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7点 チェンソーマン
この漫画のストーリーを構成している要素を五角形あるいは六角形のレーダーチャートで表現しようとすれば、
過激さという項目が突出したツノのようなグラフになるだろう。
他の項目が足りていないという訳ではなく、笑い、感動、友情、恋愛といった他の全ての要素は
この漫画にとって過激さを底上げするための材料でしかないと思えてくるからだ。
その上でストーリー展開の速さも際立っている。
「常にクライマックス」「全編サビ」そんなキャッチコピーが思い浮かぶ目まぐるしくてせわしない物語は、
その過激さと相まって登場人物達が水泡のように現れては消えていき、
少しでもコマを読み飛ばそうものなら、すぐにストーリーから置いてきぼりを食らってしまう。
当然、万人受けする類(たぐい)の漫画では無い、それどころか少年漫画という枠組みから大きくはみ出しているような気さえする、
だが、この過激さとスピード感は他の追随を許さず寄せ付けない、
好みに合致した読者にとっては唯一無二の漫画になり得るはずだ。
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[投稿:2022-02-07 08:20:17] [修正:2022-02-07 08:28:25] [このレビューのURL]
9点 へうげもの
山田芳裕は実力と意欲を兼ね備えた漫画家だと思う。
他の作品からも作者の熱意が伝わってくる。
地味な茶道や数寄を題材にしながらエンタメとして盛り上げているのが凄い。
もっとも、その為に強引な展開になったり作者の考えが色濃く作品に反映されたりしていて、否定的な評価をされる事も。万人受けする漫画では無いと思う。
史実とはかなり違うしパロディや変顔の多用も賛否別れる(個人的には好きだけど)。
しかし、この作品にはやはり強いエネルギーがある。
利休の存在感は凄かったし、伏線回収の巧さに感心する場面も多かった。
「人の欲望には限りがない」など印象深いセリフが沢山あるし、登場人物の苦悩や喜びの描写には魂が込もっている。
作品のテーマ「へうげ」を貫いた名作だと思う。
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[投稿:2022-02-06 20:14:43] [修正:2022-02-06 20:17:19] [このレビューのURL]
6点 川柳少女
ヒロインが可愛い。カラーイラストが綺麗。
個人的にはギャグも好き。
主人公とヒロインの微笑ましいラブコメに好感が持てる。
マイナス面としては幼馴染や後輩、元同級生などのライバルヒロインが弱かった。
恋愛面ではヒロイン1強だったし…
終盤は少し失速した感じがあるが、総じて優しい世界観で気軽に読めるギャグラブコメの佳作だと思う。
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[投稿:2022-02-06 19:25:03] [修正:2022-02-06 19:25:03] [このレビューのURL]
10点 SF全短篇
藤子・F・不二雄は凄い漫画家だ。
作品に影響を受けた人間は数えきれないと思う。
SF(すこし不思議)短編集は長期間に渡って発表されており絵柄の違いが大きい。
心温まる作品からシニカルなもの、恐ろしいものまでジャンルも多岐に渡っている。
しかしどの作品も高い完成度で読後の満足感が大きい。
個人的に最も好きなのは「大予言」未読の方は是非読んでみて欲しい。
「タイム・マシンは絶対に」では構成力の巧さに脱帽し、「流血鬼」や「ミノタウロスの皿」で価値観が揺さぶられ、「未来ドロボウ」で残された時間を大切に生きようと思った。
「ひとりぼっちの宇宙戦争」「ある日・・・」「あのバカは荒野をめざす」他にも書ききれないほど多数の、芯の通った印象深い漫画達。
面白いのは勿論だが独創的だったり実験的な意欲作だったりメッセージ性が強かったりと作品ごとに特色がある。
後世まで語り継いでいきたい傑作。
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[投稿:2022-02-06 19:14:38] [修正:2022-02-06 19:16:02] [このレビューのURL]
7点 かげきしょうじょ!
「!!」の前に読みましょう。今ならシーズン0名義で読めます。正直なんでジャンプ系で連載したのかとも思いますが、友情、努力、勝利の流れには乗ってるのでまぁ…とは思います。雑誌が休刊してブツっと切れていますが、続きは「!!」で読めるので今から読んでも大丈夫です。
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[投稿:2022-02-06 13:11:04] [修正:2022-02-06 13:11:04] [このレビューのURL]