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最近完結した作品ですが面白かったですね。吸血鬼(といっても伝承が盛っているという設定で危険性は大したことない)と人間の共存が軋轢を抱えつつなされている現代世界観ですが、違和感なくそれが受け入れられるような設定と空気感、内包する差別や対応する行政の実態などは現実感があります。加えて猟奇殺人を軸としたミステリー作品なのにどことないユルさやキャラ達のやりとりが個性的で流石ベテラン漫画家だと感心しました。

熱さや緊張感には乏しく地味と言われたら否定出来ない面はありますが、それも持ち味なのかなと。毎巻ごとに区切りはありつつも、ゆっくり核心へと迫って綺麗に畳んだ作品なので、完結した今こそ一気読みが薦められる作品です。

ナイスレビュー: 3

[投稿:2017-07-09 07:15:14] [修正:2017-07-09 07:16:53] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

※このレビューは物語の核心部分まで踏み込んだネタバレレビューとなりますので、未読の方はご注意ください。

サンデー史上最長のラブコメ作品として、足かけ13年もの間連載を続けていたこの作品。

しかしそうは言っても、自分はこの作品を連載開始当初から、ずっと読んでいたわけではありませんでした。というのも、その記念すべき第1話(と第2話)の内容が信じられないほどつまらなくて、そこで一度、この作品を読むのをやめていたからです。しかし、コミックス第4巻第6話の回で連載開始以来、初めての再巻頭カラーとなり、試しに読んでみたその回の内容が思った以上に面白かったので、そこからこの作品に対して徐々に興味や関心を持つようになっていった、という感じです。

さて、今でこそ冗長で退屈な展開ばかりが続いていた「ハヤテのごとく!」ですが、初期の頃(具体的にはアテネ編が始まるまで)は本当に面白いエピソードが多かったように思えます。ただし、自分はこの作品を他人に薦めようとは全く思いません。その理由は、主に次の二点です。

1 序盤がとにかくつまらなくて、原作第1巻の第1話からその面白さを見出して物語を読み続けていくことは、はっきり言って難しいと考えるから。(物語が本当に面白くなるのは、主要キャラが揃い始める4巻目以降だと考えるから)

2 作品として本当に面白いのは、原作第4巻から第17巻のアテネ編が始まる前までのほんのわずかの短い期間だけで、あとはあってもなくてもどっちでもいいような、大して面白くもない話ばかりが延々と続く「ダメな長期連載の典型例」のような作品になってしまっているから。

実際のところ、この作者は「物語」を描くことにはあまり向いてないタイプの作家だったんじゃないかと思っています。より正確に言えば、「物語」を組み立てていく上で重要となる「構成力」があまりにも上手くないタイプの作家だったんじゃないかと思っています。

「ハヤテのごとく!」の中でも評判が良くないシリーズの代表例として挙げられる「アテネ編」ですが、つまるところ、その面白くない原因は話のテンポの悪さ、あるいはシリーズ構成の不完全さに原因があると思っています。要は、見せ方をもう少し工夫して、きちんとテンポよく話を展開させていけば、もっと面白いシリーズになったかもしれない、ということです。

話の構成が不完全で、テンポが悪くてつまらない話になっているものは何も「アテネ編」だけではありません。「4月3日のエピソード」、「G・W編」、「同人誌編」など、1話完結していないシリーズ物は、はっきり言って、そのほとんど全てが面白くありません。そしてそのどれもが、もう少し話の構成や見せ方を工夫すれば今の半分か、あるいは3分の1程度で終わらせることができるだろうと思えるようなエピソードばかりです。それだけ、無駄なシーンやコマ割りで、尺というか話数を稼ぎまくっています。

人気が出たことであぐらをかいてしまったのか、あるいは忙しすぎて一つひとつの物語に傾注するような時間が無くなり、描くだけでも精いっぱいな状況になってしまったのか。本当のところは何も分かりませんが、それにしても、初期の頃の面白い作品を作りたいという作品に対する熱意のようなものが、後半の頃にはすっかり影をひそめてしまったような感じがしました。

では、実際のところ、物語が無事に完結したことで自分はこの作品を一体どのように評価しているのかと言えば、はっきり言って、消化不良。おそらく、まだ描き足りないエピソードはあったものの、ある程度の区切りとして、やむなくここで物語に幕を閉じた。そんな印象を持っています。

そう考える根拠というか理由は、文化祭イベントと誕生日イベントのスルー。その中でも特に誕生日イベントのスルーが一番大きな理由です。

以前作者は、この作品に対して、この作品は何月何日に何のイベントを行なうのかという予定表を既に明確に決めていて、それに沿って物語を進めている、みたいなエピソードをどこかで読んだ記憶があるのですが、だとすれば主要キャラの登場人物であるハヤテやナギ、マリアの三人の誕生日(11月11日、12月3日、12月24日)に何か大きなイベントが予定されているのは必然で、そのエピソードを語ることなしに物語が終わることは正直あまりに不自然だなと(連載が終わりそうな頃から)常々思っていました。しかもこの誕生日の並びと、原作第9巻第4話のエピソード、そしてこの物語が12月24日から始まったことを総合すれば、この作品は「12月24日から始まり、翌年の12月24日で終わる一年間の物語であり、マリアさんの誕生日である12月24日に、物語の根幹に関わる何か重要なエピソードが用意されている」ということは、火を見るよりも明らかなことだったんですが、その話を語ることなしに物語が最終回を迎えてしまうというのは、どう考えても不自然なことですし、やはり何か他の不本意な力が働いてしまったのではないかと邪推してしまいます。

結局のところ、マリアさんの正体は○○○○○だった訳ですが、その事実の重大性を考えると、もう少しまだ何かいくつか語るべきエピソードがあったんじゃないかなと、そんなことを思います。

ただ、そうは言っても、これだけの不平や不満、文句を色々と言ってきても、途中のエピソードは面白かったものも結構多かったので、総合評価として4点という評価点を付けました。実際、かなりの思い出補正とファンとしての温情補正が入っています。

それでは最後に、これも月並みになりますが、この作品に対する感謝と労いの言葉を添えて、「ハヤテのごとく!」に対する完結レビューとしたいと思います。

長い間ありがとうございました。そしてお疲れ様でした。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2017-07-07 21:08:04] [修正:2017-07-07 21:46:22] [このレビューのURL]

少年ジャンプ創刊号とともに、永井豪を世に送り出した出世作。
1968年といえば約50年前。
半世紀前から日本は平和と言えば平和なんですね。

表現の自由という傘の下で、少年向けに裸体の
オンパレードで大ヒット作品が生み出せた。
世界的に考えれば、いまだにこんな国は他にありませんから。

ギャグ作品としての評価はできないですし、いつまで
たっても上手くならない永井豪の描画レベルは、
デビュー当時からのもののようです。

作品内容はスカスカですが、社会に与えた影響の点で、
漫画史に残る作品と思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2017-07-05 20:29:15] [修正:2017-07-05 20:29:15] [このレビューのURL]

今迄のラブコメ漫画の多くは「高校入学」が物語の始まりだったかと思う。
入学後に女の子と出会って恋に落ちるパターンが踏襲された。
しかし、このパターンの決着点が「高校卒業式」であることが多く、そうすると作中での期間が3年間にも及び、
話の勢いや面白さが持たない作品が多かった。

冒険漫画やバトル漫画と違い、ラブコメで30巻も40巻も話を続けようというのは無理がある。
季節ごとのイベントはクリスマスにしろバレンタインにしろ3回も繰り返すのはくどい。
「ニセコイ」スピンオフ作品が直近で好評だった筒井先生がご褒美でジャンプ本誌で連載となったこの作品。
最初の開始が高校3年時の受験に向けての最後の1年間、卒業へのカウントダウン開始の1年に絞ったのは英断。
画力については問題ない。

土台にこれまでのラブコメではあまり重視されないできた「受験勉強」がある点は新鮮。
他作品だと人生の重要時期にイチャついているだけで、お前ら何やってんだよ?状態だから。
特定の分野に特化した天才を秀才が指導するという変わった設定が今後どのように機能していくか注目しましょう!

ナイスレビュー: 0

[投稿:2017-07-05 13:37:04] [修正:2017-07-05 13:37:04] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

欧州の中世を模した異世界で営業する日本風居酒屋「のぶ」を訪れる人々の悲喜こもごもを描く。
いきなり騎士が出てくるような世界観から路地裏の居酒屋に話が移り、冒頭から説明不足な力技。

異世界の土地にどうやって日本人である店主側が営業が出来たのかなどの説明は端折られ、
和食の凄さを異世界の人たちが驚くリアクションと各個人の事情を絡めた話が毎回展開されていくという構成。

異世界の人たちとは普通にコミニュケーションができる(言葉が通じる)。
それなのに何故か異世界の人たちはメニューの日本文字は読めない矛盾。
料理自体も蘊蓄を特に説明するということもなく(これはそもそも異世界にない素材を使用しているためか)、
専らキャラごとの人情話に終始する。
今後、キャラの背景やお店と異世界と日本との関わりも語られるのかどうなのかだが、絵的には綺麗で見やすい。
また「傭兵」がいることから他国との戦争や争いがあるのかと想像されるが、その辺りは作品の本筋と外れるので
深く語られることはないかと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2017-07-05 13:33:41] [修正:2017-07-05 13:36:00] [このレビューのURL]

ナイスレビュー: 0

[投稿:2017-07-05 09:07:42] [修正:2017-07-05 09:07:42] [このレビューのURL]

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[投稿:2016-01-31 15:16:49] [修正:2017-07-03 16:21:18] [このレビューのURL]

ナイスレビュー: 0

[投稿:2017-07-03 06:11:17] [修正:2017-07-03 06:11:17] [このレビューのURL]

ゲイカップルによるシンプルライフの提案という感じです。

表題が表題なので、夕食を中心に毎回何ということはない
日常的レシピと作り方が細かく描写されます。
まるで人生の根幹は食事じゃないかと言わんばかりです。

次に来るのは人間関係、まあ愛でしょうか?
これは異性を愛せないカップルを配置して、
「生きることを単純に考えようよ。」というメッセージに聞こえます。

だけどこれもあれも、二人が弁護士と美容師という定職、
上級スキルがあって安定収入の基盤があってこそとも言えますが、
スローライフとはまた違う頑張らない生活ですね。

中でも、主人公の筧が、弁護士なのに細かな神経を持った節約家
(例えば、水道がジャージャー言ってるとすごくイラつく)と
いう設定が面白いです。

ジャンルで言えば、癒し系でしょう。
ちょっとお疲れモードに一服の清涼剤としてはお勧めです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2017-07-02 16:59:53] [修正:2017-07-02 16:59:53] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

有名な作品だが、漫画は展開が飛びすぎというか、ほかのマンガに比べて話を繋ぎにくい。コマごとにシーンが転々しすぎているというか・・・

とりあえず、サービスカット等が結構占めてます。シーンによっては陰部が描かれています。誤魔化しみたいな感じに描かれているのですが、陰毛はハッキリ描かれていたりします。単行本なので、こういうのがあるのかもしれませんね。

ストーリーは大まかに、宗教系の団体に属する元素使いの特殊能力を持った人たちの戦いです。そこに主人公や周りの人が巻き込まれて、その中で多少の恋愛事情が含まれる感じです。

発想は面白いのですが、正直読むの疲れました。元素を操る能力があるのはわかりました。でも、それについて、戦闘中でもキャラが長々と説明じみたセリフを言います。確かに一所懸命に調べて話を考えたのでしょうが、聖痕のクェイサー、という題名に合わないような中身です。そのため、読んでいても、イマイチストーリーが伝わって来づらいと感じました。

団体が敵対しているのですが、仲間になっていったりします。それはいいのですが、更に仲間団体が分裂し、敵対して他の団体と手を組んだり、新たな団体が出たりと、話についていけません。

加えて、恋愛事情がありますが、最終的には打ち切りみたいな終わり方なので、それまでの主人公とヒロインの絡みが結果を結ばず終わります。

帰ろう、あの場所へ

みたいな感じで終わります。
冒険物の、俺達の旅はまだまだ続く!みたいな感じです。

途中の巻から詰め込み、というか終わらせるために焦っている感があります。

時間つぶしにはいいかもしれませんが、途中から流す感じでしか読めませんでした。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2017-07-02 14:32:17] [修正:2017-07-02 14:32:30] [このレビューのURL]

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