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8点 寄生獣
大抵の場合、哲学なんて語られても堅苦しくて説教臭く感じてしまい
「ご高説ありがとうございました」と言いつつ、半分以上は右から左に垂れ流しだ。
堅苦しいで終わればまだいいが、下手に手を出せば
作品全体を安っぽく見せてしまうことだってある。
そんな扱いの難しい哲学要素がこの漫画にもガッツリと盛り込まれているが、
話の流れを遮ることなく自然と物語の中に溶け込んでいるので堅苦しさは感じない、
それ以前にストーリー自体が「生命とは何か」を考えるプロセスのようになっており、
一貫したテーマとメッセージ性はむしろ心地よくすらあった。
とはいえ、そういったメッセージが映えるのはアクションサスペンスとしての
面白さが土台としてあったからだろう、
常にスリリングな展開を維持し日常が脅かされていく物語は哲学要素など無くても充分に面白い。
そしてそこに軸となる生命のテーマを置くことで、多重構造的な面白さをも実現している、
サラッと読んでもジックリ読んでも楽しめる懐の深い作品だ。
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[投稿:2019-12-20 11:13:31] [修正:2019-12-20 11:48:27] [このレビューのURL]
7点 シドニアの騎士
人類存亡のため、遺伝子をいじって人間を光合成出来るようにしたり、
不死の人間、クローン人間、機械人間を生み出していたりと
生命倫理などお構いなしといったthe・SFな設定が面白い。
だが絵の動きの無さのせいで、ロボットもので肝心かなめな戦闘シーンが読み辛く、
キャラの表情の乏しさなども含め作画の部分が足を引っ張り、
魅力的な世界観とは裏腹に、思った程のめり込む事は出来なかった。
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[投稿:2019-11-17 22:56:28] [修正:2019-12-20 11:05:18] [このレビューのURL]
正直サッカーのことはよくわかりませんが、主人公の人生観や人生においての選択、挫折とその克服などを見るだけでも、十分買う価値があります。それに、サッカーのシーンもリアルなプレーや戦術、駆け引きなどが味わえる内容だと思います。
主人公の中学生編は個人的にめちゃくちゃエモいです。誰でも熱くなれる要素がある漫画だと思う
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[投稿:2019-12-18 21:33:10] [修正:2019-12-18 21:33:10] [このレビューのURL]
9点 マギ
漫画を読んでいて、ストーリーがよく練られているなと感じられる作品は多いですが、マギはその中でも群を抜いていることは間違い無いと思います。
雑誌に連載されていて、巻数が多い作品ほど、ストーリーのねじれや脚色(と言っても漫画なんですけど)のために無理なこじつけ伏線の感じがあるシーンが見られるようになるのではと個人的に思っています。その点で言えば、マギはストーリーがものすごい丈夫な背骨に支えられて、一つの完結した世界を大河的に完成させた大作であると言えます。
ただ、もう少しメタファーぽさがあルほうが好きと言う人もいると思いますし、ほしかったです。
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[投稿:2019-12-18 21:23:12] [修正:2019-12-18 21:23:39] [このレビューのURL]