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9点 虹ヶ原 ホログラフ
前もって書いておくと、過去のレビューアーの方々のおっしゃる通り、この作品は感性に訴えかけるものであり、受け取り方は様々だと思います。
以下には、本書の帯に書いてある紹介文の抜粋と個人的な感想と解釈(過度にネタバレ)をまとめたいと思います。
「虹ヶ原」という土地を舞台に、小学校の同級生たちの過去と今が交錯する―。
子どもたちのうわさ、トンネルの中の怪物、家族の秘密、蝶の異常発生・・・・・・あらゆる糸が絡み合い織り成す、新世紀黙示録。
読後の感想としてはとても面白かったです。残酷だけど幻想的な世界観を魅せる作者の技量が光ります。直感的に面白いんだけど、一回ではこの話はなんだったのかよくわからずにモヤモヤしたものが残り、ついもう一回読んでしまうといった感じです。
あくまでも個人的な解釈としては、
「たとえ世の中が普遍的に不毛で残酷なものだったとしても自分の人生がどうなるかを決めるのはは自分自身だ。だから―卑怯者の君へ、怠け者の君へ、嘘つきの君へ、臆病者の君へ、強い意志を持ちな。もっともっと強い意志を。いつまでもお前の寝たふりが通用すると思うなよ。」
といった感じの内容じゃないかと考えています。同作者の作品「ソラニン」を別方向から描いたもののような気がします。
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[投稿:2007-08-14 02:22:00] [修正:2007-08-14 02:37:37]