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4点 おとぎ奉り
眷属という敵は、当初おどろおどろしい呪い物の様相でしたが、
その内に妖怪もどき、さらには怪獣扱いとなってしまいます。
敵の強大化は理解しますが、戦いの結末は予定調和の中にある
ことは読者は知っていますので、繰り返されるバトルには
どうにも飽きが来てしまいます。
バトル以外には特段の興味を誘う展開も仕掛けもありません。
最後まで読み切れずに6巻で撤退致しました。
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[投稿:2023-12-31 09:30:07] [修正:2023-12-31 09:30:07] [このレビューのURL]
2点 極楽町一丁目
1巻も読まずにレビューするのは始めてかもしれません。
読まずにというより、不快さで読む気力を失ってしまうのです。
40年以上前の昭和終期、90年代バブル興隆期の独特の日本文化の悪臭が
漂う作品です。
舅や姑を虐待する嫁、ブスを社会全体が否定する滑稽さを笑おうという
ギャグのセンスは、現在の日本の常識ではありえません。
当時の過度なリベラルなイデオロギーを笑う文化人の影響だったのかもしれません。
掲載誌が小説新潮ですから、特に反リベラル思想も根底にあるのかもしれません。
いずれにしても、極端過ぎて思想家あるいは冷笑家以外にはその面白さは
理解できそうにありません。
奇異に見えるのは、翌年日本漫画家協会賞・大賞を受賞していることです。
協会といった一見公的な機関ですら、世俗まみれの偏見を許す風潮があった
ことが、逆に面白く感じられます。
現在のように、SNSで炎上することを恐れて、権力に阿り、世間一般庶民に忖度し、
批判や反論を恐れるメディアや文化人だらけでも面白くはないですからね。
世相を窺い知るための研究史料としては値打ちがあるかもです。
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[投稿:2023-12-28 16:42:17] [修正:2023-12-28 16:59:28] [このレビューのURL]