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8点 SUGAR

新井英樹は超一流のキャラ作りの出来る人、そんなイメージはこの漫画で思いました。
価値観の分裂を容易に出来る人はマレですよ。

ナイスレビュー: 3

[投稿:2005-04-21 14:46:31] [修正:2005-04-21 14:46:31] [このレビューのURL]

これほど何度も繰り返し読んだ作品があったでしょうか。
そう、繰り返しその空気に浸かりたくて、そのキャラクターになりたくて。
人の奥底にある嫌な部分を恥ずかしがりながらも、
そのキャラたち自身は理解し容認します。
気持ち悪い自分も自分であると。
それで自己嫌悪し、そのイライラを人に吐き出し、それにも自己嫌悪し。
謝って、嫌われて、悪態ついて、でももやもやして、嫌われたくなくて、すがり付いて、泣いて、怒って、もとに戻って、落ち着いて・・・・・
陰々鬱々。
そんな彼らに価値観が奪われます。
それぞれのキャラに感情移入し、それぞれに理解して、それぞれを卑下し。
そんな空気が私は大好きです。

ナイスレビュー: 3

[投稿:2005-04-20 14:27:53] [修正:2005-04-20 14:27:53] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

間違いなく現在の漫画界ではトップレベルの作品。だが受け付けないひとはまったくうけつけないだろう。
あまりにも生々しい虐殺シーン、そしてキャラクター達のむき出しの感情。
目を背けたくなるような場面ばかりだ。
この漫画を読むには1ページめくるごとに力がいる。

そして今までで一番読み返した回数が多い漫画。
特に11,12巻あたりはもう何回読みなおしたんだろうか…。
12巻でのトシと塩見の問答の場面が個人的にこの漫画のベストシーン。

「やってみるもんやで!殺して殺して殺しまくったら何も感じへんようになった!
マニュアルいらず!人間簡単に死にすぎや!
せやのになんでや!なんでこんな守るんキッついんや!」
殺人鬼になりはてたトシがマリアを守ろうと塩見と問答している時に出た
この台詞が一番心に響いた。
たぶんそれはトシが人殺しを何も感じなくなるまでの心理描写があまりにも
リアルにかかれているためだろう。

それにしてもこの漫画は後半で一気に絵の構成が上手くなってる。
11巻の駅でマリアと踊りながら駅前で銃乱射する虐殺シーンなど残虐なシーン
なんだけどとんでもなく美しく見えるように書かれてる。

ナイスレビュー: 3

[投稿:2005-03-25 10:54:03] [修正:2005-03-25 10:54:03] [このレビューのURL]

松本先生はシリアスよりもギャグでしょう。
「商店街」という舞台を生かしたギャグ・ストーリーが面白い。
花火師の兄弟の話といった良い話もきちんと書けている。
デュエルマスターズ無印1巻から6巻(7巻以降はお察し)も悪くはないが、
やっぱり松本先生といえばこれですね。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2015-09-22 19:43:07] [修正:2024-05-31 08:29:27] [このレビューのURL]

ひかわ先生のカービィと比べると、いや比べなくても
カービィ漫画として失格としかいえない作品(一漫画としても)。
この漫画の個性はどれも「ぼくのかんがえたさいきょうのかいじゅう」の
域を出ていない。「アハハ?」だの「なのだ」と言うカービィ(赤い
部分が靴や歌が上手いなどの原作無視は言語道断!)、
「アウチ」、「ガッデーム」だのキモいナルシストのメタナイトは
生理的に受け付けない。

カービィは作者の自己満足の犠牲になったのだ…。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2015-09-21 16:31:15] [修正:2024-05-30 21:45:14] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

序盤はいいけど、中盤あたりからは別に漫画でなくても良くね?って感じの作品。あと、もう少し構成を整理できたと思うし、オチが普通すぎる。総合的には微妙な漫画という印象。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2022-11-04 23:54:22] [修正:2022-11-08 20:10:40] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

話題になった光る部分はありましたが、すべてにおいて若い作者の力量不足を感じました。
上下巻完結にもかかわらず、下巻は迷走していましたし、いきなりタコピーの自己犠牲で解決エンドは、タコピーが説教らしきこと言ってるのが頭にまるで入らず、あっけにとられました。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2022-07-23 18:12:25] [修正:2022-07-23 18:12:25] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

現代日本の東京・渋谷。ここには色々な夢を抱いて多くの人間が集まる。
だが、その中で持ちうる才能を見事に開花させて成功への道を駆け上がれる人間は一握りだ。

ここに一人の「女の子」がいる。
恵まれない生い立ち。辛い過去。高校の時に東京に来てその時、駅のホームから電車に飛び込もうとしていた。
それを止めてくれたのが今働いているバーのオーナー。一見ヤクザかと見紛うような容姿。
しかし、気落ちする少女を自分の経営するバーに連れてきてその日のステージに立つ外国の歌手の歌を聞かせてくれた・・・・。感動。只、只、感動。只管、感動。少女は死を思い止まった。
それから自身もあの人のように人に感動を与えるような歌を歌いたいとバーで働きながら歌手を目指すようになる。でも道は厳しかった。オーディションは何回受けても落選。SNSのフォロワーも200人ほどしかいない。
自信を失っていた。

さて、ここにもう一人「男」がいる。
風変わりな風貌でコスプレマニアと間違えられる。何処からともなく渋谷の街に現れて、ハロウィンの群集に巻き込まれて酒を飲まされ酔い潰れて転がっていたところを通り掛かった歌手志望の少女に助けられる。
その男は目を覚ますと自分の名前を名乗った。「姓は諸葛(しょかつ)、名は亮(りょう)」と。
スマホも携帯もインターネットも知らないその男は歌手としての自信を喪失していた少女に語りかけた。

「私があなたの軍師になります。」

少女は知らなかった。
この風変わりな風貌の男はその昔、英雄・曹操を赤壁で一敗地に塗れさせ、呉の孫権の軍師・周愈をして「何故、天はあの男を自分と同じ時代の同じ場所に生まれさせたのだ?」と嘆かせ、死して尚、魏の司馬 懿仲達を恐怖の余り逃亡させた、人類史上でも五指、いやおそらくは「三指に入る天才戦略家にして戦術家」なのだということを!

その慧眼は、少女の歌を三度聞き世に出るべき人物であり、自らが君主と仰ぐべき人物であると捉えた。
世の中には多くの才能がありながらそれを発揮させることなく終わってしまう人間がいる。
「才能さえあれば必ず世に出られる」は真実か?
多くの人間は「どうやれば成功への道筋を自分の人生に付けられるのか」が分らず悩んでいるのである。
少女には歌を歌い、人を感動させる力があった。
だが、どうやってそれを世の人に知らせればいいのかが分らなかったのである。
悩める六等星の輝きを放つ少女を導くこの男の字(あざな)を「孔明(こうめい)」と言った。

三国志のファンならばこの男の能力について多くを語る必要はあるまい。
史上、武力や暴力で人を畏れさせた人間は枚挙に暇がないだろう。そんなことは誰でも出来ることだ。
だが頭脳が、圧倒的な知略が人を畏怖させた人間は史上片手で数えるほどにも居まい。
その数少ない「知略が人を畏怖させた男」が自分の進むべき道が分らず悩める少女を「全身全霊で助ける」と誓ったのだ!
少女は知らない。
この男からその言葉を引き出したことは「100万人の軍勢を味方に従える」より尚、有り得ない幸運であることを。

以下、続刊。
「六等星の弱き輝きの少女、一等星の眩い輝きを放つまでの物語」の開幕である。
さて、皆様、お立会い!である。
注意:読者の方は、この物語でこの先いかなるピンチが訪れようと、どんな困難が立ち塞がろうと「大船に乗った気分で緩やかな気持ちで読み続けていただきたい」です。何せ作戦参謀が「現代日本に対抗できる人材がひとりもいないことが確実な方」なので、焦る必要も心配する必要も全くございません!全て「孔明様にお任せ」であります。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2022-05-10 10:24:27] [修正:2022-05-10 10:24:27] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

東西冷戦下的な世界観で始まるスパイ物語。
しかし、敵国の要人と面会するために子供を名門校に入学させて優秀な成績を収めさせねばならない。
スパイの男は当然に父親役。子供は娘を孤児院から見繕って引き取った。
但し、この子供は超能力があり(読心術のみ?)普通の女の子ではない。
一次試験は突破できた。しかし二次試験は母親同伴が必須。今度は偽装結婚が必要。
適役の女性がなかなか見付からない。

一方、暗殺者として裏の仕事を請け負う女性がいた。彼氏もおらず周囲の人間があれこれ五月蝿い。
こちらも周囲の人間を欺いて安心させる為の恋人を必要としていた。
こうして利害の一致した二人が出会い、夫婦となることになる。
夫側は先に子供を見付けていたので再婚になり、妻側は初婚である。
但しそれは準備段階の最初の一歩。子供が試験に合格して学園に入学できないと始まらない。

絵柄が「ワン・ピース」に酷似しており、見易さはあります。
一応、最終目的の達成の為に「いくつか段階を踏まなければならない」ことが最初に提示されているので、
基本的には学園行事に連動するような形で話が進みつつ、夫は本業のスパイで(妻には秘密)、妻は本業の暗殺者で(夫には秘密)それぞれ任務がちょくちょく入ってくるような流れで進行するようです。

物語全体としてのテーマは「家族愛」になるのでしょう。
ハリウッドのアクション・コメディ映画として2時間枠で作成したらそれなりの面白さでまとめられそうですが、
連載漫画で長編を意識すると学校イベントが何年も繰り返される危険が生じてマンネリ化の危険も。
どうやって調理し、味付けしていくか注目しましょう。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2022-05-06 09:22:07] [修正:2022-05-06 09:22:07] [このレビューのURL]

90〜00年代前半くらいまでの名作漫画や映画とかを、作者がしっかり吸収しているんだろうなというのがわかる。パクリ・オマージュ・リスペクトの分別をつけた上で、話を盛り上げるためにどのタイミングでどの札を切るかを見極めるセンスが特出していると感じる。
あと、胸くそ悪い展開とかも作品の面白さを突き詰めるならガンガン入れていくというスタンスも良い。
過去の天才作者達のセンスを技として吸収している秀才が、色々考えながら面白い漫画を描こうとしている感じがして、個人的にはかなり好きな作品。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2022-04-01 11:28:01] [修正:2022-04-01 12:53:52] [このレビューのURL]

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