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9点 それでも町は廻っている
一見するとよくあるコメディ漫画のように思えるが、日常の生活を題材として、そこから日常の意味について敷衍し、「日常の大切さ」を考えさせる事こそがテーマの根底にある事に気づく。見慣れた事象を必要以上に非日常化することなく、「日常の持つ魅力」を抽出、描写する作者の力量は並ではない。
それでいて過ぎ去った過去を懐かしむ郷愁や、あえて死や別れを匂わせる事で「限りある命」や「出会いの大切さ」を意識させようとするシニカルな描写が多いのも特徴的だ。
「それでも町は廻っている」というタイトルが示すように、この作品からは「人の思いに拘らず時は流れていくもの」という、作中人物に対してだけでなく、メタ視点においては作者が自らの存在すら客体化しているような、どこか冷徹で達観している視点が垣間見える。そしてその視線は読者である我々に対しても向けられている。作者の後書きでも「日常を保つ事の意味」についての言及があるように、やはり自覚的な視点を持っている事がよく分かる。
この「それでも」という言葉に込められているニュアンスの中にこそ、作者が伝えようとしているテーマが凝縮されている。そこに気付ける程度に鋭敏な感性を持っていない人は、この作品をよくある単純なコメディ漫画として見てしまい、低評価になりがちだろう。
何にしても5点以下はあり得ない作品。
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2008-04-19 10:47:19] [修正:2008-04-19 10:47:19] [このレビューのURL]
5点 ジョジョの奇妙な冒険
世間の評価は高いようだが、今から読もうとする新規読者にたいしてはつらい作品だと思う。展開も遅めだし、少し読むのに疲れてしまうような気がした。
正直なところ何故ここまで評価されているのかは、わからずじまいだった。
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2008-04-15 20:47:44] [修正:2008-04-15 20:47:44] [このレビューのURL]
1点 メゾン・ド・ペンギン
プロのレベルに達していない。
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2008-04-15 20:31:15] [修正:2008-04-15 20:31:15] [このレビューのURL]
8点 鋼の錬金術師
キャラ、画力、ストーリー全て秀逸。月間連載ということもあるが、ストーリーはかなり丁寧に作られていると実感する。読んでいて全く飽きず、次の展開も気になって単行本の発売が常に楽しみな漫画。
はっきり言って、これと言って文句のつけようがないが、たまにキャラの台詞やしぐさがさぶいときがある。
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2008-04-15 20:25:18] [修正:2008-04-15 20:25:18] [このレビューのURL]
6点 天使なんかじゃない
恋愛漫画の王道。しかしベタではなく、主人公たちの笑う姿、なく姿がすっと心に入ってくる。すごく優しい気持ちになれる漫画。
もしNANAしか読んだことがないという人がいるのであれば、絶対に読むべき。ちなみに俺のNANAの評価は2点。
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2008-04-15 20:15:13] [修正:2008-04-15 20:15:13] [このレビューのURL]
8点 わにとかげぎす
古谷作品の世に出た順番を考えると
ヒミズやシガテラのようなインパクトはなかったと思う。
ただ彼の書くサスペンス性は他の追随を許さないと思う。
ドキドキハラハラする流れ、その非日常が
日常の中に違和感なく紛れ込んでいる感じ。
リアルな作品ですね。
ヒロインが魅力的。
特に俺はこの作品のヒロインである羽田さんが好きです。
冴えない男に美人、という古谷作品によくあるシチュは、
さすがに非現実的ですが、
そこは漫画ですから、夢を見させてくれる部分でしょう。
彼の作品の中では珍しいハッピーエンド(?)
少なくとも他の作品と比較すれば遥かに幸せなエンディングだと思います。
古谷実作品を読み漁るときは、
おそらく最後に読むべきだと思います。
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2008-04-12 22:07:14] [修正:2008-04-15 19:51:43] [このレビューのURL]
8点 バガボンド
読者の心を揺さぶる精神世界を描くのは、作者の画力なくしては不可能。他の作者には絶対に真似のできない漫画。
最初は少しばかり展開の遅さが気になったが、漫画の面白さは「動」だけでなく「静」でも表現できるということに改めて気づかされた。
今連載が最も楽しみな漫画の一つ。
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2008-04-15 19:42:15] [修正:2008-04-15 19:50:16] [このレビューのURL]
6点 賭博黙示録カイジ
人生の縮図、とまで言えるほど感動はしなかったが、どんな読者にもぐさっとくるような確信をついた台詞が数多く見られることは確か。
大勝してもそのまま幸せになるわけでは決してなく、すぐにまたどん底に落ちる。ギャンブルそのものの本質も描いているような気がします。
大げさすぎる表現や展開に引き込まれるというよりは少し引いてしまったので、6点。
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2008-04-15 19:07:55] [修正:2008-04-15 19:07:55] [このレビューのURL]
7点 隠の王
忍者漫画は既にいくつもあったので、あまり期待せずに読んだのですが、良い意味で期待を裏切られました。
序盤ははっきり言って読者置いてけぼりです。ついて行けません。しかし謎が多すぎてこれは伏線も回収できずにグダグダ進むのかなーと思いきや、その謎の明かし方が上手い。いつの間にか世界観にグイグイ引き込まれてしまうような、少しづつ全てが明かされていくような見せ方だと感じました。
そしてキャラがいちいちカッコいい。全キャラに見所あると言ってもいいほど。また、敵と味方がはっきりしないというのも魅力の一つで、主人公の立場が目まぐるしく変わり、誰が敵で味方になるのか予想もできないという珍しい漫画です。
付け足すなら、あんまりキャラに男が多いのとキャラの名前に関してツッコむのはやめましょう。つまらなくなります笑
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2008-04-07 00:13:35] [修正:2008-04-15 08:37:12] [このレビューのURL]
9点 岸和田博士の科学的愛情
考えうる限り最高のギャグ漫画の一つ。
アフタヌーンの漫画というのはとかく「濃い」漫画が多いが、本作なんてその最たるものだろう。
他の追随を許さない圧倒的な画力で、徹底して下らない話を描く。
「才能の無駄遣い」という言葉はトニーたけざき氏にこそふさわしい。
好き嫌いがはっきりと分かれる作品だと思うが私は大好きだ。
常に読者の予想の斜め上を行く、クレイジーな漫画。
このような作品を10巻以上連載させるアフタヌーン編集部の懐の深さに乾杯。
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2008-04-13 15:29:28] [修正:2008-04-13 15:29:28] [このレビューのURL]