「dollbox」さんのページ
- ユーザ情報
- 1987年生まれ(性別:男性)
- Webサイト
- http://
- アクセス数
- 185119
- 自己紹介
-
ごぶさたです。
なんか随分仕様が変わっててビックリしました。
どのレビューも随分前に書いたのばかりなので、いまの漫画レビュー.comからズレちゃってても悪しからずですよ。
そのうち新しい評価基準で配点し直すかも?
9点以上の作品は今でも大好きなものばかり。もし気になられた方がいたら是非!

9点 チワワちゃん
変わった漫画でしたねえ。
内容を簡単に説明すると、
チワワちゃんというあだ名の女の子が死んで、後日知人たちが彼
女について各々に語り合う。
この作品がおもしろいのは、一般的な追悼や悲しみ合いとは微妙に意味が違っているところなんです。
知人の口から語られるチワワちゃんの像は、かわいい女の子であったり、ムカつく最低なやつであったりとバラバラ。
唯一共通しているのは、本当のチワワちゃんはどういう人間かという核心を誰もわかっていなかったということ。
この作品を読み終えて、僕はある種の不気味さを感じてしまいました。
岡崎京子鋭いと思います。
わずか30ページほどの短編でしたが、人を理解することの難しさと不確かさ感じさせる深い作品でした。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2006-04-18 00:14:07] [修正:2009-12-27 14:32:09] [このレビューのURL]
6点 学校
とりあえず表題作「学校」について。
実験作。
この作品にはストーリーらしきものはありません。
校舎内で起こっている8つの出来事が同時進行してゆき、本来関係していない台詞やコマがテクニカルに絡み合いながら、不穏で、まるで夢を見ているような心地良い雰囲気を構成していく。
なにか意図や主張があるような気もするし、ただ悪戯に好き勝手してるようにも見えるんですよね。
幻惑という言葉がとても似合う作品です。
音楽のように。
そしてそれらは交響曲のようにジャジャンと終わりを迎えるわけで。
それが本当に夢の結末の寸前で起こされた時のような感覚に似ているんです。
漫画という枠組みの中でこれだけ自由に遊べるんだなと、ただただ感心させられました。
陳腐な感想ですけど「すごいなあ」です。
僕はこの作品はホラーと思ってるんですけどどうなんでしょ?そんなに怖くないですけど。
とにかくまあ、これだけは自分の目で確かめていただくしかない。
きっとこの山本直樹ワールドに幻惑されるはず。
うん、レビュー放棄してやろうかって言うくらい書きにくい作品です。好きです。
話がもっとおもしろかったらよかったのに。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2006-05-29 03:28:07] [修正:2006-11-12 00:45:56] [このレビューのURL]
1点 リアル鬼ごっこ
酷い酷いという噂は聞いてました。
コンビニでとうとう立ち読みして、あぁ納得。
酷いね。
話のほうはまだ読めるんですけど、絵がありえないぐらい下手。
ダークな作画も線の力ではなく、コンピューターの処理によるところが大きく、はっきり言ってこの絵にはいいところが何もないですね。今までいろんなマンガを読みましたが、これほど画力のないものは見たことがない。
ストーリーも意味不明で最初のアイデア一発のひどいものです。
オチなんか最悪。
さて、なぜ1点か。
表紙がなかなかいい感じなんですよね、これ。ちょっとダークでオカルトっぽくて。
例えば本屋に平積みされていたら、パッと手に取ってしまう感じの雰囲気です。
10回も重版されるほどなんで、出来はなかなかだと思います。表紙が。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2006-06-23 17:28:17] [修正:2006-11-12 00:07:25] [このレビューのURL]
8点 僕といっしょ
古谷実が稲中卓球部を経て発表した作品は、笑いの裏にも陰がある、先の見えない閉鎖的な青春ものだった。
この作品以降の古谷実の作風は「ヒミズ」や「わにとかげきす」といった、日常に密接する隠れた闇を描いたダークなものに傾倒してゆく。
そういった意味でこの作品は古谷実が単なる「下ネタギャグ作家」という肩書きでは括れなくなった重要な作品と言ってもいいでしょう。
僕はこの作品が古谷実の最高傑作だと思っている。
それはこの作品が彼の著作の中でもっともギャグとシリアスのバランスがとれたものであるためだ。
この作品のメインキャラである少年たちは、はっきり言って堕ちている。明日の朝には鬱になってもおかしくない状況ですらある。
なのにこの作品は、笑える。
彼らが苦悩し、失敗する姿は明らかに「稲中」の延長にあるギャグ漫画的なものなのである。
悲しみと可笑しさが同居する笑い。それはただ楽しいだけのそれとは一線を画すのである。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2006-11-11 23:57:39] [修正:2006-11-11 23:57:39] [このレビューのURL]
8点 平成よっぱらい研究所
迷作中の名作です。
のだめでもR☆Sオケが羽目をはずすシーンがありましたけど、そんなもんじゃあない。
自分達だけが楽しい、それがよっぱらい研究所。
むしろこのゾーンまで突入してみたくなりました。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2006-06-19 18:59:39] [修正:2006-06-19 18:59:39] [このレビューのURL]
7点 口笛小曲集
『コーヒーもう一杯』の山川直人さんがこの15年間に同人誌などに執筆した作品を厳選した短編集です。
僕は『コーヒー〜』を読んで山川さんの存在を知ったんですけど、久しぶりに本当に素敵な絵と出会えたって感じでしたね。
最近はやれCGだ美形だという漫画が増えている中で、人形劇の人形のようなかわいい造形をしたキャラクターや、一本一本丁寧に描き込まれたカケアミで表現される絵がとても新鮮に映りました。
そんな素敵さMAXの絵で描かれた小物なんかも、見ているとすごく落ち着いてくるんですよね。
古い洋楽のレコード、カメラ、アコースティックギター、探偵、コーヒー、クラシックカー……。
どうです。聞いただけで心が安らいでくる気がしませんか?
テラピー的な。
なんでしょうねこの感じ。
懐かしいレトロな雰囲気から伝わってくるのは人のにおいですかね。
『写真屋さん』という短編は特にそういったものを感じましたね。
年に一度町にやってくる写真屋さんにいろんな住民が写真を撮ってもらう話なんですけど、昼間撮影した写真に囲まれて眠るシーンがねえ・・・いいんですわ。
現像した写真に写ってる住民の表情っていうのはやっぱり笑顔、まあ幸せな顔なんです。何十枚とある写真の中で不幸な顔した奴はひとりもいなくて、みんながみんな幸せな今を残してほしくて写真屋さんのところへ来るわけでね。(まあ不幸やのに写真撮ってくれっていう奴はそういませんけどね)
いろんな人の人生があって、その幸せな瞬間を形にして残せる写真屋さんの喜びといったらもうどんなにでしょうか。
そんなことを考えるとどうしようもなくニヤけてくるんは僕だけなんですかね。
目新しいストーリーや、派手さだけがええもんではない。ベタな話でも何気ない日常でも良いもんは良い。
現代人は山川テラピーに酔いしれてしまえばいいのに。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2006-05-23 09:27:14] [修正:2006-05-23 09:27:14] [このレビューのURL]
7点 シュナの旅
『ナウシカ』や『もののけ姫』などにつながる、宮崎駿氏の価値観や思想なんかがいろいろ伺えます。
初版は1983年。
本作のキャラクターや表現は、後の宮崎作品を彷彿させるものも多く、今読むと新鮮さはあまりないかもしれない。
しかしそれは、当時『ナウシカ』以前に、宮崎氏の表現したいものの方向性が、完全に見えていたということでしょう。
まあ先入観やパブリックイメージは忘れて、シュナと共にこの旅に身をゆだねてみてください。
豊かな自然も、生命力の満ちた生物も、神話的な世界も、どれも素晴らしく美しい。
だけどやっぱり残酷でどうしようもないのは人間。
しかし、それもまた一面。
生きる人間は強く、そして素敵です。
シュナやテアのような人間を、僕はやっぱり嫌いにはなれませんよ、宮崎さん。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2006-05-10 01:33:30] [修正:2006-05-10 01:33:30] [このレビューのURL]
7点 臨死!!江古田ちゃん
アフタを買ったらまずは江古田ちゃんっていう。
彼女との出会いは忘れもしません。
彗星のごとく誌上に現れ、裸で毒と愛嬌をふりまく、はっちゃけたその姿に釘付けにされました。
実話なのか想像なのかさえ判別しがたい自虐ネタと、
生々しい本音(むしろ叫びに近い)は、
いとも容易く、男が抱く「女」という名の幻想を打ち砕く。
これはあれだ。Coccoの曲を聴いたとき以来の衝撃(笑)
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2006-05-03 01:20:28] [修正:2006-05-03 01:20:28] [このレビューのURL]
2点 少年探偵 犬神ゲル
どうもこの兄弟の漫画は合いません。
まずキャラクターがマリーちゃん以外みんなサムすぎ。
マリーちゃんの素早いツッコミはおもしろかった。
ただ、それ以外が酷い。
特に主人公ゲルのキャラが酷い。
クール、メガネ、超絶武闘派、ちょっと天然、13歳、探偵、で傍若無人と……
あかんわ。
すべての要素が僕には合いませんでした。
そんなわかり易すぎるヒーロー設定はイヤです。
なんかゲル君をかっこよく描きたいみたいな雰囲気出してるけど、全然かっこよくないから。
借金取りシバきまくってたけど、あんなベタな借金取りやけど、あいつらそこまで悪いことしてないから。
借りた金返さんオヤジがいちばん悪いに決まってるから。
その段階で僕は作品に入っていけない。
ギャグがいまいちなのかなんなのか、結局何を描きたいのかわからない作品。
そんなものはかっこよくないぞ、ゴツボ☆マサル。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2006-04-16 12:52:21] [修正:2006-04-16 12:52:21] [このレビューのURL]