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5点 未来の二つの顔
原作が緻密かつ当時は衝撃的だったであろうし(ドローンの命名が本作から来ていたり)、高い価値があったのは伝わります。しかし、2028年という設定した時代とコンピューターがテーマとして「近すぎる」のが1979年発表作品の苦しさ(悪く言えば古臭さ)を今読むと感じざるを得ないのかなと思ってしまいました。専門用語が多くごちゃごちゃしている時にそれがチラつくのも読み難い部分だったかと。凄い作品ですが今読んで面白いかという部分では疑問でした。
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[投稿:2017-04-12 21:33:56] [修正:2017-04-12 21:33:56] [このレビューのURL]
6点 アンモの地球生命誌
現代最後のアンモナイトであるアンモの冒険という形式で様々な時代を一話完結で描きます。絵がとても綺麗で海洋生物の描写は素晴らしいです。学習漫画としても十分な質があり、作者は相当に造詣が深いと思われます(おまけの解説も充実して読み応えがあり)。語り部的なアンモの飄々としたキャラは好きなのですが、彼の物語としては時系列を動かしたり、結末も放り投げになっているのがモヤモヤします。そこは学習漫画に絞った方が良かったかもしれません。
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[投稿:2017-04-12 00:06:47] [修正:2017-04-12 00:06:47] [このレビューのURL]
7点 A-BOUT!
道でガンたれれば、喧嘩が始まるような典型的なヤンキー
漫画といえばそれまでですが、青年誌でも堪えるような
テイストがあって、この分野では出色かもしれません。
以下にお気に入りの点を列挙しましょう。
・主人公の朝桐は、全くのバカ。
計算、打算が全くできない点、動物的なその場限りの
感情で行動する馬鹿ですが、案外人間味を感じます。
・ヒリヒリする展開が連続する中で、ギャグが適度に
混ざっており、程良い加減です。
・普通、ヒロインが登場するものですが、全くの女っ気なし。
この点は異色ですね。全編にわたって女性は登場して
ない気がします。
あの名作「男組」ですらヒロインはいましたからね。
著者は女性を描くのが苦手なのかと勘ぐってしまう
ぐらい徹底しているのが、かえって硬派ぽくって
宜しいかと。
・一方で、暴力の連続なのに、人間離れした体力、根性、
生命力が際限なく継続します。
こんな人間おらんでしょう、というレベルの化け物が
どんどん登場しますので、この辺りはどこかで既に
読まされてきたパターンですね。
また、ヤンキー漫画では宿命ともいえるのですが、
どんどん強いキャラが登場させないと話が持たず、
展開が進むと誰が誰だが分からなくなります。
総じてどの展開も気持ち良く終結していて、面白く読めました。
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[投稿:2017-04-10 20:05:25] [修正:2017-04-10 20:05:25] [このレビューのURL]
8点 我が名は海師
「海猿」と同じ原作者の作品でこちらの方が知名度がずっと低いですが、個人的な面白さではかなり上でした。この系統でさえマイナーなサルベージ業の解説には興味が惹かれますし、毎回のミッションも緊迫感、熱さやカタルシス(「海猿」との大きな違い)があって読み応えがありました。
絵が綺麗で見やすいのも特徴的。男女ともに主要キャラはこの業種のイメージと異なり美形ですが、それも違和感なくむしろ良かったです。最後が駆け足感がありますが十五巻でまとまっています。序盤主人公のウザさ(前の方が仰る通り。次第に成長して行く)、終盤の駆け足感もあってサブヒロインの扱い、伏線めいたラスボス的存在のあっさり感など惜しい点もありますが、もっと評価されても良い作品だと思います。
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[投稿:2017-04-10 19:21:48] [修正:2017-04-10 19:22:54] [このレビューのURL]