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5点 タコピーの原罪
話題になった光る部分はありましたが、すべてにおいて若い作者の力量不足を感じました。
上下巻完結にもかかわらず、下巻は迷走していましたし、いきなりタコピーの自己犠牲で解決エンドは、タコピーが説教らしきこと言ってるのが頭にまるで入らず、あっけにとられました。
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2022-07-23 18:12:25] [修正:2022-07-23 18:12:25] [このレビューのURL]
7点 タコピーの原罪
(ネタバレあり)
前々から方々で話題になっていたこの作品なんですが、いざ実際に読んでみると確かに上巻は面白かったのですが、下巻の終わり方が雑というか、話の収集が付けられなくなって無理矢理話をまとめ上げたみたいな終わり方で、非常に消化不良な印象を受けた作品でした。
元々作者がどういう話を想定していたのかは分かりませんが、個人的にはもっとシンプルに、タイムループを繰り返していじめや家庭問題を解決していき、最後には全て丸く収まるハッピーエンドを目指す物語みたいなもので良かったんじゃないかと思います。そして、そう考えると途中でタイムループが出来なくなったのは結構な悪手だったような気がします。
そしてその一方で、では「原罪」とは何か、という問題に直面しますが、いくつか考えられる中で総合的に言えるのは、「タコピーが物語の登場人物たちを幸せに出来なかったこと」で、結局タコピーは物語全体を通して(直接的には)何の役にも立てなかったことが、この作品が示す「タコピーの原罪」なのではないかと私は考えています。
ただ、そういった視点に立った時に、タコピーひとりが犠牲になって物語がハッピーエンドみたいな今回の結末は個人的にはあまり好きではないので、結論を言うと、この作品のオチは好みじゃなかった、ということになります。
何というか、描きたいシーンとアイディアが先行してしまい、そこから先の過程が不完全だった、みたいな作品でした。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2022-07-22 21:22:06] [修正:2022-07-22 22:22:14] [このレビューのURL]