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6点 Dreams
少年誌にありがちな不良少年が成り上がっていくサクセスストーリーかと
思いきや、星飛雄馬ばりの生まれた時から野球漬けのエリートでした。
回を重ねるにつれて、主人公九里武志の天才ぶり、化け物ぶりが拡大して
いくのが驚きです。
高校野球1年生の夏の甲子園までの話ですから、元々持っていた大リーガー
並みの力を隠し持っていたことになります。
彼には失敗や挫折がないように見えます。
次々とトンデモ記録が出てきます。
ドカベン太郎も最後はそんな風でしたが、時間をかけて成長していく
経過が理解できました。
が、九里には共感はないですね。
少年誌だから許される化け物ぶり、魔球の連発生産ですが、理屈を
詳しく説明すればするほど、超常現象を机上の空論でもっともらしく
論破しようとする不自然さを感じます。
71巻まである大長編ですが、我慢して付き合うのも41巻までとしました。
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[投稿:2025-02-08 09:29:24] [修正:2025-02-08 09:29:24] [このレビューのURL]
8点 クロスゲーム
「タッチ」の香りがする野球漫画です。
本作は2005年から2010年にかけて週刊少年サンデーで連載されていました。
「タッチ」の頃とは違い、野球がそれほど若者に浸透しなくなった時代に連載されています。
しかし、この作品内の登場人物たちは、みんな「甲子園」に夢を見ていて、「タッチ」がブームだったあの頃のままです。
この「時代錯誤」感が、作品の大きな特徴だと思います。
携帯電話やインターネットはほとんど出てきませんし、主な舞台は、家と野球場と高校とバッティングセンター併設の喫茶店です。
メインキャラは喫茶店によく集い、ヒロインは喫茶店で働くこともあります。
完全に80年代のノリです。
いやー懐かしい。
あだち充先生の作風も当時とそれほど変わっておりません。
というか、「タッチ」との類似点は多いです。
(あまり書くとネタバレになるのでやめておきます。)
80年代に小中学生時代を過ごし、今やすっかりくたびれたおっさんになった自分にとって、この作品を読んだことが一種の清涼剤となりました。
元気をもらいました。
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[投稿:2025-02-07 13:47:47] [修正:2025-02-07 13:47:47] [このレビューのURL]
前作のような爽快さを求めて、続編も手に取りました。
オフィスレディ達のお悩み解決法のような教本です。
ただし、前作ほど今回は面白くありません。
一人一人の心情に向き合う形でのお話が多く、やりがいだとか結婚だとか
自身の能力とか存在価値とかをテーマにお悩みを展開します。
しかし、自意識過剰という面もあって、結局は自分の気持ちのあり方で
解決してしまいます。
むしろ、自分じゃどうしようもない他人との関わりでのトラブル解決
方法とかの方が、個人的には面白く読めます。
残念ですが、2巻で撤退です。
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[投稿:2025-02-01 10:50:20] [修正:2025-02-01 10:50:20] [このレビューのURL]
3点 スターダスト11
ぶっとび漫画が1980年代には多いような気がします。
編集者が漫画家を焚きつけて、常識はずれの非現実世界を思い切って
想像させてきたのでしょう。
テニスの王子はその末期の作品でしょうが、以降は逆に読者を子供扱い
し過ぎていることに気がついたのか、鎮静化してきたように思います。
まあ、そのぶっ飛び漫画のハシリと考えれば、これも許してしまいましょう。
描きたい漫画というより、読者の要求という名の妄想によって
編集者に描かされていた漫画という善意の解釈をしたいです。
ただし、スケ番の女性と恋するのは許容するとしても、そのスケ番が
凶器を手にして人間を引き裂いたり、そのスケ番に破滅的な暴力を
振るう敵役がいたりするのは、許容限度を超えます。
画のレベルも稚拙ですし、同情の目で見てしまうくらいに、作品自体に見るべきものはありません。
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[投稿:2025-01-25 09:41:20] [修正:2025-01-25 09:41:20] [このレビューのURL]