきにくいんだけど実は表現力が非常に高くて上手。
しかし本当に興味深いのはこの全く記憶があてにならない世界観。実際に覗いた記憶はもちろん、自分の記憶だって書き換えられた可能性だってあるのだ。すごく恐ろしい世界。
残酷な運命に翻弄されるPET達は果たしてどうなっていくのか、一度読むと最後まで怒涛の勢いで最後まで夢中で読み終えた。1巻は設定等がややこしいので慣れるまではきついかもしれないけどそこは耐えて欲しい。

現在は大幅に加筆されたリマスターエディションが刊行されている。多少値は上がるけれど、物語の密度は上がっているのでこちらをおすすめする。
実はこのペットは3部作の第2部にあたるそうだ。果たして第3部が描かれるのかは未定だが、機会があれば描きたいそうなのですごく楽しみにしている。イムリがまだまだ終わりそうにないので当分先になりそうなのが辛い…

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-07-12 23:50:38] [修正:2011-10-27 18:04:22] [このレビューのURL]

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-10-27 17:16:16] [修正:2011-10-27 17:16:16] [このレビューのURL]

地震予知ロボット:ピッピ
人の形を模して造られたそのロボットは、あらゆるデータを基に地震の発生を予測する。
データを直接脳に取り込むだけでなく、自らの行動から情報を得るためにも、彼の発明者の一人息子・タミオと遊ぶことはピッピには大事な習慣だ。
長くタミオと過ごしてきたピッピは、タミオが病気で余命1年あまりだと知る。しかし自我のない彼にとってタミオはあくまで一人の人間に過ぎず、特別な感情も抱くはずがなかった。
そう、1年を待たずしてタミオがピッピの目の前で事故死するまでは…

そしてピッピは沈黙する。己に生じたバグを取り除くために
そしてピッピは計算する。「タミオ」という、「人」という方程式を解くために…
そしてピッピは目を覚ます。タミオを0と1の世界へ分解し、自我を得て
そしてピッピは扇動する。地震予知以外の情報を解禁させるために
そしてピッピは進化する。あらゆる情報を取り入れて、彼は地震どころか人類の未来さえも占ってしまう
地震の「予言者」であったピッピは、人類を救うか、はたまた滅亡へ導く「預言者」へとなってしまったのだった…

「鉄腕アトム」を発端に、最近のSFではロボットが自我を持っているのが当たり前だ。ロボットには人並みの感性や心があるのか、を焦点に、ロボットに対する倫理を問う作品が多い。
しかしこの作品ではその前の状態、つまりロボットは自我を持つべきか、持って良いのか?が一つのテーマとして作中激しく議論されている。
人間以上の情報記憶力・収集力・演算力をもつロボットが自我を持つことで起きうる問題。
自我を持たないうちは、演算結果の予測や未来を、人間の判断で利用できる。確率が高くとも絶対はありえないから、その結果を用いなくたっていい。自我を持たないうちは、予知もロボットも「道具」として使えるのだ。
しかし自我を持てば、ロボットが全てを判断し始める。次々と未来を計算し、合理性を前面に押し出した判断には反論できない。人はそれに従う他なく、与えられた未来を生きねばならない。先が見えるということは、その結果に向かってしか行動できないということでもある。そう、本作のテーマは、ラプラスの悪魔、いわゆる「決定論」の真偽へ至ってゆくのだ。

ギャグ出身の地下沢先生の朗らかな画のおかげで堅苦しさを感じないが、雰囲気やノリはどこかシュールである。
預言者となったピッピが、人類をどこへ導くのか…人を救いたいと言うピッピとは裏腹に疑似人格のタミオはせせら笑うばかりで、全く予想できない。次巻以降も目が離せない恐ろしい作品だ。

(追記 2巻読了 点数8→9へ)
正直、ここまでの作品とは思いませんでした。10点は完結後につけさせていただきます。
ラプラスの悪魔なんてハイゼンベルクが不確定性原理を打ち出してとうに消えてしまった過去の遺物ですし、「どうせ最後は流行りの量子力学で解決すんだろ?」って冷めた見方もしてたんです。
量子力学ももう、大学の授業で習えるし定性的なことなら啓蒙本で誰でも理解できる。SFではもちろん、最近じゃゲーム(シュタゲなど)やラノベ(紫色のクオリアあたり)でも盛んに取り入れられているし、一体何番煎じなのか?そんな風にしか予想できませんでした。
2巻。最初もまだ「猿の惑星?」でしたが…

「ピレネーの城」とあの腕

鳥肌もんでした。
これはマジもんの傑作になると信じております。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-07-03 04:40:30] [修正:2011-10-27 02:40:57] [このレビューのURL]

カイジの活躍や賭博勝負の在り様も良いけど、何より

賭博を通して社会の構図や人間を俯瞰している点ですごい。

悪党側の会長や利根川は極端な描写ではあるが、社会権力者の代弁であり

資本主義社会の正義を語らせている。

<感銘した台詞>

1.高層綱渡り:死を現実のものと受け止めて命乞いを始める者へ利根川が、

「どんな事態になってもとことん真剣になれない病。いつだって許されると

思っている。借金を踏み倒そうと極論、人を殺したとしても、自分は悪くない

自分は許される、なぜなら今起こったこの事態はあくまでも仮で、本当の自分は

あずかり知らぬこと、そう考えるからだ。・・・ゆえに奴らは30になろうと

40になろうと、自分の人生の本番はまだ先で、本当の俺を使っていないから

今はこの程度なのだといい続け、結局老い死ぬ時に丸ごと本物だったと気づく」

2.カイジの名台詞:「勝たなきゃ、誰かの養分」

3.綱渡りの最中、カイジが、「希望は、・・夢は・・・人間とは別の何か

他のところにあるような気がしていたけどそうじゃない!人間そのものが希望だったんだ」

4.会長が「貧乏人は王にならんと金を求め、逆に現在いる王の存在をより磐石に

する。そういう不毛なパラドックスから出られない。金を欲している以上、

王は倒せぬ。」

並みの社会学者や哲学者、共産主義者では想定できない極限状態だから、

説得力がある。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2011-10-22 18:50:38] [修正:2011-10-26 01:51:56] [このレビューのURL]

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-10-25 20:34:19] [修正:2011-10-25 20:34:19] [このレビューのURL]

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