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10点 ブラッドハーレーの馬車
映画の話で恐縮だが、最近2010年作カナダ映画「灼熱の魂」という作品を見た。
こんな無慈悲な人生があって良いものか、という凄まじい内容だった。
その作品に通じるえげつなさを感じさせる作品だ。
沙村氏は人間の狂気を理解している。
第1話から衝撃の嵐。
人間に対する不信感が、腹の底から湧き上がってくる思いだ。
狂気を孕んだ人間は、悪魔のような所業を行うことは周知の通りだが、
怖いのは周囲の人間もそれを拒絶しない、いや、できない。
それを直視するが、罪を論ったり問題があると声をあげたりしない。
ただ、悲しい目をするだけ。
振り返ってみれば、評判になるほどエログロのシーンはなかった。
しかし、かって感じたことのないようなグロい気持ちが残るのだ。
同時に最終話で感じる風の優しさに戸惑ってしまった。
やはり、沙村広明は天才漫画家である。
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[投稿:2023-02-19 09:05:20] [修正:2023-02-19 09:05:20] [このレビューのURL]
4点 食戟のソーマ
少年誌における料理マンガは難しいです。
大人テイストの高級料理を高度な料理技術と素材で
立派に拵えても、読者には価値が理解できません。
まず第一に味わうことができないという中での
料理勝負には限界がありますね。
そこで、この作品では遠月学園という過酷な競争社会を
舞台にして、その中の序列と勝負を見せることで、
緊張を維持し狙いは当初は成功します。
テーマは「食戟」なんで、より強敵を出現させることで
展開は続きますが、5巻辺りでマンネリ化が始まります。
ここでのレビューを見ても、最後は酷い評価を得てますね。
激しく同意します。
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[投稿:2023-02-14 09:27:08] [修正:2023-02-14 09:27:08] [このレビューのURL]
3点 魍魎少女
舞台は大正時代、主人公は和服の少女、主要キャラは不老不死、おどろおどろしいバトル・・・と、どことなく「鬼滅の刃」を思わせる設定です。(意図的なのか偶然なのかは知りません。)
本作は、主人公・林檎丸の魅力で魅せる漫画だと思います。
林檎丸の見た目や表情や雰囲気に魅力を感じました。可愛いです。
絵柄の雰囲気がよいところが長所です。
短所として、設定がわかりにくいと思いました。
また、主要キャラの考え方に感情移入しずらい、バトルシーンで何が起こっているのか理解しずらい、というふうにも感じました。
自分には合わなかったです・・・。
なお、この作品のメインターゲットはおそらく小中学生であり、中年の私ではないであろうことも付け加えておきます。
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[投稿:2023-02-09 09:55:03] [修正:2023-02-09 09:55:03] [このレビューのURL]