「FSS」さんのページ
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短い間でしたが、レビュー投稿は止めさせて頂きます。
やはりこちらは良くも悪くもレビュー規約が緩いので、何の理由も書かずに平気で低得点を付けている人や、レビューになっていない幼稚な一言レビューを投稿する人が多すぎます。そういう人がいる限り気持ち良くこちらのサイトを閲覧出来ないので。
拙いレビューでしたが、良投票して頂いた方に感謝です。それでは。 2009/01/08

8点 NARUTO-ナルト-
「聖闘士星矢」や「幽遊白書」などの過去作品から革命的な変化こそ遂げなかったが、「ブリーチ」同様、良くも悪くも、ジャンプ特有の王道バトル漫画の正統進化系である事は間違いない。
「カムイ伝」や「伊賀の影丸」といった古典や小説を含め、忍者を扱った作品は少なくないが、そんな中、「ファンタジーとしての忍者らしさ」を前面に押し出しつつ、これだけ少年誌向けのバトル漫画として上手く昇華させた作品は意外なまでに少ない。
確かに「暁」編以降、もはや忍術の枠を超えて何でもアリになってしまった感があるが、それでもバトル漫画としては十分に面白いし、インフレも比較的緩やか。「ブリーチ」が昔ながらの単純なインフレバトルであるのと比べれば、こちらは辛うじて忍術による「能力バトル」という側面を保っているし、その能力も色々と工夫があり飽きさせない。敵にも味方にも魅力的なキャラが多いという点も「ブリーチ」より一段上。
また、強敵に対しては悟空だけが活躍するだけだった「ドラゴンボール」と比べれば、脇キャラにもバランス良く活躍の場が与えられている点も好感が持てるし、そうしたチームプレイゆえに強敵を打破するという展開にも納得が出来る。
その戦いの過程で見出される「人との繋がり」や、「次代に受け継がれて行く思い」といった心の描写も丁寧で上手い。
かなりの長期連載になっているから、今の「暁」編後、引き延ばすことなく、決着をつけるべきキャラに決着をつけて終了してくれれば名作と言っても過言ではない作品。
PS.少し漫画を読み慣れる高校生くらいになると「忍術で心臓を増やせてもいいのだろうか」みたいにリアリティに対する突っ込みを始める人が出てくるが、根本的に漫画の楽しみ方が分かっていないと言わざるを得ない(もっとも私もそういう時期はあったけどw)。それは単に漫画における「リアリティの基準」をどこに設置するかという問題であり、作中において忍術の設定を緩くすればある程度何でもアリに出来るし、逆にリアリティを優先すれば単にチャクラで肉体の潜在能力を高める程度に抑える事も出来る。だがその分リアルにはなるが少年漫画向けの派手な展開は描けなくなる。それは掲載誌の傾向や漫画のジャンルとしてどちらを優先するかというだけの問題であり、リアリティの有無の問題ではない。そもそもチャクラという設定自体、現実にはあり得ないのだから、こんなところにいちいち突っ込むのならこの手の少年向けバトル漫画は読むべきではない。例えて言えば映画「ハリーポッター」に対して「魔法なんてナンセンス」と言うようなもので、評価すべきポイントがズレている。
ナイスレビュー: 5 票
[投稿:2008-04-12 22:43:24] [修正:2008-04-12 22:43:24]