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3点 きまぐれオレンジ☆ロード
80年代頃の少年誌には、定番のラブコメが不可欠だったようだ。
マガジン誌には「The かぼちゃワイン」が、サンデー誌には
大ヒット作品「タッチ」(その後もあだち充のラブコメは長く
サンデー誌の代表作家となる)がともに81年から長期連載されている。
マガジンだって負けてられない。
そこで登場したこの作品と推測される。
先の作品群には可愛さ、健気さが際立つのだが、ここは少し
大人への入り口を予感させる構成。
ロングスカートに大きな帽子という姿の表紙絵に特に代表される。
ただ、少年誌において、その路線は必要とされたか。
少なくとも私には合わなかったようだ。
今気づいたが、そういう意味では、ジャンプ誌はその辺りの
軟派なラブコメとはその後一線を引いていたような気がする。
それとも存在してもヒット作品が出なかっただけか?
いずれにしても、各紙が競い合ってラブコメを少年誌にも
揃えていた時代の産物というところ。
さて、内容ですが、当初の売りだった超能力少年は、いつのまに
やら脇にやられてるのが気になります。
多分、学園ドラマからラブコメ路線に変更したのでしょう。
結局、恋愛憧れ世代の少年たちのためのバイブルになりました。
しかし、ストーリーは毎回、毎巻そっくりであって、繰り返し
焼き直されます。
時折出てくる幽霊モノや、プールサイド、海岸ベリのお約束の水着モノ。
留守宅での二人のどきどきお泊りや風呂シーン。
温泉での入浴シーン。
もうベタ過ぎて、毎号10秒読みですね。
少年時代は読めても、大人になった今、どうでもよい感じです。
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[投稿:2024-04-07 09:43:37] [修正:2024-04-07 09:49:21] [このレビューのURL]
7点 パパと親父のウチご飯
二つの家庭が同居して、ゲイでもない二人の男性が、協力、奮闘する展開です。
シングルファーザーの幼児育児は、「うさぎドロップ」他ありがちな設定です。
なぜ、2つの家庭が同居しているのかについての説明はなく、唐突に
物語が始まります。
余計な事情説明は省かれ、父親の作る料理に毎回焦点が合わされており、
潔さを感じます。
二人の父親は、まるでタイプの異なる男性ですが、互いを尊敬している
ので感じが良い付き合いができています。
男は、尊敬できる相手とだけ、良い関係が築ける生き物ですからね。
個人的には、運動会編が気に入っています。
子供にとって運動会は一生のトラウマになるか、安心して生きていける
糧になるかの分かれ目ですから。
総じて子育ての難しさ、親子の機微なんてものがリアルに表現できていて、
好感の持てる作品です。
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[投稿:2024-04-03 09:11:00] [修正:2024-04-03 09:11:00] [このレビューのURL]